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原料の厳選

 

精製原料の使用

化粧品の原料は、同じ原料名でも、原料製造メーカーによって品質が異なります。この違いは精製度によるといってもよいでしょう。わずかな量の不純物による違いにより、安全性や品質において大きな差がでてくる可能性があります。

不純物の影響

原料中に不純物が含まれる場合、その種類によっては刺激や皮膚アレルギーを引き起こすなど健康に影響を与える可能性があります。
また、不純物により品質が損なわれることもあります。不純物が多い場合、例えば、高い温度や日光に長時間さらされると、色が変わったり、匂いが変わるといった品質の劣化につながる場合があります。

資生堂ではすべての原料について原料を厳選した上で、必要な場合精製工程を検討し、最終的に不純物も含めた安全性に問題がないことを確認します。

なお、肌に優しくないと誤解されることもある、化学合成された原料は精製という工程を経ることで比較的不純物が除かれた状態で提供されるため、GCやHPLCなどの分析結果は単純なピークパターンを示す場合が多いです。一方、天然物由来原料はその性質上、精製という過程を経ても分析結果は複数ピーク状を示すことが一般的です。この特徴がさまざまな利点ともなる一方で、不純物のリスクも抱えることになります。
資生堂ではどちらの原料についても最終的な安全性を確認し、問題がないものだけを製品に配合しています。

化学合成原料と天然物由来原料のHPLCチャート例

化学合成原料と天然物由来原料のHPLCチャート例
(分析条件、表示条件は異なります)

原料を厳選するにあたって

資生堂では安全性や品質に対し影響を与える不純物が含まれる懸念がある場合は、不純物を取り除くなどして安全性を確認したものを使用することにしています。

一方で、不純物を完全に取り除くことが難しい場合があります。その一例が、天然由来の原料に含まれる重金属です。
鉛、水銀、ヒ素、カドミウムなどの重金属は大量に摂取するとヒトの健康に悪影響を及ぼすことが知られていますが、土壌、大気、水などの自然界に広く存在することから、食品や飲料水にもわずかに含まれることもあります。
同様に、化粧品原料の中には天然由来のものもあり、そのため、原料の中に存在するごく微量の重金属が製品中に含まれる可能性があります。
資生堂では、原料に含まれるごく微量の重金属の量を把握した上で、原料ごとに独自の基準を設定し、安全なレベルであることが確認されたものだけを使用しています。

資生堂ではこのように厳選された原料を使用していますが、さらに、それらを配合した処方が製品としても問題ないことを確認するため、実使用テストや皮膚科医監修によるパッチテストなども重ねて行い、安全性を確信できるものだけを世に送り出しています。

成分選定ポリシーはこちら(不純物について)