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新しい研究領域

デジタル・デバイス研究

■スキンケアのパーソナライゼーションを実現する「Optune(オプチューン)」の開発

近年、仕事と家庭の両立を目指す女性も増えており、毎日のスキンケアになかなか手をかけられない方が増えています。肌は気候などの外的要因、さらには睡眠状態やストレスなどの内的要因などが複雑に関連して、日々刻々と変化しています。
こうした環境を踏まえ、長年研究し蓄積してきた肌データ、香り、使い心地など様々な研究知見を活用し、さらにIoTをベースとしたデジタルテクノロジーを掛け合わせることで、新たなスキンケアブランド「オプチューン」を開発しました。

オプチューン

■SXSW2019へ出展、Invisible VRプロジェクト”caico”の開発

視覚はRGB(赤、緑、青の3原色)、聴覚は音波域などの物理学的指標で情報制御が可能ですが、嗅覚は制御が難しい領域です。
今回、新たに開発された情報通信技術を用いて聴覚と嗅覚で楽しむエンターテイメントコンテンツをNHKエンタプライズ社、サウンドアーティストのevala氏、香りの情報通信を実装できるデバイス開発の技術をもつアロマジョイン社とともに開発しました。 具体的には、アイマスクなどで視覚を遮断した状況で、約7分の立体音響と連動した香りを体験できるものです。
資生堂はサウンドアーティストが制作した“川が流れる音”や“虫が飛び交う音”などの様々な風景音を、嗅覚以外の五感からの印象をもとに言語化し、その言葉から香りを作り出す調香技術を活用しました。

caico

ビューティウエルネス研究

■シベリア人参がリンパ管に働きかけ「むくみ」を改善することを発見

体の内側から美しく、健康であるための研究にも取り組んでおり、これまで心身の疲労を防ぐ効果がある生薬として知られていたシベリア人参に、脚の「むくみ」を顕著に改善する効果を発見しました。
また、シベリア人参に豊富に含まれる成分「Eleutheroside E(エレウテロシドE)」がリンパ管を強化・機能改善することを世界で初めて明らかにしました。リンパ管は水分や老廃物を回収する役割を担っていることから、脚のむくみ改善は、シベリア人参のリンパ管を強化する作用によるものと考えられます。
資生堂は肌の血管、リンパ管と美容のかかわりについて、多くの知見を見いだしています。体の内側のみならず皮膚にとっても重要な役割を担い、内外美容の要となる毛細血管・リンパ管に関する研究を今後もさらに推進していきます。


D-アミノ酸研究

私たちの生活にもなじみのあるアミノ酸は、そのほとんどが、同じ構成成分でありながら右手と左手のように、互いに鏡に映したような関係にあるD型(D-アミノ酸)とL型(L-アミノ酸)の形を持っています。これまでは主にL型がヒトに存在し、機能を持っているとされてきましたが、資生堂は九州大学と共同開発した分析技術により、初めてヒトの皮膚に数種類の遊離D-アミノ酸が存在することを明らかにしました。この知見をきっかけにD-アミノ酸のもつ皮膚における生理機能についての研究も発展し、D-グルタミン酸の皮膚バリア機能の回復促進効果や、D-アスパラギン酸のコラーゲン線維束形成促進効果などを見いだしています。これらは皮膚のうるおいを維持したり、ハリや弾力のある肌に欠かせないことから、化粧品への応用が進んでいます。また、特定の醸造メーカーの熟成玄米黒酢にD-アミノ酸が豊富にバランスよく含まれていたことから、美容食品にも応用されています。

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■毛髪再生医療への取り組み

資生堂は、毛髪再生医療技術の確立に向けた共同研究を医療機関と共に推進しています。
この技術は、脱毛症や薄毛に悩む患者さんの頭皮組織から採取した毛球部毛根鞘細胞(毛髪の成長に重要な役割をする毛乳頭細胞の元になると考えられる)を培養した後、脱毛部位に移植(注入)、脱毛部位の毛包を再活性化させ、脱毛部位の健康な毛髪の成長を促します。
再生医療とは既存の治療法では対応できない疾患に対して、ヒト由来の組織・細胞を移植して、自己再生能力による治癒を期待する治療方法で、患者さん自身の細胞を用いる"自家細胞移植"と、他人の細胞を用いる"他家細胞移植"があります。今回、共同研究している技術は、免疫拒絶などの副作用が少なく、安全性が高いと考えられている、自家細胞移植の技術です。
薄毛や脱毛の治療に関しては、外用の育毛・発毛剤や、男性ホルモン抑制効果がある経口治療薬が実用化されていますが、女性では用量に制限があったり、経口治療薬は適用できない、といった問題も抱えています。
この新たな技術により、外科施術による身体的負担が少なく、細胞移植後の拒絶反応リスクも低い、男女を問わない治療が可能となることが期待され、悩める方々にとっては早急な普及が望まれています。

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毛髪再生医療の確立へ向けた臨床研究を開始