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過去の展覧会 2005年

「館蔵日本画銘品展」

2005年10月6日(木)― 12月4日(日)

収蔵品の中から選んだ日本画による展覧会を開催。
日本画とは、明治以降にもたらされた西洋絵画との対比のために作られた名称で、多様な技法や様式が見られますが、細かく砕いた顔料を膠(にかわ)で溶き、絵具として用いる点が特徴です。
この展覧会では、日本画の世界において独自の表現をつくりあげた12名の作家を取りあげました。奥村土牛、髙山辰雄、岩橋英遠など、資生堂が主催した「第3次椿会美術展」(1974-90)のメンバーの作品に加え、花鳥画家として著名な金島桂華、女性像で一時代を築いた伊東深水らによる27点を展示。風景画、花鳥画、人物画などさまざまな作品がそろいました。

「今日の茶道具 〜現代工藝展出品作を中心に〜」

2005年7月8日(金)― 10月2日(日)

資生堂が開催した「現代工藝展」(1975〜1995年)に出品された作品を中心に、茶道具による展覧会を開催しました。
日本独自の総合芸術とも言われる茶道は、室町時代の村田珠光を祖とし、千利休によって大成されたもので、茶の湯によって精神を修養し、礼法や交友を極める道とされています。
茶道具は茶の湯に使われる道具の総称であり、茶碗をはじめ、水指(みずさし)、棗(なつめ)などが一般的にも広く知られています。また、茶道には流派によって、あるいは季節や茶会の趣向によって多種多様の道具類が用いられるため、わが国の工芸品は茶道を抜きにして語ることはできず、工芸と茶道は長い歴史を共に歩んで現在に至っています。
この展覧会には、鈴木 蔵、清水卯一、加藤土師萌(陶芸)、赤地友哉、磯井正美、田口善國(漆芸)、 (竹工芸)、内藤四郎(金工)、岩田藤七(ガラス工芸)など、10名の人間国宝を含む工芸諸分野の作家15名による約40点を出品しました。

「岡鹿之助と椿会の洋画家たち」

2005年3月25日(金)― 7月3日(日)

独自の静謐な画風で知られる洋画家・岡鹿之助と、資生堂が1947年から開催している「椿会美術展」のメンバーによる展覧会。
「椿会美術展」は、資生堂のシンボルマークである花椿にちなんで命名された展覧会で、資生堂が依頼した作家によるグループ展として、メンバーを変えながら5期にわたって開催されてきました。同展は、日本画、洋画、彫刻、現代美術と幅広いジャンルにわたる作品発表の場でしたが、今回のアートハウスでは洋画に焦点を絞り、岡鹿之助の4点に加え、牛島憲之、脇田和、森芳雄(第3次椿会美術展)、金山平三、川島理一郎、須田国太郎、曽宮一念(第1次椿会美術展)、鳥海青児、林武(第2次椿会美術展)らと、第1次から第3次まで出品を続けた梅原龍三郎の作品もあわせた15名の作家による30点を展覧しました。
大正時代に始まり、戦中戦後の苦難の時代を乗り越えて美術による文化支援を継続してきた資生堂の活動の一環をご紹介すると共に、昭和の画壇を彩った精鋭たちの作品をご覧いただきました。

「版画・水彩・デッサン 資生堂アートハウスのコレクションから 2」

2005年1月12日(水)― 3月21日(月)

所蔵作品の中から水彩やパステル、ペン画、チョーク・デッサン、銅版画や木版画など、さまざまな技法を用いて紙に表現された作品による展覧会を開催しました。
会場を日本画家、洋画家、版画家、彫刻家、イラストレーターのゾーンに分け、加山又造、小村雪岱、福田平八郎(日本画家)。小野隆生、岸田劉生、小磯良平、野見山暁治、パブロ・ピカソ、マリー・ローランサン(洋画家)。舟越桂、舟越保武、エミリオ・グレコ、ジャコモ・マンズー、ペリクレ・ファッツィーニ、マリノ・マリーニ(彫刻家)。池田満寿夫、駒井哲郎、浜口陽三、山口源(版画家)。山名文夫(イラストレーター)ら20名の作家による47点を展示。
さまざまな個性が共鳴する会場で、おのおのの作家の新たな一面をご覧いただくと共に、紙に表現された作品の魅力を発見いただきました。