あらゆる生活者の生活環境に配慮したデザインが「ユニバーサルデザイン」です。この考え方は、すべてのお客さまに安心して心地よくお使いいただける製品づくりを目指す資生堂にとって大きなテーマです。
資生堂では「ユニバーサルデザイン」の専門的理論や法律などを踏まえ、2005年にまとめた『資生堂ユニバーサルデザイン ガイドライン』をさらに発展させ、2017年、「安心・安全・使いやすさを優先に、魅力的なデザインを制作します」という基本ポリシーを掲げ、よりわかりやすく、具体的なガイドラインを設定し、製品開発の際に社内で運用しています。ガイドラインの内容は、よりよい製品が開発できるように改訂され続けています。
現在、新たに開発する製品は、「どのようなお客さまに」「どのようなシーンで」「どのように使用されるか」を、前述のガイドラインに沿って製品開発に関わる部門で共有し、具体的な設計を進めています。
「直感的に使いやすい設計か」「使用量や使い方がわかりやすく表示されているか」「最後まで快適に使用できるか」などを想定し、さまざまな身体特徴や身体能力の人にも無理なく安全で、心地よく使えること。そして、手にとったあらゆる人がストレスなく扱え、使っていて気持ちがわくわくしたり、ときめくこともまた、大切な「美しさ」であるという考えから、使うシーンすべてにおいてお客さまが美しく過ごせるようなデザインを目指しています。
装飾をデザインしながら同時に転がりにくく、滑りにくい工夫を施したキャップや、適量を出しやすいプッシュ式のボトルなど、使いやすさを考えたパッケージとなっています。
一部製品のケースには、使い方と、「使用前・使用後」をわかりやすく掲載した巻き込み式の箱を採用。購入後すぐに、使い方が理解できます。
プリオールは2018年、「国際ユニヴァーサルデザイン協議会」が主催するIAUD国際デザイン賞にて金賞を受賞しました。
プリオールは2018年、国際ユニヴァーサルデザイン協議会が主催するIAUD国際デザイン賞にて金賞を受賞しました。
高い品質感を感じさせるゴールドが美しく光を反射しながら、表面に細かい凹凸があることで、しっかりと指先でグリップできる使いやすいデザインです。
https://maquillage.shiseido.co.jp/「バスルームにおける洗顔」を綿密にリサーチしてデザインされました。ボトルに緩やかなくぼみをつけているので手が濡れていてもしっかりとホールドでき、バスルームでも安定しやすい形状に設計されています。
SHISEIDO
コンプリート クレンジングマイクロフォーム
先進的な中身を表すような特徴的なキャップのデザインは、倒れやすいチューブに安定感を持たせる役目もかねてデザインされています。
SHISEIDO バイタルパーフェクション
リンクルリフト ディープレチノホワイト5
正面は製品の特長を表現した丸みのある容器デザインでありながら、上から見たときの形を楕円にすることで、すっぽりと手のひらに収まるので使いやすく、キャップも開けやすくなっています。
エリクシール ルフレ
バランシング みずクリーム
ディスペンサーの頭部と側面についた柔らかい凹みが指にフィットし、手に持っても、置いたままでも押しやすいデザインの洗顔料です。中味を出すためのオン・オフ機能がついていて、持ち運びにも対応可能なボトルデザインです。
クレ・ド・ポー ボーテ
オーミセラーデマキアントヴィサージュ
資生堂ではマーケティング・広告においてもダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)を重視しています。
「資生堂倫理行動基準」では、以下の基準を定めています。
・私たちは、お客さまにとって必要な情報を適切に提供します。お客さまが商品とサービスを選択し使用する際に必要な情報を正確にわかりやすく表示し、誤解を与えないようにていねいに説明します。 ・私たちは、多様性と人権を尊重する私たちの価値観をあらわす、創造的で魅力的な広告宣伝・マーケティング活動を行います。事実に基づき公正で倫理的な、他者を誹謗中傷しない宣伝広告を制作します。 ・私たちは、常にお客さまのためのアクセシビリティ(年齢や障がいなどによる制約にかかわらない使いやすさ)にも十分配慮し、商品とサービスを開発します。 |
基準から一部抜粋
資生堂は、「責任あるマーケティング・広告方針」のもと、生活者との信頼関係を築き、透明性のあるマーケティング・広告活動を推進します。
