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サステナブルで責任ある調達の推進

資生堂は、有限な自然資源を活用し事業活動を展開しています。そのため、環境保全や生物多様性の観点、さらにサーキュラーエコノミーに対応した資源の使用量削減や再利用など、サプライチェーンにおけるサステナブルな原材料調達に責任をもって取り組むことが重要と考えています。また、人権侵害などの課題に対しても、自社だけではなくサプライヤーとの協働が不可欠です。

サステナブルな原材料の調達

製品の原材料の生産地では、乱開発による環境破壊や、そこで働く人たちの人権問題などが懸念事項になっています。特にパーム油や紙は生物多様性への影響も重大なため、企業の積極的な対応が求められています。
2020年に資生堂はパーム油と紙について中長期的な目標を開示し、サステナブルな原材料への切替えを進めています。マイカに関しては、自社での調達方針を明確にし、他企業と協働した生産地でのサポート体制の構築などを通じて、生産地域の問題解決に向けた取り組みを強化しています。

パーム油

パーム油はその汎用性の高さから、食品から化粧品までさまざまな製品に使用される一方、開発に伴う熱帯雨林での環境破壊や人権問題も発生しており、サステナブルで責任ある調達が求められています。
資生堂は、2010年にRSPO※1に加盟し、2018年からはパーム油由来原料の100%に相当するRSPO クレジット購入を開始しています。2020年には「2026年までに100%サステナブルなパーム油※2の調達を達成」という中長期的な目標を開示しました。資生堂グローバル本社と地域事業本社の主要部門は緊密に連携し、目標達成に向けた取り組み※3を推進しています。また、資生堂の全工場におけるRSPOサプライチェーン認証の取得を進めています。

他企業との協働による課題解決の取り組み強化のため、資生堂はCGF※4の日本のパーム油ワーキンググループに参画し、2019年にはJaSPON※5に加盟しています。
また、パーム油調達における人権問題を把握するために、経済人コー円卓会議日本委員会がインドネシアで主催したステークホルダーエンゲージメントプログラム (2019年) に参加し、 NGO・NPOや小規模パームヤシ農家との対話を通じて、パーム油生産に関わる人権リスクや人権侵害、労働問題について理解を深めました。
加えて、「資生堂カメリアファンド」では、環境を守る持続可能なインドネシアの「認証パーム油」生産農家の育成などを行っているWWFジャパンの活動を支援しています。

  1. ※1:RSPO:持続可能なパーム油のための円卓会議(Roundtable on Sustainable Palm Oil)
  2. ※2:RSPOの物理的なサプライチェーン方式により認証された原料
  3. ※3:2021年調達量(パーム油換算ベース):10,300t(MB:27%、クレジット73%)
  4. ※4:CGF: 食品・消費財メーカーや小売業者が加盟する国際的な業界団体(The Consumer Goods Forum)
  5. ※5:JaSPON:持続可能なパーム油ネットワーク(Japan Sustainable Palm Oil Network)
RSPO, Jonathan Perugia

RSPO, Jonathan Perugia

RSPO

資生堂は、資源の持続可能な利用と海洋プラスチックゴミ問題の解決を目的として、化粧品の容器包装へのシングルユースプラスチックの使用を可能な限り削減するため、化粧品の外箱などの2次包装の紙化を積極的に進めています。一方で、紙の原料である木質チップを生産する植林地では、森林破壊や生物多様性の損失、地域住民の権利侵害が問題となっており、環境や人権に配慮したサステナブルな紙の使用が求められます。

資生堂は、2023年までに、製品の容器包装に使用される紙を、100%サステナブルな紙※1に切替えるという目標を開示しています※2。化粧品の容器包装には、環境配慮に加えて美しいデザインや重量に耐えうる強度などさまざまな特性が求められます。製紙メーカーとの協働により、こうした優れた特性や新しい機能の紙製容器包装のイノベーションにも取り組んでいます。
さらに、販売台やハンディバッグ、リーフレットなどの紙器類の販促物、オフィスにおけるコピー用紙についても、認証紙や再生紙などのサステナブルな紙への切替えを推進しています。

  • ※1:製品における、認証紙または再生紙など
  • ※2:2021年は、72%(重量ベース)。認証紙と再生紙の合計の割合は56%
認証紙を使用した「エリクシール」のパッケージ FSC®️N002397

