ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)は、当社の企業使命を実現するための重要な取り組みです。私たちは、ジェンダー、年齢、国籍、性的指向、性自認、障がいの有無などに関係なく、個々の違いを認め、尊重し合うことで、多様な視点を活かし、イノベーションを生み出す組織文化を育んでいます。そして、当社で長く培ってきたDE&Iの知見を、社員や事業・ブランドを通じて社会に広げ、サステナブルな価値創造につなげます。
2026年1月時点では、資生堂グループは社員の80%以上を女性が占めており、女性管理職比率はグローバルで60.3%、日本国内で43.3%※1に達しています。また、取締役会の女性比率は54.5%※2、オフィサー階層では46.7%※3となりました。性別などの属性にかかわらず、社員のエンパワーメントがイノベーションを創出し、資生堂のさらなる成長と社員の自己実現につながると考えています。そのため、2030年までに日本国内のあらゆる階層における女性リーダー比率を50%にすることを目指しています。
資生堂は女性リーダー育成塾「NEXT LEADERSHIP SESSION for WOMEN」を開催し、開始から9年経ち累計359名の女性社員が参加しました。この育成塾は、女性社員がマネジメントや経営のスキルを学びながら、自分らしいリーダーシップスタイルを見つけるプログラムです。女性管理職比率を50%に引き上げるために、次期課長・部長・経営幹部候補向けの3つのプログラムに拡大し、着実に次世代のリーダーを育成するリーダーシップパイプラインの強化につなげています。また、オフィサーと女性社員によるメンタリングプログラム「Speak Jam」には、2020~2025年にセールス、生産、R&Dなどさまざまな領域から累計238名の社員が参加しました。

女性リーダー育成塾「NEXT LEADERSHIP SESSION for WOMEN」
日本国内では、1990年代初めから育児・介護休業法に先駆け、育児休業制度、育児による短時間勤務制度を導入するなど、長きにわたり、女性のライフイベントを支援するさまざまな制度や支援策を推進してきました。具体的には、事業所内保育所「カンガルーム汐留(2003年)※1」「カンガルーム掛川(2017年)」を開設し、いずれも近隣企業にも開放してきました。さらに「多様な働き方に合わせた柔軟な保育」を実現するため、2023年4月にシッターサービスを中心とした総合的な保育サービス「KANGAROOM+(カンガルームプラス)」を開始しました。集団保育ではなく1対1の保育サービスにすることで、時間と場所の自由度を上げるとともに、「小1の壁」※2に代表される社員の保育ニーズに合わせて、対象を未就学児から小学生までに広げています。また、育児による短時間勤務を取得する美容職社員の代替要員の仕組みとして「カンガルースタッフ体制」を2007年に導入しています。このような取り組みの結果、国内資生堂グループにおける育児休業からの復職率は94.5%におよび、高い水準を維持し続けています。
当社にとって国際女性デーは、社内外にジェンダー平等への意識と行動を広げる重要な機会です。毎年3月に、ジェンダー平等やDE&I についての理解を深めるため、さまざまな取り組みを行っています。その一環として、国内外の全社員を対象にしたウェビナー「Diversity Week for Gender」を実施し、全3回にわたりジェンダー平等 に関するテーマのウェビナーを開催しました。執行役の廣藤綾子と橋本美月によるトークセッションでは、当社で働く女性リーダーとして、キャリアを広げるヒントや日々の仕事への向き合い方・リフレッシュ方法など等身大の経験が共有され、参加者からの質疑応答を通じて参加者をエンパワーメントする時間を提供しました。

社員向けウェビナーに登壇する
廣藤綾子(代表執行役)と橋本美月(執行役)
グローバルビジネスメディアのフォーチューン誌が発表した「Most Powerful Women in Asia 2025」に、資生堂アジアパシフィックCEOのニコール・タンが選出されました。本ランキングはアジアの多様な業界でビジネスを変革している100人の女性リーダーを称えるもので、企業規模や健全性、キャリア、影響力、革新性、社会的インパクトへの取り組みを基準に選定されています。