誤解を招かない情報提供を徹底し、脆弱なコミュニティの保護や国際基準の遵守を通じて、社会的責任を果たします。
本方針のもと、資生堂ブランド全体で統一された枠組みを確立し、美の分野におけるグローバルリーダーとして貢献していきます。
透明性と商品の誠実性・すべての商品訴求は、科学的根拠に基づき、生活者に誤解を与えないように明確に提示されなければなりません。 ・資生堂は、商品の社会的および環境的影響について、誇張した表現や誤解を招く表現を避け、透明性のある誠実なメッセージを発信します。 脆弱な市場セグメントの保護・マーケティング・広告において資生堂が、18歳未満の年少者や脆弱な層をターゲットとすることはありません。特に、当社の商品が心理的または社会的な優位性を得る手段であると誤解を招く表現や圧力をかけるような表現を避けます。 また、年齢にそぐわない性的な連想をさせる不適切なコンテンツから未成年の生活者を保護することにも細心の注意を払います。 ・生活者の知識不足を利用することなく、すべての情報を可能な限り明確かつアクセスしやすい形で提供するよう努めます。 ・インフルエンサーとの提携において、常に責任ある対応を徹底します。 ・法定最低就労年齢または18歳未満のインフルエンサーとの提携は、直接・間接を問わず一切行いません。 ・広告やマーケティングキャンペーンの対象者に18歳未満の割合が相当程度含まれる場合、そのような広告およびキャンペーンの実施を控えます。 ・ただし、皮膚科関連製品、衛生用品、日焼け止め製品のマーケティング活動については、責任ある方法で実施される限り、上の規定に抵触するものではありません。 |
方針から一部抜粋
資生堂グループで働く一人ひとりがとるべき行動を「資生堂倫理行動基準」としてまとめました。その中に、「私たちは、製品の情報・表示や広告・表示についても、国ならびに地域の法令や社内規則の遵守はもちろんのこと、より高い倫理観をもって業務に取り組む」ことを定めています。
化粧品に表示すべき内容は医薬品医療機器等法に定められています(法定表示)。一方、広告に関しては「医薬品等適正広告基準」(平成29年9月29日厚生労働省医薬・生活衛生局長通知)で規制されています。この基準をもとに、さらに業界団体である日本化粧品工業会からその例示・解説を明確にした業界自主基準「化粧品等の適正広告ガイドライン」が出されています。
資生堂では法定表示については「表示規程」を定めて運用しています。広告に関しては業界の自主規制ガイドラインである「化粧品等の適正広告ガイドライン」に従うことで法令を遵守しています。
なお、日本化粧品工業会の組織の中に「広告宣伝委員会」があり、これに付属する機関として「化粧品広告審査会」が設置されています。この「化粧品広告審査会」は、化粧品の広告表現を適正化してその信頼性を一層高めるため、独立して審査を行っています。この審査は、医薬品医療機器等法、医薬品等適正広告基準、化粧品等の適正広告ガイドライン等を基準としています。審査はテレビ、新聞、雑誌の広告を対象として年間3回実施されています。
資生堂では、1年に2回、「法定表示セミナー」「広告表示セミナー」を開催し、広告・表示において医薬品医療機器等法を遵守するための知識を高めています。
商品の表示や広告における化粧品の効果効能の訴求は、公正で正確な表示を厳守しています。世界各国・地域の法令などで定められた虚偽誇大広告(実際と異なる表現や誇張した表現)の禁止を遵守することや、実証された科学的なデータに基づいて法令で認められている範囲で訴求することなどを、当社の内規で定めています。
また、商品の成分の選定においても倫理的視点も含めた自社基準を設定し、選定していることを情報発信するなど、社会や環境への影響に関する誇張した主張を行わないよう徹底しています。
詳細はこちらをご覧ください。製品開発ポリシー/処方・成分について
さまざまな生活者に向けたアクセシビリティを確保する取り組みの一環として、2018年よりテレビ番組における「字幕付きCM」の放送を開始しました。段階的に拡大し、現在では基本的にすべてのテレビCM※で字幕対応をしています。
お客さまから国内資生堂グループへお問い合わせの際には、電話やメール、チャットだけでなく、手話をお使いの方のお問い合わせにも対応しています。(聞こえる人と聞こえない人を通訳の方がつなぐ『電話リレーサービス』を利用できます)
