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サステナブルな製品の開発

製品やブランドを選択する際に、製品の効果や品質、使い心地のみならず、原材料の安全性や環境配慮、人権などの社会課題への取り組み状況を重視するお客さまが増えています。
処方/成分だけでなく、特に容器包装については、プラスチック使用量の削減や資源循環への配慮など、設計段階からの環境対応が求められており、企業の姿勢や価値観を示す重要な要素として期待が高まっています。
また、気候変動の進行により、大気環境の変化が懸念されるなか、生活者が紫外線による影響を受けるリスクは中長期的に高まると予測されています。こうした環境変化を背景として、処方/成分や容器包装をはじめとするサステナビリティ活動と肌を守るUVケアの重要性は今後さらに高まると考えられます。

  • 国立研究開発法人海洋研究開発機構の発表による

基本的な考え方

資生堂グループは、皮膚科学を中心とする研究開発を強みに、培ってきた科学的知見と技術に基づき信頼される製品と体験を100年以上にわたり提供し続けてきました。お客さまのQOL 向上と社会貢献を目指し、安全性を最優先しながら機能性、品質、使用感、デザインの総合的価値を重視しています。その姿勢を「製品開発ポリシー」などで明文化し、成分選定や処方開発では厳格な安全性評価に加え、環境・倫理・社会への影響を含めた独自基準を設定して研究開発の質を高めています。
研究開発理念「DYNAMIC HARMONY」は、「西洋科学と東洋の叡智の融合」という創業時の思想を原点とし、異なる価値を掛けあわせることで新しい美を創造する研究開発指針です。この理念のもと「Premium/Sustainability」を重要アプローチとして位置づけ、処方開発では安全性や機能性、使用感に加え、環境負荷や生物多様性も考慮したグリーンケミストリーに基づくモノづくりを推進しています。UVケア分野では、サンケア技術を進化させつつ海洋環境などの生態系への影響にも向き合っています。

資生堂5Rs

資生堂グループは、独自の容器包装開発ポリシー「資生堂5Rs」に基づき、環境負荷を軽減し、サーキュラーエコノミーの実現に取り組んでいます。

資生堂5Rs

  1. Respect:人、社会、環境を尊重するという考えのもと、100%サステナブルな容器包装を目指します。
  2. Reduce:容器包装を薄くしたり、軽量化したりすることで、製品・POSMsに使用されるプラスチック量を削減します。
  3. Reuse:「つめかえ・つけかえ」製品や、店頭充填サービスを整備することにより、容器の再利用を促進します。
  4. Recycle:分別しやすい容器設計とし、またリサイクルに適した素材を使用することにより、再利用を促進します。
  5. Replace:バージン・プラスチック素材を、植物由来素材・再生素材(PCR)、プラスチック代替素材に置き換えます。

容器包装においては、1926年に初めて「つけかえ用」を発売して以来、環境負荷軽減に努めてきました。2020年にはサーキュラーエコノミーの実現を目指す独自の容器包装開発ポリシー「資生堂5Rs」※1を定め、2025年までに100%サステナブルな容器※2を実現する目標に向け取り組んできました。具体的には「つめかえ・つけかえ」によるリユース促進、モノマテリアル化によるリサイクル設計、素材見直し、軽量化などを推進しています。
サーキュラーエコノミーは自社単独で実現できるものではなく、業界、サプライヤー、生活者、行政など多様なステークホルダーとの協働やイニシアティブへの参加を通じて、バリューチェーン全体での取り組みに積極的に関与していきます。

  1. ※1:容器包装開発ポリシー「 Respect (リスペクト)・Reduce(リデュース)・ Reuse(リユース)・Recycle(リサイクル)・Replace(リプレース)」
  2. ※2:プラスチック製容器について。設計ベース

指標と目標

  • 2025年までに:サステナブルな容器への切り替え 100%
  • プラスチック製容器について。設計ベース

処方/成分

2030年目標:

  • 循環成分※1の使用 90%
  • 疑義成分※2の製品処方への配合 禁止
  1. ※1:人間社会のシステムや自然のシステムのなかで再生され、循環する化粧品原料
  2. ※2:対象:PFAS(2026年6月現在)

近年、環境負荷や化学物質に対する社会的関心の高まりとともに、各国で規制の高度化が進んでいます。しかし資生堂グループにとって、こうした変化への対応は単なる外部要請への追随ではありません。科学的根拠のある高い効果実感と、人・社会・地球環境への配慮を両立させることは、当社の研究開発理念「DYNAMIC HARMONY」に基づく「Premium/Sustainability」が目指す価値創造そのものです。

