コーポレートガバナンス

社外取締役メッセージ

コーポレートガバナンスの特長

リスクマネジメント

当社を含む資生堂グループは、企業理念 THE SHISEIDO PHILOSOPHY の中で、OUR MISSIONとして「BEAUTY INNOVATIONS FOR A BETTER WORLD」を定め、コーポレートガバナンスを「OUR MISSIONの達成を通じ、持続的な成長を実現するための基盤」と位置づけています。
コーポレートガバナンスの実践・強化により経営の透明性・公正性・迅速性の維持・向上を図り、「お客さま」「取引先」「社員」「株主」「社会・地球」というすべてのステークホルダーとの対話を通じて、中長期的な企業価値および株主価値の最大化に努めます。あわせて、社会の公器としての責任を果たし、各ステークホルダーへの価値の分配の最適化を目指します。

KEY FIGURES

取締役・監査役の
社外役員比率

54

取締役・監査役の
女性役員比率

46

長期インセンティブ型報酬の評価指標に
占める社会価値(ESG関連)指標割合

20

数字で見る資生堂のガバナンス

取締役・監査役

(2022年3月末時点)

取締役・監査役のバックグラウンドの多様性

取締役・監査役は、業務執行の監督と重要な意思決定が求められることから、多様な視点や経験、多様かつ高度なスキルが必要であると考えます。候補者を選定する際には、ジェンダー平等の実現や、年齢・国籍等の属性や人格に加え、経営に関連する各分野の識見や経験などにも配慮して豊かな多様性を確保することを重視しています。また、社外取締役および社外監査役については、当社の従来の枠組みにとらわれることのない視点を経営に活かすことをねらいに一定の在任上限期間を設けており、在任期間の長い社外役員と新任の社外役員との引き継ぎの期間を設けながら社外役員の適切な交代を進めています。また、課題に応じて担当領域のエグゼクティブオフィサーが取締役会に出席し、議題に関する説明を行うことで、取締役会で充実した議論が行われるようにしています。

取締役・監査役のバックグラウンドの多様性(PDF)

在任年数
企業経営
営業・マーケティング
研究・商品開発
サプライネットワーク
財務
DX
人財・組織開発、D&I推進
コーポレートガバナンス
グローバル理解
魚谷 雅彦
代表取締役
社長 CEO
7年9ヶ月
魚谷 雅彦
代表取締役
社長 CEO
鈴木 ゆかり
代表取締役
常務
2年
鈴木 ゆかり
代表取締役
常務
直川 紀夫
取締役 常務
2年
直川 紀夫
取締役 常務
横田 貴之
取締役
1年
横田 貴之
取締役
岩原 紳作
社外取締役
4年
岩原 紳作
社外取締役
チャールズ D.
レイク II
社外取締役
チャールズ D.
レイク II
社外取締役
大石 佳能子
社外取締役
6年
大石 佳能子
社外取締役
得能 摩利子
社外取締役
得能 摩利子
社外取締役
吉田 猛
常勤監査役
4年
吉田 猛
常勤監査役
宇野 晶子
常勤監査役
3年
宇野 晶子
常勤監査役
後藤 靖子
社外監査役
3年
後藤 靖子
社外監査役
野々宮 律子
社外監査役
2年
野々宮 律子
社外監査役
小津 博司
社外監査役
5年
小津 博司
社外監査役
●:バックグラウンド経験の中で特に強みのあるもの
○:バックグラウンド経験の中で期待するもの

