「志村ふくみ展」
1998年12月1日(火)― 25日(金)
1924年滋賀県に生まれた志村ふくみは、植物染料による染色と手繊紬の制作に長年にわたり取り組んできました。木漆工芸家・黒田辰秋、陶芸家・富本憲吉らの薫陶を受けつつ、紬織における新しい可能性を追求し、自己の内的感情を濃やかに織りだした作品により染織工芸に新しい世界をもたらしました。1990年には「紬織」の技法によって重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定され、現代を代表する染織作家の一人として活躍しています。
この展覧会では1986年から1995年にかけて、資生堂主催の現代工藝展に出品された作品10点に加え、写真家・井上隆雄氏によるポートレートや作品写真、インタビューパネルなどを展示し、志村ふくみの紬織の世界を紹介しました。