2019年の実績と2020年の見通し
2019年は、「3カ年計画」の通り、プレステージやメイド・イン・ジャパンの重点ブランドへ投資を集中し、育成しました。売上高1兆1,315億円、外貨前年比+5.7%、前年の事業譲渡や米国会計基準(ASC606)の適用、米国スキンケアブランド「Drunk Elephant」買収等の影響を除く実質前年比は+6.8%と、高い成長を実現しました。営業利益は、プレステージブランドの売上増によるミックスの改善などにより1,138億円、前年比+5.1%、営業利益率10.1%となりました。
2020年 通期見通し (2020年2月6日発表)
※2020年12月期の通期連結業績予想は第3四半期決算発表時(2020年11月10日)に修正しました。詳細は下記の決算説明資料を参照ください。
2020年 通期見通し
2020年の通期見通しは、新型肺炎影響を除いて、売上高1兆2,200億円、営業利益1,170億円、営業利益率9.6%を見込みます。引き続き、成長をけん引するプレステージブランド、メイド・イン・ジャパンのコスメティクス・パーソナルケアブランドへ投資を集中し、育成していきます。地域では、中国、トラベルリテールを中心に投資をさらに強化していきます。同時に、当社のホームマーケットである日本も、お客さまの変化への対応力を高めてまいります。 また、2020年1月より中国湖北省武漢市を中心に拡大する新型肺炎の影響は、現段階では不確実な要素も多いことから、本業績見通しには織り込んでいません。当社事業への影響について検証していますが、慎重に見極め、しかるべきタイミングで業績見通しに反映し、開示いたします。
持続的成長を確かなものに
※2020年12月期の通期連結業績予想は第3四半期決算発表時(2020年11月10日)に修正しました。詳細は下記の決算説明資料を参照ください。
2020年 通期見通し
2020年 売上高見通し(前年差)
2020年 営業利益見通し(前年差)
※2020年12月期の通期連結業績予想は第3四半期決算発表時(2020年11月10日)に修正しました。詳細は下記の決算説明資料を参照ください。
2020年 通期見通し
新ブランド「Drunk Elephant」
2019年、米国のプレステージスキンケアブランド「Drunk Elephant」を買収しました。 同ブランドは、米国の「Clean」市場※ においてトップクラスのプレゼンスを有し、幅広いお客さまに高い支持を得ています。「Clean」市場は今後も世界的に拡大が見込まれることから、当社の経営資源を活かして、将来的にはアジアを含むグローバル市場の展開強化を図ります。収益性の高いプレステージスキンケアカテゴリーのブランドポートフォリオを強化し、今後売上成長とともに米州事業の収益拡大を実現します。また、「Drunk Elephant」が持つデジタルへの知見・ノウハウを、グループ全体のデジタルマーケティングに活かしてまいります。
※若年層を中心に人体にも環境にもCleanな製品を求める世界的な傾向
欧米の収益構造
米州および欧州の収益性改善に向けて、これまで組織改革をはじめ、オフィスやシステムの統合、不採算事業からの撤退など、さまざまな取り組みを進めてきました。米州では現在、「bareMinerals」の不採算店舗の閉鎖にも取り組んでいます。これらの取り組みの効果は確実に出てきています。 今後は、それぞれのエリアがもつブランドを育成強化することで、収益力を高めていきます。 下記の図は、現在の米州および欧州の収益構造を表したものです。 米州、欧州ともに、通常の販売事業では収益が出ています(①)。一方で、米州では「NARS」、「bareMinerals」、「LAURA MERCIER」、欧州では「Dolce&Gabbana」やその他のデザイナーズ フレグランスブランドなど、ブランドホルダーとしての費用負担が大きく(②)、販売事業と合わせると米州では2019年より収益化、欧州ではほぼブレイクイーブンまで、着実に収益性が高まってまいりました。2020年も引き続き、ブランド成長による収益改善に取り組んでまいります。さらに、米州と欧州ではグローバルの価値づくりに貢献する組織「センター・オブ・エクセレンス」の運営費用などを負担しています。とくに米州には3つの「センター・オブ・エクセレンス」があり、開示上の利益を大きく下げる要因になっています。中長期では、それぞれの地域の売上を拡大することで、収益改善を目指します。
米州・欧州 確実に収益を改善