容器包装

処方/成分

処方/成分

資生堂は、皮膚科学やマテリアルサイエンスに関する100年以上にわたる広範な研究知見を応用して、安全で高品質な製品やサービスを開発し、社会に提供してきました。
化粧品には天然由来原料が処方されていることから、サステナブルで責任ある原材料調達と使用は環境保全の観点で重要課題です。現在、世界8カ所の研究拠点で研究開発を推進していますが、すべてを統括するグローバルイノベーションセンター(横浜)をはじめとして、安全性だけでなく、環境に配慮した原材料調達や処方開発などに取り組んでいます。
資生堂の原料・成分選定、処方開発においては、人体への安心・安全、環境負荷軽減、エシカルであることを厳しく見極めています。

UVケア

人と生態系、そして地球環境との共生のため、資生堂はサンケア領域でのイノベーションを加速させています。気候変動などの環境変化によって、人が受ける紫外線量は増加すると予測され、また紫外線を長時間浴びるとシミやシワなどの「光老化」の原因となることが知られています。
資生堂は、これまでの化粧品では実現できなかった、肌に悪影響を及ぼすとされてきた紫外線を、肌に良い作用をもたらす可視光(美肌光)へと変換する技術を開発しました。このような環境との共生を実現するイノベーションをはじめ、新たな価値をもつ製品やサービスの提供を目指し、さらなる研究を進めていきます。

また、琉球大学との共同研究と、高度な海洋中濃度シミュレーション検証を組み合わせ、製品中の紫外線防御剤によるサンゴへの影響を精査しています。これらの結果は成分選定や、サンゴへの影響に配慮した処方設計へと活用され、「SHISEIDO」や「アネッサ」などのサンケア製品にも応用されています。

「SHISEIDO」 Ultimate Sun Protector Lotion
「アネッサ」 パーフェクトUVスキンケアミルク N

お客さまニーズへの対応

急激な地球環境や社会の変化に伴い、企業の社会的責任や環境対応、原材料に対する企業姿勢を重視するお客さまが増えています。資生堂は安全性に加えて、環境や社会課題に配慮し、エシカルな視点に基づいた製品開発・原材料対応を明確にしています。

アメリカで誕生した「Drunk Elephant」は、クリーンビューティー市場において世界をリードする存在であり、ミレニアル世代やジェネレーションZと呼ばれる若年層から高い支持を得ています。また、持続可能で責任ある原材料の調達や、サステナブルなアクションを積極的かつ継続的に実施しています。2021年10月には日本にも導入され、現在33の国と地域での販売となりました。
また、2021年7月に主に欧州地域より販売を開始したグローバルブランド「SHISEIDO」の「WASO」では、主要成分のトレーサビリティの確保、リサイクルやアップサイクルを優先した製品設計、そして日本企業で初めてBIORIUSからヴィーガン認証を獲得するなど、環境やエシカルに配慮した取り組みを行っています。

「樹木との共生」をテーマに掲げるスキン&マインドケアブランド「BAUM」は、自然由来の素材やアップサイクル木材、バイオマス由来PETなどを積極的に採用し、環境に配慮した製品を展開しています。加えて、森林保全活動にも取り組み、植樹を通じて森を育て、再び「BAUM」に活用する循環を目指します。

「Drunk Elephant (ドランク エレファント)」
「BAUM(バウム)」

動物実験に対する取り組み

資生堂は、動物愛護の理念への理解と尊重を前提に、化粧品に関する法規制を遵守し、安全で効果的な製品をお客さまに提供することを使命としています。このため、すべての化粧品、医薬部外品について動物実験を行わず、培養細胞やIn silicoなどを用いた代替試験法による安全性保証システムを確立しています。
世界各国・地域の法規制に従ってそれぞれの国・地域の行政機関と連携し、製品の安全性を保証するためのより有効な代替試験法の開発を継続しています。

2021年9月には、NITEとの協働により、日本企業として初めて資生堂の構築した光感作性予測安全性データベースが経済協力開発機構(OECD)のQSAR Toolboxに採用されました。化学物質の安全性評価の発展のため、本データベースが世界中で有効に活用されることが期待されます。
資生堂は代替試験法研究に関連して、同年に日本毒性学会の「田邊賞」や日本動物実験代替法学会の学会賞も受賞するなど、より安全で効果的な安全性保証技術の開発を進めています。

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