この考え方に基づき、成分・処方開発において2つの中核KPIを設定します。第一に、2030年までに化粧品成分の90%を循環型にしていきます。限りある資源と未来のネットゼロ社会を前提とした事業構造への転換を目指し、持続可能性を軸に研究開発や製品設計を進化させていきます。第二に、疑義成分の使用を最小限に抑える徹底した化学物質管理です。
当社はこれまでも安全性や環境影響などに鑑みて、化粧品成分を選択してきました。2030年に向けては、予防的かつ主体的な判断として、環境残留性が高く長期影響が懸念されるPFASのすべての製品処方への配合を禁止します。開発初期段階から独自の厳格な基準を適用し、グリーンケミストリーに基づいた代替検討を進めることで、安全性、機能性、環境配慮を高次元で両立させます。当社は、これら2つのアプローチを両輪として推進し、持続可能な事業成長とサーキュラーエコノミーの実現を目指します。

化学物質の適切な管理

化学物質の安全性と環境影響に対する社会的関心の高まりや、EUを中心とした規制の厳格化を踏まえ、当社は、責任ある化学物質管理を強化しています。化粧品の処方開発の段階から、高懸念物質(SVHC)や疑義ある成分の使用を最小限に抑えることに加えて、植物由来素材への置き換えや、グリーンケミストリーを活用した代替プロセス・技術の導入を進めています。お客さまによる製品の使用後に環境中に流出する可能性の高い成分については、環境中での動態について解析し、生態系影響の把握を進めています。
新たに開発する成分に関しては、国内外の安全性評価ガイドラインを参照するとともに、当社独自の厳しい基準を設定し、OECDテストガイドラインに沿った代替試験法などを活用して動物実験を行わない方法で安全性を評価しています。日本や欧州を含めたグローバルの化学物質規制動向や先進技術情報を継続的に収集し、各国・各地域における安全性や環境に関わる規制を遵守するだけでなく、成分の安全性はもちろん、成分の素材選定、製造プロセス、使用後の分解性に至るまで、化粧品成分のライフサイクル全体にわたる影響の把握と管理を徹底し、安全で持続可能な製品の提供に努めています。

動物実験に対する取り組み

当社は、動物愛護の理念への理解と尊重を前提に、化粧品に関する法規制を遵守し、安全で効果的な製品をお客さまに提供することを使命としています。1963年に安全性の研究部門を設立して以来、40年以上にわたり、動物を用いない代替試験法の研究に継続的に取り組んできました。2013年には、動物実験を完全に廃止し、動物を用いない安全性保証体系へと移行しました。
引き続き当社は、安全性評価法技術の向上を目指し動物実験代替法の開発を続けるとともに、社外のステークホルダーとも連携を図りながら、独自または共同開発した代替法の公定化に向けた取り組みを進めています。2023年2月に各国各地域の化粧品メーカー、サプライヤー、業界団体、動物保護団体が参画して動物実験を行わない安全性保証の普及・実装を目的として発足した国際プロジェクトICCS(International Collaboration on Cosmetics Safety)に、当社は発足メンバーとして参画しています。
当社は動物実験代替法に関する技術・知見の共有や、関連企業・団体との議論や連携、各国・各地域レギュレーションへの働きかけを通じて、動物実験を行わない化粧品安全性保証の普及・実装を推進していきます。

  • 法規制や国・行政からの要請による場合を除く

UVケア、サンケアイノベーション

サンケア製品は海で使用されることもあり、成分の流出に伴う生態系影響への対応が求められます。資生堂グループは、大学や研究機関と共同で実施している紫外線防御剤によるサンゴ※1への生態影響に関わる研究と、海洋中での紫外線防御剤の濃度分布をシミュレーションした結果※2を組み合わせ、製品中の紫外線防御剤によるサンゴへの影響を精査しています。これらの結果は、ブランド「SHISEIDO」や「アネッサ」などのサンケア製品にも応用されています。
2023年には、化粧品成分が海洋生態系に対して与える影響を評価するため、任意の生態系を水槽内に再現する独自技術を持つスタートアップ企業の株式会社イノカとの連携協定を締結しました。

また、紫外線を長期間浴びるとシミやしわなどの「光老化」の原因となることが知られています。強い紫外線から肌と健康を守る技術・製品を提供し、光老化の影響を軽減することで、人々のQOL向上という社会価値の創出につながるものと考えています。さらに、紫外線防御成分への多様なニーズに応えるためノンケミカル処方の開発や、自然生態系への配慮の重要性が高まっています。こうした動向を踏まえて、次世代ミネラルサンスクリーン技術として、東京農工大学との共同研究により、世界で初めて※3、ミネラルサンスクリーン(ノンケミカルサンスクリーン)処方※4において、紫外線散乱剤が肌のうえで最適な分散状態に変化する技術を開発しました。2025年には、この研究成果によるテクノロジーを搭載した「Urban Environment Mineral Clear Sunscreen」をアメリカ地域で発売しました。