コーポレートガバナンス体制

当社は、 業務執行に対し、取締役会による監督と監査役による適法性・妥当性監査の二重のチェック機能を持つ監査役会設置会社の体制を選択しています。その中で、コーポレートガバナンスの基本方針に掲げた経営の透明性・公正性・迅速性の維持・向上を図るために、指名委員会等設置会社や監査等委員会設置会社の優れた機能を取り入れ、取締役会の監督機能の強化を進めています。
当社は6つの地域とブランドカテゴリーを掛け合わせたマトリクス型の組織体制のもと、グローバル本社がグループ全体を統括しながら必要なサポート機能を担っており、従来当社が保有していた権限の多くを、日本、中国、アジア、米州、欧州およびトラベルリテールのそれぞれを統括する地域本社に委譲することで、責任と権限の現地化を進めています。
取締役会では、この経営体制下での取締役会の構成や運営も含めた当社のコーポレートガバナンス体制のあるべき姿について、議論を重ねました。その結果、資生堂グループ全体への監督機能を十分に発揮するためには「モニタリングボード型」で進めることが適切であるとの結論に至り、監査役会設置会社の体制の利点を活かしながら「モニタリングボード型のコーポレートガバナンス」を実施していくこととしました。
それを踏まえ、取締役会における社外取締役の構成比率に対する考え方を定めています。
当社では、定款の定めにより取締役の員数の上限を12名としており、適切に経営の監督を行うために、事業ポートフォリオや事業規模などを勘案のうえ、最適な人数の取締役を選任しています。
このうち社外取締役については、一定の発言力の確保の観点から、3名以上選任することとしています。また、現に選任されている取締役の半数以上を社外取締役とすることを目処としています。
なお、社外取締役の選任においては独立性を重視しており、当社が定める「社外役員の独立性に関する判断基準」を満たし、かつ精神的にも高い独立性を有する人財を候補者に選定することを原則としています。

2022年1月1日以降の当社のコーポレートガバナンスの体制、業務執行およびコーポレートガバナンスに関する活動内容は、以下のとおりです。

…カーソルを乗せると説明が表示されます。

エグゼクティブオフィサー体制

2022年1月1日より執行役員制度を廃止し、エグゼクティブオフィサー体制へ完全移行しました。
エグゼクティブオフィサーは、資生堂グループの全社経営の視点から必要となる重要な職責や役割に対して、CxO(シーエックスオー)として領域ごとに責任を持つポジションです。それぞれが持つ専門性や経験を活かし、多様な価値観や発想により中長期経営戦略「WIN 2023 and Beyond」において、さらなる収益性の向上を目指し、2021年1月に全社の業務執行に責任を持つエグゼクティブオフィサー体制を導入しました。
ダイバーシティ経営を加速させるため、ジェンダー・国籍・年齢などの枠にとらわれることなく、これまで以上に適材適所を実現し、多様な人財を社内外問わずグローバルで登用していきます。

取締役等の選解任、
社長 CEO・取締役・監査役・エグゼクティブオフィサーのサクセッション

取締役・監査役候補者の指名およびエグゼクティブオフィサーの選任にあたっては、候補者の妥当性について社外取締役を委員長とする指名・報酬諮問委員会の答申を得た上で、取締役会の決議をもって決定することとしています。
また、社長 CEOの選任にあたっては、指名・報酬諮問委員会でより慎重な検討を行うとともに、CEOの後継者育成についても重点課題として認識しています。
具体的な社長 CEO後任者の選定に向けて、指名・報酬諮問委員会は、社長 CEOより具体的な後任候補者についてさまざまな角度からの十分な情報提供を受け、意見を交換するとともに、指名・報酬諮問委員会メンバー自身が候補者との面談、意見交換を行い、当社の経営課題も踏まえて独立した立場から判断します。この指名・報酬諮問委員会の機能は、取締役会の機能の重要な部分を担うものであるため、取締役会はその判断を尊重します。

取締役会実効性評価

当社は、取締役会等の課題や改善点を洗い出すとともに、より実効性の高い取締役会への進化を目指すことを目的に、取締役会の実効性評価を実施しています。
評価にあたっては、毎年、取締役および監査役全員を対象に、取締役会、指名・報酬諮問委員会および監査役会の評価・分析を行うアンケート調査およびインタビュー調査を行い、取締役会事務局にて集計・分析・課題の抽出を行っています。
抽出された課題や意見については、取締役会に報告し、取締役会メンバー全員で課題への対応について議論を行っています。
また、第三者機関にこの実効性評価に関して定期的にチェックおよび評価をしていただいており、透明性・客観性を確保しています。

