個人株主の皆さまとのより良いコミュニケーションの確立を目指した取り組みとして、株主の皆さまのご意見を伺うイベント「株主さまミーティング」を開催しています。その第9回となるミーティングを、2015年9月29日(火)に横浜市で開催いたしました。ご参加の株主さまとのミーティングの中で資生堂がご案内した情報や、ご参加の株主の皆さまとの質疑応答・意見交換の様子をご案内いたします。
概要
日時:2015年9月29日(火) 14時~16時
会場:横浜ベイシェラトンホテル&タワーズ
ご参加者:関東地方に在住の株主さま12名
会社出席者:永井 美保子 コーポレートコミュニケーション本部長
当日のプログラム
・プレゼンテーション
・質疑応答・意見交換
アンケートでお寄せいただいたご質問について
資生堂の株主さまコミュニケーションについて
その他
質疑応答・意見交換での主なご意見
質疑応答セッションでは、今後の成長戦略や、直近の事業の状況、CSR活動について、さまざまな観点から貴重なご意見を頂戴いたしました。これらのご意見は、関係部署とも情報共有し、今後の活動の参考とさせていただいております。
「今後の成長戦略は?」
2015年度から2017年度の最初の3年間を事業基盤の再構築の期間と位置づけ、その後の2018年度から2020年度の3年間では、成長加速の新戦略に取り組みます。最初の3年間ではブランド強化、マーケティング・研究開発投資の拡大、組織・人事制度改革、全社構造改革に取り組み、次の3年間では新ブランドの導入、M&A、投資継続・リターンの獲得、グローバル体制の構築、新興国・未開拓エリアの開拓、ビジネスモデルの見直しと刷新に取り組みます。この結果、「成長エネルギーが充満した会社」「若々しさがみなぎる会社」「世界中で話題になる会社」「若者があこがれてやまない会社」であると、お客さまや社会に評価される会社になることを目指します。
2015年度からの3年間は、構造改革で捻出した原資すべてを成長投資に充てることとし、2015年度から累計で1,000億円超の規模でマーケティング投資を増加させます。投資の強化にあたっては、投資対効果の管理を徹底し、リベートなど流通向け費用からお客さま向けの投資への質の転換を進めます。これにより、ブランド価値の向上、ロイヤリティ構築を進め、企業価値の向上をめざしていきます。
これらの改革により、2017年度には、500億円~600億円の営業利益が出ると考えています。そして2020年には、営業利益1,000億円超を実現する目標を設定しています。ROE、すなわち株主資本利益率については、資生堂が認識している「投資家が想定する株主資本コスト8%程度」を上回るROEの実現をめざしています。この10年間の平均は、5~7%の間でしたが「2017年度は9~10%、2020年度には12%以上」とする目標を設定しました。
この先50年、100年輝き続ける会社となるために、今こそ資生堂の原型を作る時期として、経営者だけでなく、社員全員が一丸となり、「勝つことにこだわる資生堂」への変革を進めています。
「国内・海外の事業の状況は?」
まず、日本事業では、インバウンド市場への注力および主力ブランドの一層強化に取り組んでおり、第1四半期(2015年4~6月)の売上高は前年比で15.0%の増収となりました。
ブランド別の最近の取り組みとしては、「SHISEIDO」ブランドから「アルティミューン」の目もと用美容液を9月1日に発売、「ベネフィーク」からは、新ラインを9月21日に導入しました。
また、2013年の発売以来、多くのお客さまの支持を集めているエリクシールの美容液「エンリッチドセラム」をイノベーションしました。さらにハリを追求するお客さまのニーズに応える「エンリッチドクリーム」を10月21日に発売します。これらの商品を起爆剤として、最新コラーゲン研究を結集した高機能エイジングケアブランドとしての価値を確立していきます。
加えて、「TSUBAKI」のアウトバス商品を9月に全面刷新しました。
次に海外の状況です。グローバル事業の第1四半期(2015年1~3月)の売上高は、現地通貨ベースで前年比13.6%の増収となりました。最近の地域別のポイントは下記の通りです。
中国では、「SHISEIDO」ブランドや「クレ・ド・ポー ボーテ」などのプレステージブランドが堅調に推移しました。更にEコマースもSNSを通じたWebコミュニケーションを積極的に推進するとともに、主要な代理商との取引内容の見直しを行いました。