「SHISEIDO」のサンケア製品

  1. ※1:浮遊幼生期や稚サンゴ群体期を除いた、産卵可能サイズの群体
  2. ※2:国立研究開発法人産業技術総合研究所が開発した東京湾リスクモデルを活用
  3. ※3:紫外線散乱剤のみで紫外線防御効果を担保する処方について、塗布後に揮発性成分が揮発することによって粉末の分散性が向上する技術が世界初である(クラリベイト調べ 2024年8月)
  4. ※4:紫外線散乱剤のみで紫外線防御効果を担保する処方のこと

未来を見据えたイノベーション

当社は、ちとせグループが主導する産業横断型プロジェクト「MATSURI(まつり)」に2022年より参画しています。光合成によりCO₂を吸収しながらタンパク質・脂質・炭水化物などを生成する藻類の活用は、CO₂の有効活用や排出量削減への貢献も期待されます。2025年4月から開催された大阪・関西万博では、MATSURI プロジェクトの一員として、プロトタイプのスキンケア化粧品(ビジョンプロダクト「美の玉」)を初公開しました。
昆布などの褐藻類のゼリー状多糖類を膜形成技術の応用により成型したクリーム「美の玉 まがたま」と、当社が開発したリピッドシェル技術により藻類由来のオイルをビーズ状の殻(固型油分シェル)で包んだ美容液「美の玉 しずく」の2品を展示しました。

ビジョンプロダクト
左:美の玉 まがたま、右:美の玉 しずく

2025年9月に開催された「MATSURI 全体会」では、当社のグローバルイノベーションセンターを会場として提供するとともに、「美の玉」の研究成果を発表しました。また11月には、ちとせグループが開催した業界研究イベント「MATSURI オープン・デー in 東京大学」で講演を行いました。当社は藻類が持つポテンシャルを最大化するために、パートナー企業間で連携して化粧品の脱化石資源を推し進めていきます。

  • 乳化粒子を目に見える大きさにしながらも、安定に保つことのできる技術

外部機関との取り組み

環境負荷軽減技術を東洋大学に許諾

当社は、2020年3月に化粧品業界からパートナー企業として世界で初めて「WIPO GREEN」に参画し、2021年には、「WIPO GREEN」データベースに掲載している「低エネルギー製造技術」を東洋大学に使用許諾しました。2022年、同大学は群馬県館林市の名産品であるボイセンベリーからの抽出物を配合した、環境負荷軽減に配慮した製品の試作開発を行い、2023年にはクラウドファンディングでの販売を開始しました。

  • 世界知的所有権機関(WIPO : World Intellectual Property Organization)は、国際的な知的財産権制度の発展を担当する国連の専門機関。「WIPO GREEN」は、2013年にWIPOによって設立された、環境関連技術におけるイノベーションとその普及を促進するための国際的な枠組みであり、2025年4月時点で世界の150以上の法人がパートナーとして参画。2025年4月時点で資生堂グループが許諾している特許権は11件

容器包装

2030年目標:

  • 化粧品容器へのリサイクル素材(PCR※1)またはバイオベース素材の使用 15% ※2
  • 化粧品PET容器へのリサイクル素材(PCR)の使用 30%
  • 化粧品容器へのバージンプラスチック使用量削減 20% ※3
  1. ※1:使用済み製品を回収し、再生処理を施した後、新たな製品の原材料として利用されるリサイクル素材。PCR:Post-Consumer Recycledの略
  2. ※2:化粧品の一次包装における平均割合
  3. ※2:2019年度比、製品あたり

資生堂グループは、気候変動や海洋プラスチックごみ問題をグローバルな環境課題と捉え、サステナブルな製品開発を強化しています。独自の容器包装開発ポリシー「5Rs」のもと、容器の使用後のリユースやリサイクルに焦点を当てた従来の目標に加え、使用素材についても2030年に向けた新たな目標を設定しました。PETを主素材とするプラスチック製容器については、リサイクル素材(PCR)の使用割合を30%とします。PET以外の素材についても、ガラスやその他プラスチックを含めたすべての容器素材において、リサイクル素材やバイオマス由来素材を積極的に活用し、これらの使用割合を15%まで高めていきます。また、これら素材の活用に加え、ガラスやアルミなどリサイクルしやすい素材の採用、化粧品容器の最適設計、軽量なレフィル製品の積極展開に取り組むことにより、製品あたりのバージンプラスチック量を2030年までに20%削減することを目指します。