認証紙を使用した
「エリクシール」のパッケージ
FSC®️N002397

マイカ

マイカは、美しい光反射や耐熱性から、美容関連産業だけではなく幅広い産業で使用されています。資生堂は、2017年にRMI (Responsible Mica Initiative)に加盟しました。 RMIは、マイカ生産国の採掘現場から児童労働や強制労働を撲滅し、サステナブルで責任あるマイカ生産の確立を目標に掲げています。RMIはNGOやインド政府、参加企業などと連携し、マイカ採掘労働者の雇用安定化や安全衛生面の改善、児童労働の撤廃を図るとともに、マイカ生産を支える周辺地域の経済振興や子どもたちの教育・医療・栄養面での支援を行っています。

Responsible Mica Initiative

Responsible Mica Initiative

生物多様性

資生堂は、環境破壊よって急速に生物多様性が失われていることを、私たちのバリューチェーン全体を通じた課題として認識し、森林破壊ゼロを支持するとともに、生物多様性の保全や回復に努めています。
資生堂は木材パルプやパームの生産による原産地の森林破壊を防ぎ、貴重な「生態系サービス」を後世に残すとともに、森林や土壌に蓄積された炭素の大気中への放出を抑制し気候変動を緩和することが、サステナブルな未来と資生堂の持続的な成長にとって必要条件であると考えています。私たちは、ブランドや地域事業を通して生物多様性の保全や回復への活動も積極的に行っています。

長崎県での植林活動

五島列島の耕作放棄地において、サステナブルで責任ある原料調達と社員の教育啓発を目的として、地域住民の協力のもと椿の保全・育成を行いました。9年間(2011‐2019年)で352名の資生堂社員がこの活動に参加し、738本(0.194ヘクタール)のヤブツバキの苗を植樹しました。

長崎県での植林活動

サプライヤーアセスメントプログラム

エシカルなサプライチェーンの方針・活動

企業が持続的に発展していくためには、経済価値だけでなく社会価値の観点からも社会に貢献していくことが重要と資生堂は考えています。すべての事業におけるサステナブルで責任ある原材料調達を通じて、人権の尊重と環境の保全に取り組むことは私たちの務めです。

近年、社会課題や環境問題の深刻化に伴い、企業に対して各国法令の遵守はもとより国際条約や国際規約を尊重し、サプライチェーン全体でサステナブルな社会の実現に取り組むことが強く求められています。そのため、資生堂では調達に関する基準と方針などを定めています。

エシカルなサプライチェーンを実現するために、「資生堂グループ サプライヤー行動基準」、「資生堂グループ 調達方針」、「資生堂グループ 持続可能な原材料調達ガイドライン」を遵守し、また定期的にサプライヤー評価や監査によるモニタリングを行い、サステナブルで責任ある原材料調達を推進してきました。
さらに、ステークホルダーとの課題の共有・解決に努めるとともに、国際的な人権の専門家や原材料産地で働く方々をはじめとするさまざまな関係者との対話を図り、専門的な知見に基づいた責任ある調達の活動に取り組んでいます。

資生堂グループ サプライヤー行動基準

国連グローバル・コンパクトに参加したことを契機として、2006年に「資生堂グループ サプライヤー行動基準」を策定しました。この行動基準は、人権、法令遵守、労働慣行、知的財産の保護、機密の保持、環境保全、公正な取引に関する規範を明文化したもので、私たちと取引のあるすべてのサプライヤーに対して遵守を求めています。
サプライヤーと協働して持続可能な調達を実現するべく、サプライヤーアセスメントとその後の是正活動を含むサプライヤーアセスメントプログラムを定期的に実施しています。サプライヤー行動基準に違反していることが判明した場合には、是正要請、是正指導、支援を実施しています。

資生堂グループ サプライヤー行動基準(2019年6月発行版)[ PDF : 1.09MB ]

資生堂グループ 調達方針

私たちは、お客さまに満足いただける安全で優れた製品を提供するために、すべてのサプライヤーを尊重し、社会・環境面に配慮した持続可能な調達の実現を調達方針として掲げています。
コストや品質といった経済価値に紐づく項目に加えて、公正な取引、法令順守、異なる文化や価値観の尊重、人権尊重、環境配慮といった社会価値の共創に向けた方針を宣言し、サプライヤーに対し方針の内容を共有しています。
2022年2月に、サプライヤーと更にサステナブルで責任ある調達を積極的に推進していくため、本方針を改定し公表しました。環境や人権面でサプライヤーに遵守を求める内容を方針に規定するとともに、第三者監査実施等による厳格で客観的なリスク特定と是正プロセスの導入や、サステナビリティ観点でサプライヤーを評価することを明記しています。

