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責任あるAIの使用に関するポリシー

はじめに

株式会社資生堂とそのグループ会社(以下、「資生堂グループ」という)は、「BEAUTY INNOVATIONS FOR A BETTER WORLD」というミッションを掲げています。私たちは、美には人の心を豊かにし、生きる喜びやしあわせをもたらす力があると信じています。

私たちは、世界中の人たちから信頼される企業になるべく、企業理念THE SHISEIDO PHILOSOPHYを定義しました。この THE SHISEIDO PHILOSOPHYをよりどころとして、世界で勝てる日本発のグローバルビューティーカンパニーを目指します。

AI(人工知能)は変革をもたらす技術であり、資生堂グループが先端技術ツールを継続的に活用し、事業全体にわたってイノベーションを起こすことが可能になります。私たちは、資生堂グループのミッションに従い、THE SHISEIDO PHILOSOPHYと足並みを揃え、資生堂倫理行動基準に準拠し、さらに責任ある倫理的なアプローチでAIモデルを使用します。

範囲

「責任あるAIの使用に関するポリシー」(以下「ポリシー」という)は、従業員、請負業者、販売業者、パートナーが、株式会社資生堂とその子会社および関連会社(以下、総称して「資生堂グループ」という)のための業務あるいは資生堂グループに代わって行う業務において、分析AIまたは生成AIとしての目的のもとにAIモデルを使用する際の指針を定めるものです。

原則

資生堂グループは、事業活動におけるAIの作成、展開ならびに使用にあたり、以下の原則に従います。

1. あらゆる法規制の遵守

AIは進化を続ける技術であり、既存の様々な法規に加えて、新たな法規も増え続けています。資生堂グループがAIを使用するいかなる国においても、適用される可能性のあるすべての法規を遵守します。

2. 倫理的かつ責任ある使用

AIは、公正かつ倫理的な方法で使用し、危害や不利益をもたらす可能性のある使用を避けなければなりません。例えば、偏見が助長されたり、不公平な差別を生むようなAIコンテンツを作成しません。

3. 機密性とプライバシー

資生堂グループまたは第三者の機密や専有情報、ならびに従業員や顧客の個人情報がAIにおいて使用される際には、かかる情報が保護され、安全性が担保されていない環境には置きません。

4. 知的財産権

いかなる場合においても、他者の知的財産権を尊重します。資生堂グループは、第三者の知的財産権を侵害するようなAIコンテンツを使用、または作成しません。

5. 人間中心であること

資生堂グループは、危害・損害や不正な使用の高いリスクを避けるため、AIコンテンツが正確かつ責任ある内容であることを人間の目で確かめます。また、従業員は、AIコンテンツが資生堂のミッション、SHISEIDO PHILOSOPHY、ならびに本ポリシーに準拠するよう取り組みます。

6. 透明性と説明責任

資生堂グループがAIを実質的に使用して意思決定を行う際には、利害関係者に対し、明瞭かつ正確に、透明性をもってその旨を伝えます。また、ガバナンスコミッティーを設立することにより、AIが本ポリシーを準拠した形で使用されていることを確認します。その上で、明確な役割、責任とプロセスを備えたガバナンス構造を資生堂グループ全体において統括します。

7. 説明可能性

資生堂グループのAI使用は、ユーザーおよび利害関係者にとって理解できるものでなければなりません。AIの使用に基づいた決定や行動は、どのように特定の結果に辿り着いたのか、なぜその結果が得られたのかを利害関係者が理解できるよう、明確で解釈可能かつ追跡可能なものであるよう努めます。

8. 正確性と健全性

AIコンテンツは、その意図された目的に関して、適切なレベルの正確性と健全性を達成するように設計・開発するよう努めます。

9. サイバーセキュリティ

AIモデルを設計する際には、その意図された目的に関して、適切なレベルの頑健性と安全性を達成し、さらにライフサイクルを通して一貫した頑健性と安全性を発揮するような形で開発にあたるよう努めます。

違反

従業員が本ポリシーに違反した場合、かかる従業員は適用される法規に従い懲戒処分の対象となります。この処分には、解雇が含まれますが、これに限定されません。

本ポリシーの改訂

法規や規制条件の変化、AIの技術モデルに加えられる変更、人々のライフスタイルや環境の変化、AIの社会における使用例に基づいて、当社は本ポリシーを必要に応じて見直し、改訂します。

発効日: 2025年6月20日