2021年に取締役会および取締役会メンバーによるミーティングで議論された主な議題

  • 中長期経営戦略(WIN 2023 and Beyond)
  • サステナビリティ経営戦略
  • パーソナルケア事業譲渡合弁事業化
  • 「Dolce&Gabbana」グローバルライセンス契約解消
  • アクセンチュア(株)との戦略的パートナーシップおよび合弁会社設立
  • 「bareMinerals」「BUXOM」「Laura Mercier」ブランドの譲渡
  • 資生堂グループの重要リスク
  • コーポレートガバナンスコード改訂および当社のコーポレートガバナンス
  • プライム市場選択について
  • IFRS(国際会計基準)の導入について
  • 健康経営安全衛生について

役員報酬
―短期と長期インセンティブをともに実現する、バランスの取れた役員報酬制度

当社は、役員報酬制度をコーポレートガバナンスにおける重要事項と位置づけています。
役員報酬制度は、社外取締役を委員長とする指名・報酬諮問委員会において、客観的な視点を取り入れて審議し、その答申を得て取締役会において決定しています。

当社の役員報酬の構成

報酬体系のポイント

  • 固定報酬としての基本報酬と、業績連動報酬としての年次賞与と長期インセンティブで構成
  • 報酬割合は、役割等級ごとに設定し、経営全般に責任を負う役位であるほど、業績連動比率が高くなる設計
  • 報酬額の水準については、国内外の同業または同規模の他企業との比較、および当社の財務状況を踏まえて決定
  • 単年度での業績達成と、中長期的な業績達成を等しく重要と考え、年次賞与と長期インセンティブにそれぞれの目的に合致した業績指標を設定
  • 特に長期インセンティブでは、企業価値向上・維持を狙いとして経済価値と社会価値の両面から業績評価できる指標を設定

長期インセンティブ型報酬

長期インセンティブ型報酬の導入の目的

当社は長期的な企業価値の創造に向けた動機付けと株主の皆さまとの利益意識の共有を目的として、業績連動型の株式報酬の一種であるパフォーマンス・シェア・ユニットを導入しています。

長期インセンティブ型報酬制度の業績評価指標および評価ウエイト

  • 当社は長期目標として連結売上高2兆円、営業利益率18%を掲げており、その実現に向けては継続的かつ一定の売上と利益の成長が必要とされます。営業利益率の目標達成を最重視しながら、売上高成長率も、経済価値に関する評価指標としています。
  • 環境・社会・企業統治などの要素を含む社会価値向上の観点からも継続的に改善・進化していくため、社内外の複数の指標で目標値を設定しています。中でも、当社は女性活躍に関する取り組みに最も注力していますが、2022年は当社のサステナビリティ戦略の中で重要な取り組みとなるCO₂削減を環境指標として新たに設定し、環境への取り組みを促進していきます。
    これに伴い、社会価値に関する指標の評価ウエイトを10%から20%に高めています。
  • 株主にとって重要な指標である連結ROEを支給率の閾値の判定として評価指標に加えています。
    予め定められた水準を下回ると、業績連動部分の支給率の引き下げを検討する仕組みとしています。

長期インセンティブ型報酬の株式ユニット数支給率モデル

  • 年度ごとに基準となる株式ユニットを対象者に付与し、評価期間中の業績評価指標の達成度に応じてユニット数を増減させ、評価期間終了後に確定したユニット数に応じた株式交付のための金銭報酬債権および金銭を対象者に支給する報酬です。業績結果を報酬に反映させることに適した株式報酬です。
  • 当社の業績連動型株式報酬(パフォーマンス・シェア・ユニット)は、業績連動部分と固定支給部分の2つから構成されています。

業績連動部分

① 3年の業績評価期間における連結売上高年平均成長率(CAGR)
② 評価対象期間の最終事業年度における連結営業利益率
③ 環境・社会・企業統治(ESG)の達成度合いに応じて、基準株式ユニット数を増減させて株式を支給

固定支給部分

株主との利益意識の共有の観点および優秀な人財の獲得・維持を目的に業績に連動しない

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