資生堂は、1963年に安全性の研究部門を設立して以来、60年以上にわたり、動物を用いない代替試験法の研究に継続的に取り組んできました。2013年には、動物実験を完全に廃止し※、動物を用いない安全性保証体系へと移行しました。
当社は、独自の厳格な基準を設けた安全性保証体系を確立し、社外のステークホルダーとも連携を図りながら、独自または共同開発した代替法の公定化に向けた取り組みを進めています。これにより、社会全体での動物実験代替評価法のさらなる進化を目指します。
当社独自の厳しい基準を設け、「既存情報による保証」「代替法による保証」「ヒトによる最終確認(医師管理下のヒトパッチテストや使用試験など)」の3ステップにより動物を用いずに化粧品原料の安全性を保証しています。
これまでの長年の研究から得られた知見は、このウェブサイトはもとより、論文や学会などで発表することで、社外にも広く共有を図っています。これらの活動により、資生堂が開発に寄与した代替法がより多くの研究機関で活用され、またさらに進化することを期待しています。
資生堂は1963年に安全性の研究部門を設立して以来、蓄積してきた安全性研究の知見をもとに、さらなる精度向上、適用範囲の拡大に向けて研究を続けています。動物を用いない次世代安全性評価方法(Next Generation Risk Assessment:NGRA)などにも取り組み、新たなサステナビリティイノベーションにつながる化粧品原料開発を支える原動力として今後もチャレンジを続けていきます。
資生堂は、独自または共同開発した代替法の公定化(各国・地域の法制度において正式な試験法として認可されること)に向けた活動を継続的に推進してきました。具体的には日本動物実験代替法評価センター(JaCVAM)や欧州代替法検証センター(EURL ECVAM)の検証活動に参加し、経済協力開発機構(OECD)の専門家チームのメンバーとしてガイドライン案の策定に協力を重ねた結果、以下の2つの試験法がOECDテストガイドラインに収載されました。
また、2021年には資生堂がまとめた光感作性試験データが、製品評価技術基盤機構(NITE)の協力によりOECDが運営するin silicoで化合物の安全性評価を支援するシステム(QSAR Toolbox)に収載されました。
引き続き日本化粧品工業会の活動の一部として、「医薬部外品・化粧品の安全性評価におけるガイダンス検討会」での動物実験代替法のガイダンス化に向けた検討に協力するとともに、2023年に発足した「化粧品の安全性に関する国際協力(ICCS)」の創設メンバーとして、動物実験を行わずに化粧品で美しさを実現する活動を継続していきます。
厚生科学研究班(1990年から参画)や、日本動物実験代替法学会の試験法評価研究に発足当初より積極的に参画し、長年、動物実験代替法の普及・拡大に努めています。2013年に動物を用いない安全性保証体系を確立するまでに、科学的妥当性や社会的受容性を議論することを目的に、「動物実験に依存しない化粧品の安全性保証に関する討論会」を設立し、社外の有識者や研究者を加えた体制で徹底的に議論を行いました。
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