資生堂アジアパシフィックCEO
ニコール・タン
当社は社内外のLGBTQ+コミュニティとアライに寄り添う企業として、LGBTQ+コミュニティへの支援に積極的に取り組み、誰もが自分らしく生きることができる社会の実現を目指しています。
その基盤として、社内環境の整備に注力しています。当社で働く一人ひとりがとるべき行動を定めた「資生堂倫理行動基準」では、職場における「多様性の尊重、差別の禁止」を明記し、企業活動全体における基本姿勢として位置づけています。
あわせて、社員がありのままの個人としての可能性と能力を発揮できるようにするための活動として、制度面および意識面の両面から取り組みを進めています。社内では、当事者社員の体験談や外部有識者を招いたトークセッションなどを通じて、LGBTQ+を取り巻く課題や社会状況を理解する機会を提供する社内イベントを毎年実施しています。
制度面では、日本国内において、特別休暇、介護制度、育児制度などの福利厚生の利用にあたり、社員の同性パートナーを異性の配偶者と同様に扱うことを就業規則で定めています。これにより、性的指向や性自認にかかわらず、安心して働き続けられる環境づくりを進めています。
このような制度整備と継続的な啓発活動が評価され、2025年一般社団法人work with Pride※によるLGBTQ+に関する「PRIDE
指標」において最高評価のゴールドを受賞するとともに、レインボー認定を受けました。
日本国内の資生堂グループでは約350名の障がいのある社員が職場や職種を限定することなく、それぞれの経験や強みをいかして働いています。障がいの内容や程度もさまざまですが、一人ひとりの状態に合わせた配慮や工夫を重ね、職場の貴重な人材として活躍しています。株式会社資生堂の障がい者雇用率は4.80%、日本国内の資生堂グループの障がい者雇用率は3.24%です(2026年6月時点)。東京・大阪をはじめ、全国9カ所に事業所を持つ特例子会社の花椿ファクトリーでは、主に知的障がいのある社員が働いています。(2026年6月時点)。
障がい者雇用ポリシー:
上記の障がい者雇用ポリシーに基づき、障がいのない社員と同じ人事制度で多くの障がい者が正社員として勤務し、研修を含めた人材育成プログラムも障がいのない社員と同じ内容となっています。採用活動においては、希望する障がいへの配慮を事前にヒアリングしたうえ、面接を実施し、障がいのある学生向けには仕事の理解促進を目的に、仕事体験ワークショップを実施しています。入社前においては、配属先の上司と人事が必要な配慮を確認し合うとともに、必要に応じて配属部門の社員を対象に障がいへの理解を深めるためのセミナーなども行っています。入社後も、上司や障がいのある社員の定着を支援する専任の担当者、産業医や保健師と連携しながらフォローアップを継続しています。障がいに関わる検査や通院、リハビリの際は「障がい者通院休暇」を利用することができ、障がいの状況に応じた支援ツールや設備・サービスなども、本人の要望に応じた柔軟な環境整備を進めています。管理職向けにはトレーニングの中に障がい者雇用についてのコンテンツを取り入れ、人事担当者向けに情報交換の場を設けるなど、全社的に障がい者雇用への理解を深める取り組みを行っています。
障がい者のフロントラインにおける職域拡大にも積極的に取り組んでおり、2022年からは視覚障がいのある社員が訪店せずに営業活動を行う「リモート店担当営業」として勤務しています。これは視覚に障がいのある社員の「企業における視覚障がい者の活躍の場はもっとあるはず」という想いから始まったものです。2025年には手話を第一言語とするパーソナルビューティーパートナーを採用し、無料のオンライン美容相談サービス「Online Beauty」で聴覚に障がいのあるお客さまの美容カウンセリングを行ったり、手話での美容情報の発信に取り組んでいます。
2025年には、美容業界を越えた手話人材のキャリア交流会を開催し、ネットワークづくりと職域拡大を支援しています。2021年には「インクルーシブ社会」の実現を目指す国際的なネットワーク組織「Valuable 500」の考えや活動に賛同し、加盟しました。「Valuable 500」は、障がい者がビジネス、社会、経済にもたらす潜在的な価値を発揮できるような改革を、ビジネスリーダーが起こすことを目的とした取り組みです。2025年12月に東京で開催された世界初の障がい者インクルージョンに関するアカウンタビリティサミット「SYNC25」に、当社オフィサーが参加しました。本サミットは、企業が障がい者インクルージョンに関する説明責任を果たし、持続可能な社会の実現に向けた行動を加速することを目的としています。今後も、障がい者の雇用や障がいのあるお客さまへのサービス提供など、本業であるビューティービジネスを通じて障がい者インクルージョンへの取り組みをさらに進めていきます。