リデュース/リユース

「つめかえ・つけかえ」容器は、資源使用を削減し、本体容器の再使用を促すことでプラスチック総量を低減します。LCA 評価でも、使い捨て容器と比べ資源投入量・廃棄物量が減少し、CO₂排出量の大幅削減が示されています。2025年は、グローバルで37ブランド・1,014SKUの「つめかえ・つけかえ」容器を展開し、環境負荷低減に取り組みました。「アネッサ パーフェクトUV ブラッシュオンパウダー」は、別売りのレフィルをつめかえることで容器を繰り返し使うことができます。また「イプサ ME n」では、「LiquiForm®」を採用し、ボトル製造と充填をワンステップ化。これにより容器のプラスチック使用量を約56%、CO₂排出量を約48%削減可能です

  • リニューアル前後でのレフィル容器単体のプラスチック量と温室効果ガス排出量を当社にて比較。容器単体での温室効果ガス排出量について、SuMPO EPDで第三者検証を実施済(ISO14025に準拠)

「アネッサ パーフェクトUV
ブラッシュオンパウダー」

「イプサ ME n」

外部からの評価

当社は、公益社団法人 日本包装技術協会が開催する2025 日本パッケージングコンテスト(第47回)において4作品で受賞しました。「イプサ ME n」は最高賞であるジャパンスター賞の経済産業大臣賞を、「アネッサ パーフェクトUVブラッシュオンパウダー」は包装技術賞を受賞しています。

リサイクル

当社は使い捨てプラスチック削減に向け、デザイン性を損なうことなく分別しやすい容器包装の開発と、再利用しやすい材料の採用を進めています。「SHISEIDO」や「クレ・ド・ポー ボーテ」では再生利用に配慮した製品を展開しており、「クレ・ド・ポーボーテ クレームUV n」ではアルミ積層チューブをEVOH積層チューブへ変更しました。さらに、複数素材の容器を単一素材化し、リサイクル適性の向上にも取り組んでいます。

  1. エチレンビニルアルコール共重合体

「クレ・ド・ポー ボーテ
クレームUV n」

リプレース

当社では、気候変動やプラスチックごみ問題への対応として、PCRやプラスチック代替素材、バイオマス由来素材の研究・活用を進めています。「エリクシール リフトモイスト」「エリクシール ブライトニング」シリーズでは、化粧水・乳液のボトルに72%以上のPCR-PET を採用し、「SHISEIDO サンケア」シリーズでは植物由来樹脂を使用しています。また「SHISEIDO アルティミューン™ パワライジング セラム」では、リサイクルガラスを15%以上使用し、重厚感を保ちながら20%の軽量化を実現しました。

「エリクシール
ブライトニング ローション ca」

サステナブルパッケージの2025年実績:

  • サステナブルな容器への切り替え 98%(2025年までにサステナブルパッケージへの切り替え:100%)

資生堂グループは、プラスチック製の化粧品容器を2025年までに「サステナブルパッケージ」に切り替える取り組みを推進し、「つめかえ・つけかえ」容器によるリユースの促進、モノマテリアル化によるリサイクル可能な設計、素材の見直し、容器の軽量化などに取り組んできました。

本目標を設定した2019年当時は、商品使用後のプラスチック容器のリユースやリサイクル促進により海洋に流出するプラスチックごみを減らすことが重要な課題と認識されていました。切り替えを進めるなかで、リサイクルには技術的制約が多く、社会インフラの観点でもプラスチックリサイクルが抱える多くの課題に直面しました。品質や安全性に一切妥協しないという考え方のもと、商品設計の観点から技術的・品質的に可能な対応を進めた結果、2025年12月31日時点での切り替え達成率は98%となりました

2030年に向けた新たなサステナビリティ戦略を策定するにあたり、当社は、限りある資源の循環を社会全体で支えていくというより広い視点のもとサステナブルパッケージの定義を見直し、化粧品パッケージを取り巻くステークホルダーからの期待や最新の技術動向を踏まえ、PCRの活用とバージンプラスチック使用量の削減を軸とした、新たな中期目標を設定するに至りました。

  • 2025年国内プラスチック使用量(推計含む):約7,600t

POSM(店頭ディスプレイやショッピングバッグなどの販促物)

