特集・インタビュー
2021年2月24日
新型コロナウイルス感染症が全世界で拡大し、事業環境は大きく変化しています。新しい生活様式が求められる中、お客さまの購買行動の変化や新たなニーズに迅速に対応するべく、資生堂では、デジタル技術を駆使した購入体験の提供や非接触型の美容カウンセリング、お客さまの意識変化を捉えた商品開発など、本業を通じたさまざまな取り組みを行っています。
外出自粛や時短営業が要請され、店頭で応対するビューティーコンサルタントの活動が制限される中、資生堂は、お客さまがそれぞれのニーズに合わせてスムーズに化粧品を購入いただけるよう、「店頭」と「オンライン」の強みを融合させたお客さまとの新たなコミュニケーションを取引先各社と協働で構築しています。
具体的には、ビューティーコンサルタントが動画に出演して商品を紹介し、販売するライブコマースが中国で大変好評だったことを受け、日本でも初めて2020年7月にライブコマースを実施し、同10月からは、取引先店舗にてバーチャルメイクアップ機能を取り入れたオンラインウェブカウンセリングも開始しました。今後も、デジタル技術を活用しながらお客さまとの接点を拡大し、ライブコマース、オンラインウェブカウンセリングの対応プラットフォーム、ブランドを拡大していきます。
Eコマース市場は全世界で拡大していますが、なかでも中国では前年比で+40%超と大きく成長しています。資生堂は、この中国Eコマ―ス市場で、日本のお客さまに支持されているブランドの魅力を中国のお客さまにも伝え、双方向コミュニケーションを実施しながら販売するライブコマースを積極的に展開し、さらなる成長にチャレンジしています。
中国のEコマース市場で毎年11月に開催される大イベント「ダブル・イレブン」では、昨年初めて日本と中国を中継し、「マキアージュ」と「HAKU」が参画しました。「マキアージュ」からは北原 規稚子(きたはら みちこ)、「HAKU」からは越間 美布(こしま みほ)と、両ブランドの責任者が自ら東京のオフィスから中国のお客さまに向けて商品を紹介するライブ配信を実施しました。SNS上では多くのコメントが寄せられ、ブランドとお客さまがつながる新たな機会となりました。
世界88の国と地域で展開している「SHISEIDO」の旗艦店が、2020年7月に、創業の地・銀座にオープンしました。ブランドの世界観を発信し、最新のテクノロジーと「SHISEIDO」ならではのブランド体験を提供する施設で、当ブランドが展開する路面店としては世界最大規模です。多様化する「美」へのニーズやライフスタイルに対応したデジタルコンテンツや体験型の有料サービスのほか、「非接触型」で実施する美容カウンセリング、商品を自動で試せるオートテスター等、新しい生活様式に合わせ、お客さまに不安なく体験いただけるコンテンツも取り入れています。
2019年10月に買収した革新的な米国発のプレステ―ジ・スキンケアブランド「Drunk Elephant」は若年層を含む幅広いお客さまの価値観の変化を捉え、コロナ禍においても力強く成長しています。当ブランドは今後世界の潮流となりうる価値観(クリーン成分・環境配慮・ESG等)を大切にするとともに、デジタルやソーシャルメディアを積極的に活用して独自の世界観を発信し、Eコマース売上比率は50%以上を占めています。グローバル展開も順調に進んでおり、今後も成長が十分に見込めるブランドです。当ブランドがけん引し、グローバルでさらなるデジタル化・Eコマース売上比率の拡大を目指します。
資生堂はデジタルマーケティングの加速、グループ全体の基幹業務システムの統一・標準化、およびデジタル専門分野での社員スキル向上にも注力しており、デジタル領域で多くの支援実績を持つアクセンチュア株式会社と戦略的パートナーシップを提携しました。また、デジタル人材育成の一環として「SHISEIDO+ デジタルアカデミー」を2016年から立ち上げており、世界の全資生堂グループ社員を対象にデジタルに関する知識とスキルを育むプログラムを提供しています。これらにより、グループ全体のデジタルトランスフォーメーションをさらに加速させ、「世界で勝てる日本発のグローバルビューティーカンパニー」を目指します。
世界初の成分アプローチで「マスクにつきにくい」と「つや肌仕上がり」を両立した「マキアージュ ドラマティックヌードジェリー(BBクリーム)」。
withマスク時代のニーズにスピーディーに対応し、約4カ月というハイスピードでの発売を実現しました。
ニューノーマル時代の習慣として定着している、高頻度のアルコール消毒や手洗いは、新型コロナウイルス感染予防には不可欠な一方、手肌のうるおいを奪ってしまいがちです。
生活者のハンドケアに対する意識の高まりを受け、さまざまなブランドから、ハンドクリームを発売しています。
「SHISEIDO」の象徴スキンケアシリーズ「アルティミューン」の、乾燥などのダメージから守り、なめらかな肌に導く高機能ハンドクリーム
治療・予防・防御を通して肌トラブルに対応するブランド「イハダ」より、手荒れの気になる季節にも配慮したハンドジェル
化粧品専門店専用ブランド「ベネフィーク」の、気持ちまで浄化されるような香りで、明るいクリアな手肌に導くハンドクリーム
2020年手指消毒液(医薬部外品)一般販売に続く取り組みとして、乾燥した手肌をうるおいで満たし手荒れを防ぐハンドクリーム
ボディケアブランド「シーブリーズ」の手アセ・スマホ指跡をケアできる進化系ハンドクリーム
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