資生堂グループ 調達方針[ PDF : 576KB ]

資生堂グループ 持続可能な原材料調達ガイドライン

原産国において環境・人権問題が深刻化している可能性が高いと判断した原材料については、問題への不関与を第三者認証された原材料への切り替えや、国際的なイニシアティブへの参加による問題解決を進めています。
そのなかでも近年、森林破壊や労働問題が強く指摘されたパーム由来原料、紙、そしてマイカについて問題解決に向けた目標と手段を明確化し、持続可能な調達を実現するためのガイドラインを策定しています。

資生堂グループ 持続可能な原材料調達ガイドライン [ PDF : 560KB ]

当社取扱品目とサプライヤーの概況

当社取扱品目

取扱品目は当社製品に関するパッケージ、原材料、香料などの生産用材、販売支援ツール
およびOEM調達品、生産委託品です。

資生堂は「資生堂グループ 調達方針」にある「よきパートナーシップの構築」、「公正な購買取引」、「契約の履行」、「責任ある調達の推進」、「多様な価値観の尊重」という方針に基づき、世界各国・各地域のサプライヤー800社以上※1、2と取引を行っています。

  • ※1:同一グループ会社は1社とカウント(1次サプライヤーのみ)
  • ※2:カテゴリ間で重複する場合は、1社とカウント

地域・カテゴリ別サプライヤー分布

戦略サプライヤー

戦略サプライヤーの特定

戦略サプライヤー特定のプロセス(年1回特定)

戦略サプライヤー

戦略サプライヤー数


サプライヤー数
1次 23社
1次以外 5社
合計 28社

お取引までの流れ

お取引までの流れ

サプライヤーアセスメントプログラム

持続可能なサプライチェーンの構築とサプライチェーン全体におけるリスクを可能な限り排除することを目指し、資生堂はサプライヤーアセスメントプログラムの実施を進めています。
資生堂では、2022年に改定した「資生堂グループ 調達方針」に基づきプログラムを実行しており、サプライヤーアセスメントによりリスクが高いことが判明し、監査で発見された課題が是正されていないサプライヤーとは取引を行いません。
新規のサプライヤーに対しては、まずSedex/EcoVadis/資生堂SAQのいずれかの評価法※1でサステナビリティ(人権・労働安全衛生・環境・ビジネス倫理)の基準に対してセルフアセスメント(自己評価)を実施しハイリスクでないことを確認したうえで、「資生堂グループ サプライヤー行動基準」に合意いただいてから取引を行います。
既存のサプライヤーに対しても、前述の評価法を用いてサプライヤーを評価することで「資生堂グループ サプライヤー行動基準」の遵守状況を継続的に確認しています。リスクの程度に応じてローリスク・ミドルリスク・ハイリスクの3種類にサプライヤーを分類し、ハイリスクに該当する場合は第三者監査を実施します。

資生堂のサプライヤーアセスメントフロー

第三者監査では、現場視察に加え、労働者インタビュー、必要書類の検証などが行われます。監査により発見された課題については、課題の是正を要請します。重大な課題が見つかった場合は、再度第三者監査により是正状況を確認し、一定期間内に是正されていない場合は、取引の停止を検討します。

※1:セルフアセスメントツールについて

ツール ツールの説明(主な評価項目など)
Sedex 労働基準、安全衛生、企業倫理と環境に基づく設問によりサプライヤーを評価する。設問の量はサプライヤーの業種によって異なる。
EcoVadis 方針、実施対策、結果を通して企業のCSRマネジメントシステムの質を評価する。評価は、環境、労働慣行と人権、倫理、持続可能な資材調達の4つのテーマにおいて実施される。
資生堂SAQ(Self-Assessment Questionnaire) 「資生堂グループ サプライヤー行動基準」に基づく設問表で、人権・労働、安全衛生、環境、ビジネス倫理の4つの観点で評価を行う。