商品だけではなく、店頭で使用される販促物についても、私たちは環境対応を進めています。なかでもCO₂排出量の多い販促物に着目し、店頭ディスプレイツールへのリサイクル素材の活用や紙製販促物では認証紙や再生紙などの持続可能な紙への切り替えを進め、CO₂排出量削減、資源循環、森林生態系保全への貢献を目指しています。
店頭ディスプレイツールやショッピングバッグなどの販促物ライフサイクルに関わる環境負荷軽減に対応するため、当社は2023年に社内において「POSMエコデザインガイド」を発行し、資生堂5Rs に沿った開発を推進しています。店頭販促物への環境配慮設計の導入は、グループを通じた制作物管理や従業員の意識醸成など、さまざまな効果が期待されます。
2030年目標の達成と持続可能な事業活動に向けて、積極的に取り組みを進めています。

認証紙を使用した
ショッピングバッグ

2次包装

当社は、中味を外気などから直接保護するための1次容器だけでなく、1次容器をさらに包む2次包装においても、プラスチック製から紙製への切り替えなどの環境対応を進めています。「アネッサ」と「エリクシール」では、2次包装においてプラスチックからサステナブルな認証紙への切り替えが進んでいます。また「クレ・ド・ポー ボーテ」では、すべての商品において紙製1個ケースにFSC 認証紙を採用しています。

「クレ・ド・ポー ボーテ」の
紙1個ケース

3次包装

当社は、1次容器や2次包装に厳しい基準を設けて環境配慮設計を進めてきました。生産・輸送時の汚れなどから製品を守る3次包装に関しても省資源化を目指し、保護箱やピロー包装などの3次包装そのものを削減するなど、プラスチックごみや紙消費量の削減に努めています。
2025年は、「プリオール」や「リバイタル」などの主要なブランドの既存品を中心に、54SKUで削減を実現しました。
新製品においても、3次包装を極力使用しない開発を推進するなど、取り組みをさらに拡大しています。

イニシアティブへの参加

株式会社アールプラスジャパン

資生堂グループは2022年より、世界で共通となっているプラスチック課題の解決に貢献するために、株式会社アールプラスジャパンに資本参加し、使用済みプラスチックの再資源化の実現に取り組んでいます。資本参加企業を対象とした月例の定例会には、当社グローバル本社の購買部長が出席し、参加企業との連携を図っています。回収プラスチックの選別処理、モノマー製造、ポリマー製造、容器包装製造、商社、飲料・食品メーカーなど業界を超えた連携により、2030年の実用化を目指しています。

アールプラスジャパンのロゴマーク

EcoBeautyScore Association

EcoBeautyScore Associationは、化粧品およびパーソナルケア製品の環境影響を評価する共通のスコアリングシステム開発を目的としています。世界46カ国の70以上の化粧品関連企業と開発され、消費者により透明性ある環境影響情報を提供するとともに、ブランドにおける持続可能な取り組みを促します。当社は2022年からメンバーであり、引き続き消費者が安心して商品を選択できるための訴求のあり方について検討を継続しています。

エコビューティスコアアソシエーションのロゴマーク

資源循環に向けた取り組み

脱炭素社会、サーキュラーエコノミーのもとでは、役目を終えた製品や素材に再び価値を与え、社会のなかで何度も繰り返し活用していくことが求められます。
当社は、将来の持続的で高品質な資源の確保に向けて、また、社会へのサーキュラーエコノミーの実装に向けて、生活者や取引先との幅広い接点を活用し、店頭を通じて使用済みプラスチック製化粧品容器を回収するスキームを構築していきます。使用済み容器が次に生まれ変わるものの資源になるという意識醸成と社会全体の行動変容を図ることで、長期視点で資源調達のレジリエンス向上を目指しています。

プラスチック製化粧品容器の循環型プロジェクト「BeauRing®」の実証実験

2023年4月、当社は株式会社ポーラ・オルビスホールディングスと連携し、国内のプラスチック製容器を収集し、再びプラスチック製容器へ再生する循環型プロジェクト「BeauRing®(ビューリング)」を立ち上げました。2025年10月には、新たにシャネル合同会社、株式会社ファンケルが参画しました。
本プロジェクトでは、横浜市内の一部の化粧品販売店などにて、使用済みプラスチック製化粧品容器の回収を行っています。お客さまが参画しやすい「分別不要」「中味洗浄不要」という特長とともに、2025年10月以降、設置場所を順次拡大し、現在は44カ所で展開しています。

BeauRingウェブサイト

回収口が上部にあり側面が半透明な緑色で回収状況が見えるビューリングボックスの全体像

「BeauRing®」BOX

クレド・ポー・ボーテの店頭の商品ディスプレイ横に置かれ使用済み商品容器を回収するビューリングのボックス

店頭に設置されている「BeauRing®」BOX

ビューリングのロゴマーク