これまではスキンケアで根気良く・・・だったのに、
IFSCC Conference 2005 フィレンツェ大会 最優秀賞(口頭発表)
「顔の“たるみ”を光学的に補正する粉体『レフ板効果パウダー』の開発」
特殊パウダーのおかげで、フェースラインがすっきりシャープに。
10歳以上若く見えるファンデーションができた!
それまでのファンデーションといえば、シミやくすみなどの色ムラを明るく整えて、毛穴など肌の凹凸をカバーするというのが主な機能でした。もちろん、これだけでも若い印象を与えることはできますが、たるんだフェースラインを引き締めるのは、やっぱりスキンケアの領域。
しかし、毎日のお手入れに精を出しながらも、今ある肌悩みを簡単になかったことにしたい、というのが女性たちの本音です。この研究は光を巧みにコントロールして、たるみがちなフェースラインをシャープに見せる特殊パウダーを開発し、ファンデーションに配合して検証したら、10歳以上も若く見えるという結果が出たというものです。
モデルや女優が撮影のときに使う「レフ板」からヒントを得て、光によってフェースラインの影を消す、特殊なパール剤を配合!
モデルさんの肌は、とても美しく見えます。どうしたらこんなに美しい肌になれるのかを考えたとき、モデルさんが撮影するときに使う「レフ板」という白や銀色の反射板によって、肌のたるみや毛穴などの影を消していることに気がついたのです。
このレフ板にヒントを経て、光を強く反射する「パール剤」に着目しました。板状のつるんとしたパール剤は、これまでもキラキラ輝くアイシャドーやネールエナメルなどに使用されています。しかし、ファンデーションに配合すると、逆に光が強すぎて肌がテカッたり、ギラついて見えてしまいます。そこで、パール剤の上にレフ板のような板を立てることで、ギラつきを抑えながらもふんわりとした明るさを生み出すことにしました。
つまり、額などの人から見て平らなところは、真正面の明るい光が出やすく、フェースラインなどのたるんだところには横から光が入るため、レフ板効果でふんわり明るくなりシャープに見えるのです。
美しい肌に不可欠な赤みをプラスするために、パール剤は赤色のものを使うことにしました。このパール剤は20~30マイクロメートル、髪の毛の直径の約1/10くらいの大きさです。その上にレフ板を立てるのは技術的にも非常に難しいため、このパール剤に種のようなものを植え付けて、それがやがて結晶として成長し、板のように垂直に立つようにしたのです。
こうした特殊な技術や、画像解析によってどのくらい若返って見えるかを実証したことなどが認められ、受賞に至りました。
こちらの受賞技術は、2004年8月に発売された「資生堂 リバイタル リフティングパクト」に配合されています。その当時、店頭でお客さまの顔の片側だけにこのファンデーションを塗り、もう片側のご自身のファンデーションと比べていただくと、「本当にフェースラインが上がっている!」と評判になったといわれています。この技術はその後さらに研究を重ね、進化したものが資生堂メーキャップの「アドバンスト ハイドロリキッド コンパクト」「ラディアント リフティングファンデーション」などで活用されています。
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