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過去の展覧会 2004年

「奥村土牛と椿会の日本画家たち」

2004年9月30日(木)― 12月23日(木)

昭和を代表する日本画家・奥村土牛と、資生堂主催「第3次椿会美術展」のメンバーとして活躍した日本画家による展覧会です。
「椿会美術展」は、芸術文化支援を目的に1947年から資生堂が主催している展覧会です。
「第3次椿会美術展」は、1974年から1990年にかけて開催された日本画・洋画・彫刻による展覧会で、本展は土牛による7作品をはじめ、岩橋英遠、上村松篁、 山辰雄、山本丘人、小野竹喬、奥田元宋、稗田一穂、小松均、吉田善彦ら資生堂好みともいうべき10名の作家による30点を展示しました。
これら、「第3次椿会美術展」を舞台に活躍した日本画家の作品をご覧いただくと共に、戦後日本画壇の充実した一つの時代を感じていただきました。

「花と植物の意匠 現代工藝展の作品から ―陶芸・漆芸・金工・硝子―」

2004年6月18日(金)― 9月26日(日)

植物や花は、古来よりさまざまな地域で工芸品の意匠に取り入れられてきました。ことに、豊かな自然と変化に富んだ四季を有するわが国では、その形や美しさを表すだけでなく、移り変わる春夏秋冬の象徴として数多くの作品に姿をとどめています。
日本人にとって花や植物は、日常に根をおろした身近なものでありながら、常に心惹かれ、その姿をとどめておきたいと願わずにはいられない、大切な存在であったに違いありません。
本展では、収蔵する工芸品の中から、植物と花の意匠で彩られた作品32点を展示。
出品作家は、田村耕一・十三代 今泉今右衛門・藤本能道・松井康成(陶芸)、田口善國・増村益城・磯井正美(漆芸)、内藤四郎・染川鐵之助(金工)、岩田久利(硝子工芸)の10名。このうち8名が人間国宝に認定されています。
永い伝統の上に成り立っている現代の工芸の中に、日本人の自然観を垣間見ることのできる貴重な機会となりました。

「福原コレクションによる 駒井哲郎銅版画展」

2004年5月12日(水)― 6月13日(日)

わが国における銅版画の先駆者であり、独自の詩情に満ちた作品で知られる駒井哲郎(こまい てつろう・1920-1976)の展覧会。
駒井哲郎は東京・日本橋に生まれ、十代の半ばより銅版画の制作を始めました。東京美術学校(現・東京藝術大学)油画科に学び、同校卒業後も銅版画の研究と制作に熱意を傾け、1951年には第1回サンパウロ・ビエンナーレ展で受賞するなど国内外で活躍。奥深く孤独な思索と豊かなイマジネーションによる作品群によって、戦後の美術界に大きな足跡をのこしました。
本展では、資生堂名誉会長・福原義春が40年以上にわたって蒐集している駒井哲郎コレクションの中から、初期から晩年までの代表作56点と共に、詩画集『からんどりえ』を展示しました。

資生堂アートハウス開館25周年記念
「資生堂の美術品コレクション展 ―絵画・彫刻・工芸―」

2004年1月9日(金)― 5月5日(水)
前期:1月9日(金)― 3月7日(日)
後期:3月11日(木)― 5月5日(水)

本展は、1978年(昭和53)の開館から25年が過ぎたアートハウスの活動を記念し、永年にわたって収集してきたコレクションから作品を選りすぐって構成した特別展です。
展示作品は、資生堂が芸術文化支援活動の一環として1947(昭和22)年から東京・銀座の資生堂ギャラリーを会場に開催してきた「椿会美術展」と、1975(昭和50)年から1995(平成7)年にかけて開催された「現代工藝展」への出品作です。展示内容は、日本画、洋画、具象彫刻、工芸、現代美術(平面・立体)からなり、わが国の美術界を代表する55名による作品をご覧いただきました。