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過去の展覧会 2017年

資生堂アートハウス名品展

開館40周年記念 前期 日本画と漆芸を中心に

2017年 10月3日(火)― 12月17日(日)

資生堂アートハウスは、1978年11月 静岡県掛川市に開館し、以来、地域における美術館として、これまでに100回を超える展覧会を開催してまいりました。
今回の開館40周年を記念して開催する「資生堂アートハウス名品展」は、当館を永年に亘り支えてくださった皆様への感謝をこめて、これまでお客さまからご好評を博した作品をできる限り採り上げながら、資生堂が1947年から断続的に開催している「椿会美術展」と、「現代工藝展」(1975-1995)の出品作を中心に、前期は日本画と漆芸など約50点を展覧しました。

企業がお客様とのより良き関係を培っていくうえで何ができるのか、40年に亘る美術館の運営とコレクションの無料公開は、そのような問いかけへの資生堂の一つの回答でした。「コレクションは人なり」と言われますが、企業のコレクションもそれと同じく企業の顔を表します。化粧品とは別の形で資生堂の美意識を体現するものです。
本展を通じて、お客さまにより深く資生堂を理解していただくための一助となり、芸術がもたらす喜びをともに分かち合う場となり、さらには企業とお客さまとの幸福な関係を築いていくための縁(よすが)となればとの思いから開催いたしました。お蔭様で多くのお客さまに共感をいただきました。

工藝を我らに 二〇一七

資生堂が提案する美しい生活のための展覧会

2017年 7月4日(火)― 9月24日(日)

資生堂アートハウスは、2016年9月26日より館内設備更新工事のため 一時休館しておりましたが、工事も無事に進み2017年7月4日にリニューアル・オープンいたしました。リニューアル・オープン後の最初の展覧会は、2015年より始まった第一期「工藝を我らに」の最終回となる「工藝を我らに 二〇一七」を開催しました。

1872年、わが国初の西洋調剤薬局として創業した資生堂は、西洋料理店の先駆けとなった資生堂パーラー、また、画廊として最も永い歴史を刻む資生堂ギャラリーの経営など、多様な文化を独自の美意識で彩りながら世に送り出してきました。商品はもとより、パンフレットの一枚に至るまで、微に入り細を穿ち、美しいもの、品格のあるものを創造することに情熱をかたむけた志しは、変化を続ける時代の中にあって、一化粧品会社の立場から美しく質の高い生活を提唱し、日常生活全般を芸術化したいと願う強い意志に貫かれたものでした。

本展では、美術品として扱われ、私たちの日常から遠ざかってしまった「工藝品」を生活の内に取り戻すための試みです。そして、資生堂が永い年月を通じ、人々の生活を豊かにするものと信じて続けてきた提案を展覧会の場を通じて新たに発信するものです。
最終回となる「工藝を我らに 二〇一七」では、5名のメンバーの新作を中心に、過去2回の同展出品作やアートハウスの収蔵品による新たな組み合わせを試みました。そして、私たちの日々を豊かにし、喜びをもたらし、大切に受け継がれていくことのできる工藝品を紹介しながら、さらには、生活の中での用い方や楽しみ方も併せて提案しました。

アートハウス一時休館後のオープニングとなる本展を、工藝のもつ力、そして、この不安で浮薄な時代に、真心を込めて制作された美しく確かな品々と生活を共にすることで得られる幸福を分かち合い、広く共有していく場にしたいと思いました。お陰様で多くのお客さまに共感をいただきました。