資生堂は、代替法に基づく安全性保証体系を確立し、これにより2013年4月から開発に着手する化粧品・医薬部外品における動物実験を廃止しました。なお、社会に対して安全性の説明をする必要が生じた場合を除きます。
今後も引き続き有効な代替法の開発を継続するとともに、代替法の公定化(各国・地域の法制度において正式な実験方法として認可されること)に向けて積極的かつ強力に各国の行政機関に働きかけてまいります。
市場にある成分に関して、改めてその安全性を証明する必要が生じ、そのための選択肢が動物実験しかない場合や、一部の国※において化粧品の安全性保証に動物実験が不可欠となっている場合です。
当社は、動物実験を用いずに「情報による保証」「代替法による保証」「ヒトによる最終確認(医師管理下の連用試験やヒトパッチテスト等)」の3ステップにより原料の安全性を保証する体系を確立しました。当体系に関する科学的妥当性や社会受容性を議論することを目的に、「動物実験に依存しない化粧品の安全性保証に関する討論会」を設立し、社外の有識者や研究者を加えた検討体制を構築しています。
日本においては、社外の研究者との共同研究体制(代替法コンソーシアム)を設置し、日本動物実験代替法学会との共催シンポジウムとして成果を公表しています。厚生労働科学研究班や日本動物実験代替法学会の評価研究には研究初期より積極的に参加し、動物実験代替法の普及・拡大に務めてきました。
海外においては、米国の代替法検証省庁間連絡委員会(ICCVAM)の専門家パネルとして、欧州では産官学のプロジェクトである欧州動物実験代替法パートナーシップ(EPAA)や欧州化粧品工業会(CE)の代替法検討プロジェクトのメンバーとして、代替法の開発や評価に協力しています。
現在、化粧品原料の安全性評価において非常に重要な皮膚感作性試験については、花王株式会社と共同で培養細胞を用いる代替法(h-CLAT)を開発し、国内外の企業との共同研究の結果、欧州代替法検証センター(EURL ECVAM)における検証研究が行われています。
今後も、国内では「日本化粧品工業連合会」「日本動物実験代替法学会」「日本動物実験代替法評価センター (JaCVAM)」、海外では「欧州化粧品工業会(CE)」「欧州代替法検証センター(ECVAM)」「欧州動物実験代替法パートナーシップ(EPAA)」「米国化粧品工業会(PCPC)」「米国代替法検証省庁間連絡委員会(ICCVAM)」といった産官学との連携のもと、これまで以上に積極的に代替法開発に取り組んでいきます。
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