手話人材のキャリア交流会の様子

Valuable 500 ロゴ
資生堂は、海外グループ会社だけでなく、日本国内においても多様な国籍・文化的背景を持つ人材を積極的に採用しています。人材の多様化を価値創造につなげるため、2018年より日本国内においても英語公用語化を推進しており、インクルーシブな組織カルチャーを醸成することで、多様なバックグラウンドを持つ社員がさまざまな部門で活躍しています。なお、本社において外国籍の人材を採用する際は在留資格など入国管理制度を遵守し、入社後は就業規則を遵守して適切に処遇しています。また、信仰の多様性への配慮として、汐留オフィスには祈祷室を設けています。
東京証券取引所は、「コーポレートガバナンス・コード」において、実効的なコーポレートガバナンスの実現に資する主要な原則を公表しており、そのなかで、「上場会社は、中長期的な企業価値の向上に向けた人材戦略の重要性に鑑み、女性・外国人・中途採用者の管理職への登用等、中核人材の多様性の確保に向けた考え方と測定可能な目標およびその状況を開示すべき」としています。
資生堂は、多様な知と能力、異なる価値観を尊重することで新しい価値創造につなげるため、ダイバーシティ・エクイティ& インクルージョン(DE&I)を大切にしています。
一人ひとりの異なる強みの化学反応によって、インスピレーションに満ちた創造的思考と多様なアイデアを生みだすために、女性・外国人・中途採用者も含めて、個々の属性や考え方の違いを尊重し、中核人材の多様性確保に力を入れています。
女性活躍支援に関する測定可能な目標は、下記の「社会データ」に示されている通りです。外国人や中途採用者の中核人材登用は、国内資生堂グループでの2026年1月時点の管理職のうち外国人は約2%、中途採用者は約36%です。外国人や中途採用者については、その他のバックグラウンドを持つ社員と比較して、中核人材登用の機会に差がないと捉えているため、特段の目標設定は行っていません。
コーポレートガバナンス・コードの各原則と資生堂の対応はこちら
女性・外国人・中途採用者の状況は、「社会データ」をご覧ください。
当社は、DE&Iの推進を職場環境の整備にとどまらず、社員一人ひとりの意識と行動の変化につなげることを重視しています。2025年には、国内資生堂グループ社員を対象に「Diversity
Week」を3回開催し、延べ2,430人が参加しました。従業員リソースグループを起点として、LGBTQ+や障がいのある当事者との対話機会を増やし、当事者の視点を共有することで社員が自分事としてDE&Iを推進するよう促しました。また、欧州地域ではLGBTQ+や障がいをテーマにした学びの機会として「DE&I
Talks」を開催しました。従業員とのエンゲージメントを通じて、取り組む社会課題の範囲を広げ、インクルーシブな組織文化の構築に役立てています。
ブランド活動へのDE&I 視点の導入も進めています。「インクルーシブ・マーケティング
ラーニングセッション」では、国内外のマーケティングやクリエイティブを担う社員が社内外の障がいのある方やLGBTQ+当事者との対話セッションや実際のケース学習を通じて、ブランドとして提供できる価値についてディスカッションを行いました。
資生堂のダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)の取り組みは、さまざまな団体から表彰を受けました。今後も、女性に限らず外国人やキャリア採用者など多様なバックグラウンドを持った社員の活躍を支援し、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)をさらに加速させていきます。
外部評価・受賞についてはこちら

令和8年度 なでしこ銘柄 選定※1

MSCI日本株女性活躍指数2025※2

work with Pride 2025 ロゴ
世界経済フォーラムとマッキンゼー・アンド・カンパニーが「DE&I」(ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン)を加速させることを目的として立ち上げた「The Global Parity Alliance」において、2022年度の「DEI Lighthouse」に唯一の日本企業として選定されました。
資生堂および資生堂ジャパン、資生堂クリエイティブは、一般社団法人work with Prideが策定した、日本での職場におけるLGBTQ+など性的マイノリティに対する企業の取り組みを評価する「PRIDE指標」において、LGBTQ+当事者が自分らしく働ける職場・社会づくりの実現に向けて、セクターを超えた協働を推進する企業を評価する「レインボー認定」を獲得しました。同時に、国内資生堂グループ9社は最高評価の「ゴールド」を受賞しました。
PRIDE指標2025「レインボー認定」獲得に関するニュースリリースは こちら
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