資生堂では、2018年からサプライヤーアセスメントプログラムを強化し、調達カテゴリ・地域・ティア(サプライヤー階層)の観点で徐々にスコープを拡大してきました。調達カテゴリでは、生産用材・OEM・生産委託品、一部の販売支援ツールを対象としており、グローバルスコープで実施しています。ティアの観点では、直接取引のあるサプライヤーに加え、2次の戦略的なサプライヤーまでを対象としています。

実績

2021年の活動

2021年は、2020年に特定したハイリスクサプライヤーの是正をグローバルの最優先課題とし、該当したサプライヤー132社の是正活動をグローバルで実施しました。
具体的な活動としては、全サプライヤーに対し結果をフィードバックし、是正を要請するとともに、一部のサプライヤーに対しては当社社員によるオンラインでの是正結果の確認、セルフアセスメントによる再評価、第三者監査(対象:2社)などを実施しました。これらの是正活動により、ハイリスクサプライヤーは、132社から40社まで減少しました。

また、2021年は、リスクの内容やサプライヤーの重要性を鑑み、日本と欧州においてサプライヤーアセスメントを行いました。(1次サプライヤー279社、2次戦略サプライヤー5社)。その結果、ハイリスクサプライヤーは1次サプライヤーで17社が該当し、2次戦略サプライヤーは0社でした。

ハイリスクサプライヤー(17社)に対し、結果のフィードバックとセルフアセスメントツールによる再評価、第三者監査(対象:3社)などを実施した結果、8社がミドルまたはローリスクに改善しました。

2022年以降、是正継続中の残りのハイリスクサプライヤー44社※1に対し、新しい調達方針に基づきアセスメントを行い、是正を推進していきます。

  • ※1:2020年と2021年のアセスメント結果の重複を除く

ハイリスクサプライヤーの是正状況

アセスメント実施年 ハイリスクサプライヤー 是正活動結果※2
ミドルまたはローリスクに改善 継続中
2020 132社 92社 40社※3
2021 17社 8社 9社※3
  • ※2:2021年12月末時点
  • ※3:重複を除くと44社

2021年サプライヤーアセスメント実績

1次サプライヤー 279社
2次戦略サプライヤー 5社

(KPI1)サプライヤーセルフアセスメント比率(1次サプライヤー、数ベース)

年度 2019 2020 2021 2021(目標) 2023(目標)
サプライヤーアセスメント
比率 (アセスメント社数)※1
72%(356) 94% (791) 97% (279) 70% 100%
スコープ(地域) グローバル本社・欧州地域本社 全リージョン グローバル本社・欧州地域本社
  • ※1:アセスメント対象に対する比率

(KPI2)戦略サプライヤーのセルフアセスメント比率(1次サプライヤー、数ベース)※1

年度 2019 2020 2021 2021(目標) 2023(目標)
戦略サプライヤーアセスメント
比率(%) (アセスメント社数)
77%(131) 96%(239) 100%(17)※2 100% 100%
  • ※1:スコープ(地域)はKPI1と同様
  • ※2:2021年に戦略サプライヤーの定義を見直しました。資生堂では、ビジネス環境や事業戦略などを踏まえ、定期的に戦略サプライヤーの定義を見直しています。

第三者監査により発見されたハイリスクサプライヤーの課題

第三者監査については、新型コロナウイルス感染症の蔓延により実施が困難であったことから、2021年は5社に対して実施しました。合計で18件の課題を発見し、是正を要請するとともに、再度第三者監査を行うことで12件の課題について是正を確認することができました。是正未完了の課題については、今後もモニタリングを継続していきます。

(監査で発見された課題と是正内容)

分野 件数 課題の詳細(例) 是正内容(例)
人権 7 36協定違反 勤務時間の管理体制の再構築及び増員
労働者の代表が適切に選出されていない 代表選出方法の見直しを実施
労働安全衛生 9 非常口の表示がない 非常口の表示を設置
産業医の職場巡回が半年に1回しか実施されていない 法令に定められた回数の職場巡回を実施
機械の利用に必要な講習を従業員が受けていない 講習の実施
環境 1 温室効果ガスの未測定 今後測定することを計画書に記載
ビジネス倫理 1 従業員教育の未実施 実施計画の策定

