資生堂アートハウスでは、大正から昭和初期にかけて活躍した美術家、小村雪岱(こむら せったい・1887/明治20-1940/昭和15)の作品展を開催いたします。
雪岱は東京美術学校(現・東京藝術大学)日本画選科を卒業し、さまざまな仕事に就きますが、1914(大正3)年に手掛けた泉 鏡花作『日本橋』の装幀で高い評価を得ます。また、1918(大正7)年から1923(大正12)年にかけては発足間も無い資生堂意匠部に所属し、当時の意匠部で主流だった欧米スタイルに対し和風のデザインを担当。退社後も現在に至るまで当社で使われている「資生堂書体」や、資生堂の和文ロゴタイプの基本を作った一人として、深い縁を結んでいました。日本画のみならず、挿絵や装幀、舞台美術、映画の考証など幅広い分野における第一人者として活躍し、最も多く残る挿絵では、江戸時代を舞台にした作品を得意とし、高い品格をたたえた清廉典雅なモノクロームの世界を確立しました。
本展では、挿絵原画をはじめ、舞台装置下図、版画、装幀本、資生堂在籍時代の作品などを併せた140余点を展示し、遥かに過ぎ去った美しい江戸の風俗、面影を抒情に満ちた筆で再現した小村雪岱の世界をご紹介いたします。
また、同時開催として2015年から2023年にかけて当館で開催された企画展「工藝を我らに」から、作品を選りすぐって再構築した「工藝を我らにセレクション 2026 -美しく暮らす、四季のしつらえ-」展をご覧ください。アートハウスが収蔵する工藝品やさまざまな道具類などを取り合わせながら、お正月から大晦日までの一年の行事や室礼を再現すると共に、生活の中での工藝品の用い方や楽しみ方も提案します。
当館の多彩なコレクションを凝縮した本展が、さまざまな方々の「見る喜び」になれば幸甚です。
※「小村雪岱 -江戸を夢見る-」展につきましては5月上旬に、一部展示替えを行います
※ コンディション等の理由により、出品予定の作品がご覧いただけない場合がございます
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