アジアでは、空港などの免税店でのビジネスであるトラベルリテール事業が好調を持続し、「アルティミューン」が売上拡大により、「SHISEIDO」ブランドが成長を維持し、地域全体で好調に推移しました。
米州では、メーキャップブランド「NARS」が好調に推移しました。
欧州では、「SHISEIDO」ブランドのサンスクリーンのヒットやフレグランスの好調がありますが、国別には好・不調が入り混じっています。
「CSR活動の状況は?」
資生堂は、リスクを最小限にし、企業価値を守るための法令順守や企業存続に関わる問題を速やかに解決し進める「基本的CSR」に加え、①「女性・美容/文化/環境」の分野での社会貢献活動、②新しい市場や価値を創造・提示することの二点を加えたものを、資生堂らしいCSRとして掲げています。
具体的な取り組みをご紹介します。
具体的には、女性の活躍支援の領域として、女性が活躍し続ける企業を目指し、早くからさまざまな取り組みを推進して参りました。2004年より経営戦略の一つとして本格的にスタートさせた風土改革・社員の意識改革活動が高く評価され、日経ウーマンが実施する「日経WOMAN 女性が活躍する会社Best100」で2年連続総合1位を獲得しました。環境面では、中国・甘粛省で2008年より植林活動をスタートし、2014年までの7年間の植林実績は約85,000本となりました。また、文化の面では、企業文化の蓄積・発信、芸術文化(支援)活動を通じて心豊かな社会に貢献することをめざしています。たとえば、資生堂ギャラリー(東京・銀座)や資生堂アートハウス(静岡・掛川)にて現代美術を中心としたグループ展や公募展の作品を公開したり、企業文化誌『花椿』を通じて常に時代の最先端を伝えるなど、美しいもの、心豊かになるものを提供し続けています。
「直近の業績や配当は?」
「資生堂の優待について」
2014年度の連結売上高は、前年に対し2.1%増収の7,777億円でした。国内は3.1%の減収、海外は7.1%の増収でした。営業利益は、売上減による差益減に加え、中国などでの在庫水準適正化による差益減により、前年比▲44.4%の276億円でした。当期純利益は、プロフェッショナル事業のブランドのうち、ヨーロッパを中心に展開していたデクレオールとカリタを売却したことに伴い、その売却益が特別利益として計上されたことなどから、前年比+28.8%の337億円でした。
そしてこちらが2002年度以降の配当の推移です。当社の配当政策は、中期的に「連結配当性向40%」を目安とすることと「安定配当」を柱としています。2014年度は、デクレオール・カリタブランドの売却益があったことから、当期純利益は増加しましたがこれは、2014年単年度に発生した特殊要因でした。ブランド売却で得た資金については、資金需要などを勘案しながら、強化ブランドや新規市場などへの成長投資や経営基盤の強化に振り向けていきます。今後は利益水準を高めることで配当を増やしていきたいと考えております。
2015年には、株主の皆さまからのご意見を反映し、資生堂グループ製品のいくつかの選択肢の中から株主さまのお好みでお選びいただく方式に変更いたしました。なお、優待のご提供対象は、「1,000株以上を1年超保有されている株主さま」とさせていただいています。これは、株主さま優待は、「当社を支援し続けてくださる株主の皆さまへの感謝品」と考えているためです。
お問合せ先
電話:03(6218)5418(平日9時~17時15分)
メール:irmail@to.shiseido.co.jp(24時間受付)
ご参考
この株主さまミーティングは、以下のとおりご出席希望の株主さまを募集いたしました。
株主さまミーティング(横浜)
日時:2015年9月29日(火)14時~16時(開場13時30分)
会場:横浜ベイシェラトンホテル&タワーズ(神奈川県横浜市西区北幸1-3-23)
募集:10名さま程度
応募締切:2015年7月31日(金)(郵便:当日消印有効・eメール:当日受信有効)
ご応募の対象者は2015年3月31日現在100株以上の株式をお持ちの株主さまご本人のみとさせていただきました。
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