1975年からはじまった介護施設での化粧を取り入れたボランティア活動で得られた応対ノウハウと長年の研究知見を融合させて、2013年にエビデンスにもとづく化粧療法プログラムを開発しました。現在、健康寿命の延伸を目指し、介護施設や各種団体などの依頼に応じて、健康な方から要介護の方まで対象としたセミナーを全国で開催しています。
1984年に点字版美容テキスト、商品識別点字・墨字シール、使用量シールといった視覚に障がいのある方をサポートするための美容教材を作成しました。1987年からは年4回美容情報 CD(当時はカセットテープ)「おしゃれなひととき」を制作し、全国約80カ所の点字図書館に寄贈しています。2002年からは資生堂WEBサイトの 「資生堂リスナーズカフェ」で、音声読み上げソフトでご確認いただける化粧品の使い方の説明や、音声でも楽しめる季刊美容情報「おしゃれなひととき」を掲載しています。2019年には専用の化粧法「ガイドメイク」を開発し、視覚障がい者団体からの依頼に応じて、全国でセミナーを開催しています。
1956年、戦禍によるやけどあとで苦しむ方にむけた国産初のメイクアップアイテムを発売し、あざや傷あとなど肌の深い悩みに応えるメイク法「資生堂ライフクオリティーメイクアップ」を開発しました。2008年からは、その技術を応用し、がん治療の副作用による外見上の変化の悩みを抱えている方への対応も行っています。医療機関などからの依頼に応じて「がん外見ケアセミナー」を全国で開催しています。
1949年に高校卒業予定者を対象に、社会人の身だしなみとしての化粧法を知っていただくことを目指し、「整容講座」としてスタートしました。
以来、60年以上にわたり、全てのお客さまに美しくなっていただきたいという想いのもと、さまざまな対象者や目的に応じてQOL(クオリティー・オブ・ライフ=生活の質)の維持・向上をサポートするセミナー活動を全国で実施してきました。 現在は、「資生堂ライフクオリティー ビューティーセミナー」の名称で活動をしています。
2013年7月より、社会の抱える課題を「化粧のちから」で解決するサステナブルなセミナー活動を展開しています。また、社会貢献活動として、障がい者施設・学校での身だしなみ講座や医療機関でのがん外見ケアセミナーを実施しています。 これらのセミナー活動は、主に全国の資生堂事業所に配置された専門スタッフ「ビューティーセラピスト」が対応しています。
現在、主に下記セミナーを全国で展開しています。
対象者 | セミナー名 | 実施場所 |
---|---|---|
・健康な方や要介護の方 ・高齢の方と接する機会のある方(医療・介護スタッフ、ボランティアスタッフ、一般の方等) | ・いきいき美容教室1) ・化粧療法講座2) | ・医療機関、介護関連施設、自治体等 ・自社開催 |
・障がいのある方 | ・社会貢献身だしなみ講座 | ・障がい者施設・特別支援学校等 |
・がんサバイバー・医療従事者 | ・がん外見ケアセミナー | ・医療機関、患者団体 |
1) 資生堂の専門スタッフが訪問し、グループで実施する化粧アクティビティ
2) 化粧行為を通じて、心身機能の維持向上を目指す化粧療法のスキルを学ぶ講座
医療機関や介護施設、各種団体などからの依頼により、「いきいき美容教室」を全国で開催し、2019年は、のべ約25,000名を上回る高齢者にご参加いただきました。
全国28地域の公益財団法人シルバー人材センターからの依頼で、登録会員の女性を対象に「いきいき美容教室」を開催しました。教室では、資生堂ビューティーセラピストが化粧を通じて、きれいになるだけでなく、口や腕の体操なども実施し、心身の健康を維持する秘訣をお伝えしました。会場によっては、申込開始30分で定員に達するほどの盛況ぶりで、どの会場もたくさんの笑顔につつまれました。
また、「化粧療法」の担い手の養成として、医療・介護従事者、一般の方を対象とした「化粧療法講座」も開催し、2019年は、のべ約1,200名の方に「化粧療法」を学んでいただきました。
北海道の歯科医院では、「資生堂化粧セラピスト※」資格を有する歯科衛生士と歯科スタッフが、地元の市立病院を訪問し入院患者を対象に美容教室を開催し、化粧療法を通じて楽しみながらお口のケアを実践いただきました。
歯科衛生士による美容教室の様子
昨今、人生100年時代といわれています。今後も、化粧・美容を通じて、健康長寿のお手伝いをさせていただきます。
2019年、視覚障害者団体との協力により視覚に障がいがあってもご自身で化粧ができるメイク法「ガイドメイク」を開発しました。今後「ガイドメイクセミナー」を全国で開催していきます。
資生堂「ガイドメイク」に込めた3つの想い
① 見えない・見えにくい方でもできるメイク法をガイドする
② 年齢とともに衰える肌のお手入れ法をガイドする
③ メイクアップを通じて外出したい、誰かに会いたいという気持ちにガイドする
<ガイドメイクセミナー参加者からの声>
自分のメイクの失敗の原因も理解できて、コツも習えて、とっても有り難いセミナーでした。
『ガイドメイク』という名前がいいですね。名前についてのご説明もあり、その想いが嬉しいです。多くの方へ伝えられたらと思いました。(大阪40代女性)
口紅は、自分では絶対に選ばないだろうレッドを勧めていただき、新しい色に挑戦する勇気が持ててうれしいです。(大阪 50代女性)
化粧をきっちりしたのは25年ぶり。こんなに簡単にできるのなら、自分でもやってみたい(岐阜 50代女性)
ガイドメイクセミナ―の様子
今後も、本活動を通じて、障がいのある方の化粧や身だしなみのお手伝いをさせていただきます。
医療機関や患者団体からの依頼により、「がん外見ケアセミナー」を全国で開催し、約1,500人を超える方にご参加いただきました。
<がん外見ケアセミナー参加者の声>
病院に通うだけの日々はメイクもせずにマスクでごまかしていました。メイクセミナーにでて、やっぱりメイクをすると気分が上がりました。ウキウキして前向きに今後の生活を考えられるようになりました。(50代 乳がん 女性)
とっても楽しい時間を過ごさせていただきました。「病気になってキレイになった」を目指して病気がきっかけで身についた楽しい習慣としていきたいです。(30代 乳がん 女性)
また、10月19日に東京・上野公園で開催された、がんサバイバー支援イベント「リレー・フォー・ライフ」に資生堂社員がCSR活動の一環で参加しました。
当日は「タッチ・ザ・ヒーリング資生堂」というチーム名で、タッチケアとハンドケアを来場者約120名の方に無料で行いました。がんサバイバーから外国人観光客までのさまざまな方に出会い「体がほっこりした。ありがとう」「手が温かくて気持ちよかったわ!」という声をいただきました。
リレーフォーライフの様子
医療の進歩によって働きながらがん治療する方は増加しています。がんと共生しながらいきいきと笑顔で過ごせるよう、化粧のちからで支えていきます。
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