サプライヤーとのパートナーシップ

購買方針説明会の開催

資生堂は、時代の変化や社会からの新たな要求に応えていくためにも、調達に対する考え方について、サプライヤーにタイムリーで的確な情報共有が重要であると考えています。
したがって、購買方針について周知を図ることを目的に、グローバル本社、中国地域本社における購買部門において、定期的にサプライヤーとの「購買活動方針説明会」を開催しています。
グローバル本社の購買部門では、原香料、材料、間接材の各領域における購買方針やさまざまな業務、依頼事項について直接お伝えするとともに、サプライヤーからの質問事項、要望に応える場として活用しています。

「Shiseido Suppliers’ Awards」の開催

資生堂は、購買方針に対し高いパフォーマンスを発揮していただいたサプライヤーを招待し、定期的に「Shiseido Suppliers’ Awards」を開催しています。2019年は、横浜・みなとみらいの「S/PARK(エスパーク)」にて開催し、43社にご参加いただきました。また、QCDEST※1視点で特に評価が高かったサプライヤーを表彰し、2019年は5社を表彰しました。サプライヤーに感謝の意をお伝えし、資生堂の未来を共有すると同時に、パートナーシップ強化に努めています。

  • ※1:Quality, Cost, Delivery, Environment, Service, Technology

Shiseido Suppliers‘ Dayの開催

2021年は、グローバルで初めてのオンラインイベント「Shiseido Suppliers’ Day」を開催しました。生産用材、OEMサプライヤーのうち高いパフォーマンスを発揮したサプライヤーのトップマネジメントを招待し、資生堂の中期経営戦略、調達活動の方針及びサプライヤーへの期待事項を共有しました。
この中で、資生堂におけるサステナビリティの中期目標やアクション、人権・環境・社会の面でのサプライヤーへの期待事項も説明し、ご理解とご協力をお願いしました。

グローバルでの購買連携とバイヤー向け教育

グローバルでの購買連携

資生堂では、グローバル各拠点の購買責任者と定期的に会議を開催しています。会議では、サステナビリティを始めとする重要なテーマの方針や戦略を討議し、グローバルレベルでの密な連携を図っています。
また、年に一度グローバル各拠点の購買責任者が一堂に会するSIPM(Shiseido International Procurement Meeting)開催しています。また、この場を通して、サステナビリティ活動のグローバルへの浸透も進めています。なお、2020年度、2021年度は新型コロナウイルス感染症の影響により、開催しておりません。

バイヤー向け教育

サステナブルで責任ある調達を会社全体で実行するため、資生堂では購買部門の社員を対象に、人権・労働安全衛生・環境などの観点で様々な教育を行っています。

購買部門における教育実績

日時 教育テーマ 参加対象
2020年5月、10月 サステナビリティにおける課題と機会に関する社内勉強会 欧州地域本社
購買部門
2020年11月 RSPOの概要・RSPO認証品の調達に向けた社内勉強会 グローバル本社
パーム油の調達に関わる
バイヤー
2020年12月 サステナブルで責任ある調達に関連した動向、
サプライヤーアセスメントプログラムに関する意見交換会
(外部講師)
グローバル本社・中国地域本社
サプライヤーアセスメントに
関わるバイヤー
2021年9月 持続可能なサプライチェーン管理に関するオンラインセミナー グローバル本社
サステナビリティ担当
2021年11月 Sedexに関連したオンラインセミナー グローバル本社
サステナビリティ担当
2021年11月 サステナビリティ評価に関する社内勉強会 グローバル本社
購買部門
2021年12月 サステナビリティに関するe-ラーニング グローバル本社
購買部門

(KPI)購買部門のESG教育受講率(部門教育)

  2019 2020 2021 2022(目標)
購買部門社員ESG教育受講率 85% 86% 82% 90%

サプライヤー向けの通報・相談窓口

近年、人権問題やコンプライアンス違反などへの適切な対応が重要視されていますが、資生堂では、2013年よりサプライヤー向けに書面やeメールによる通報・相談窓口「ビジネスパートナーホットライン」を設置しています。2021年は、コンプライアンス違反に相当する案件はありませんでした。

CDPサプライヤーエンゲージメント評価

資生堂は、国際的な環境NGOのCDPから、サプライチェーン全体での温室効果ガス排出量の管理やリスク軽減に向けた取り組みが高く評価され、2021年の「サプライヤーエンゲージメント評価」において、最高評価である「サプライヤー・エンゲージメント・リーダー」 に選出されました。今後も、サプライヤーとの協働を通じて環境負荷軽減活動を積極的に推進していきます。

CDP