社内においては、2023年からは日本地域でマーケター、広告クリエイターに向けたDE&Iトレーニングを開始し、マーケティング・広告における適切な表現、対応方法を共有しています。
このように、社会や環境への影響に関する取り組みについても誇張せずに伝えるなど、お客さまに誤認を与えることがないよう倫理的なマーケティング・広告を推進しています。
世界保健機構は糖尿病の増加を報告しています。国際連合児童基金(ユニセフ)は「世界子供白書2019」において、若者や子どもにおける糖類の過剰摂取や劣悪な栄養バランスを取り上げ、それらが加工食品や飲料の不適切なマーケティング・広告と関連していると報告しています。
当社は「資生堂倫理行動基準」において、お客さまの美しさと健やかさの実現のために安全で優れた商品とサービスの提供に努めること、お客さまが商品とサービスを選択する際に必要な情報を正確にわかりやすく表示することを宣言しています。食品事業※を行う企業として、私たちには健康的な食事によって、栄養の偏り・肥満・生活習慣病を防ぐ責任があります。よりよい栄養バランスや健康志向といった消費者ニーズに応える商品を開発し、加工食品・飲料に関する適切なマーケティング・広告や正確でわかりやすい表示を行います。
加盟する主なイニシアティブ
日本菓子BB協会 | 菓子商品の安全性・適正な表示・公正な取引など菓子に関連する課題解決へ向けて、消費者と企業・行政をつなぐ協会。 |
公益社団法人 東京洋菓子協会 | 洋菓子業界関係者への技術・衛生に関するセミナーを行う協会 |
一般社団法人日本サステイナブル・レストラン協会 | 飲食店がサステナビリティに配慮した運営ができるよう、責任ある調達・栄養バランスのとれたメニュー・食品ロス対策等を支援する協会 |
公益社団法人 日本食品衛生協会 | 食品等事業者において食品衛生の向上や自主管理体制の確立を支援する協会。同協会が掲げるガイドライン、マニュアルを参照し加工食品の衛生的な製造に取り組んでいます。 |
食品によるネガティブインパクトを抑制するために、不必要な添加物を減らす商品の開発に取り組んでいます。資生堂グループが日本地域で販売している健康美容食品では、脂質・カフェインを含まない商品を開発しています。
主な取り組み
脂質・カフェイン | 資生堂グループは日本地域で健康美容食品を販売しており、主力商品であるコラーゲンのドリンク飲料は全て脂質ゼロ、ノンカフェイン、保存料無添加です。 |
糖質 | 株式会社 資生堂パーラーは、食品の安全性や健康といった専門家と連携し、商品開発や適切なマーケティングにいかしています。 科学的根拠に基づき美味しさと低糖質を推進する一般社団法人 食・楽・健康協会の山田悟先生と低糖質の商品を開発しており、2018年には同協会の監修で低糖質のメニューを開発しました。資生堂パーラー銀座本店、銀座本店サロンド・カフェでは、糖質に配慮したメニューを提供しています。同社のレストラン「FARO」では上白糖100%カットのデザートを提供しています。 資生堂パーラーの菓子では少量ずつ個包装した商品を充実させており、保存性の向上と一度に摂取する糖質量へ配慮しています。 |
人工保存料 | 株式会社 資生堂パーラーのレストラン「FARO」および、資生堂グループが日本地域で販売している健康美容食品では人工保存料を使っていません。日本の法令に則り、レトルトパウチ製品には保存料は含まれません。 |
栄養バランスの改善 | 株式会社 資生堂パーラーの飲料製品「ビューティープリンセス」には、ヒアルロン酸やコラーゲンペプチドを配合しています。 |
オーガニック | 株式会社 資生堂パーラーのレストラン「FARO」では、農薬や肥料の量を減らして栽培された有機野菜を使っています。コース料理の80%で有機野菜を利用しています。 |
資生堂パーラーでは、食品表示法で表示が義務付けられている食物アレルギーの情報「特定原材料」7品目だけでなく、法定を超えて「特定原材料に準ずるもの」21品目を積極的に表示しています。食品ラベルにおける適正な表示のために、食品表示法・景品表示法などから社内で作成したガイドラインをもとに、法令に適合することを確認しています。社内では食品表示担当者に対し研修を行っています。また、製造委託先への工場監査を行っており、その中には品質・表示に関する項目も含まれます。
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