人権尊重

社員に対する取り組み

社員に対する取り組み

資生堂が持続的に成長するためには、当社で働く人財が最も重要な経営資源です。当社はPEOPLE FIRSTの考えに基づき、多様なプロフェッショナル人財を育成しています。

多様なプロフェッショナル人財の育成

社員の専門性を強化するため2020年に国内資生堂グループの管理職(約1,700人)に導入した「ジョブ型人事制度」を、2021年から非管理職(約3,800人)に拡大しました。各部署の職務内容をジョブディスクリプションとして記述し、仕事の内容とジョブグレードの基準を策定。それぞれの職務に必要な専門性とスキルをファンクショナルコンピテンシーとして明確にすることで、社員のパフォーマンスマネジメントを強化しています。
移行期にあたる2021年は管理職のためのマネージャーワークショップを年4回開催し、ジョブディスクリプションやファンクショナルコンピテンシーに基づく部下のパフォーマンスマネジメントの研修を行いました。管理職を評価する際は、全社共通の人財像「TRUST8コンピテンシー」を基礎にした行動評価を導入しました。部下を持たない管理職についても、専門性を存分に発揮できその貢献が適正に処遇されるよう、職務・役割に基づいた新しいジョブグレードを設けました。
資生堂グループの日本国内主要会社では「ジョブ型人事制度」導入に伴い、2021年までに日本地域の社員のうち4,470名がキャリアワークショップに参加し、主体的なキャリア開発に取り組みました。

職場におけるダイバーシティ&インクルージョン

社員それぞれの違いをポジティブに捉え、新しい価値を創造することは、企業の持続的な成長に欠かせません。特にジェンダー平等は、社員が活力をもって働くための重点課題です。資生堂グループ全体の女性管理職比率は58.3%、日本国内では37.3%(2022年1月時点)となりました。2030年までに日本国内のあらゆる階層における女性管理職比率を50%にすることを目指しています。資生堂は女性リーダー育成塾「NEXT LEADERSHIP SESSION for WOMEN」を開催しており、2021年は48名の女性社員が参加しました。女性シニアリーダーを強化するために、部門長を務める女性社員を対象とした新しいコース「NEXT LEADERSHIP SESSION for WOMEN advanced」を新設しました。

障がいのある社員の活躍もインクルーシブな職場のための重要な存在です。2019年から障がい者のための職域拡大プロジェクトを開始し、現在では視覚に障がいのある社員が営業職で活躍しています。店頭では、障がいのあるビューティーコンサルタントがお客さまの美しさを引き出す美のプロフェッショナルとして活動しています。2021年、当社は障がい者の社会進出を後押しする国際的な活動「The Valuable 500」に加盟しました。
また、異なる考えを尊重しあえるフラットな組織となるために、若手社員が役員や部門長のメンターとなって意見交換するリバースメンタリングを実施しています。

PEOPLE FIRSTを支える社員の健康と安全

資生堂はビューティービジネスを通じてサステナブルな社会を実現することが使命と考えています。そのためには、資生堂グループで働く人すべてが安心・安全に働くことができる環境の整備が欠かせません。社員の健康と安全を実現するために、「資生堂健康宣言」、「資生堂ビジョン・ゼロ宣言(安全宣言)」を策定しました。人事担当役員が健康と安全の管理責任者となり、KPI設定や事業領域を横断した労災対策の委員会を開催するなど、健康保持と安全な職場づくりを牽引しています。

資生堂健康宣言

 「資生堂は、美と健康を活力の根源と捉え、社員やその家族が自ら美しく健やかに生活するための取り組みを推進します。」

資生堂ビジョン・ゼロ宣言(安全宣言)

 「資生堂は、資生堂グループで働く人が安心・安全に働くことができる環境を整備し、休業災害ゼロの実現をビジョンとして掲げます。」

アートとヘリテージを通じた人材育成

資生堂は、創業以来ビューティーカンパニーとして日本で培われた感性や資生堂の美意識を発信することで多様な価値観を刺激し、世界に新しい豊かな文化を生み出してきました。これらの企業カルチャーを継承してきた資生堂のヘリテージは、PEOPLE FIRSTの考えに基づき人財教育のプログラムに取り入れられています。歴代の商品や広告をはじめ価値創造のヘリテージは、さまざまな動画や講演で世界各国・各地域の社員がアクセスできます。

2021年は、社員向けの情報検索サイトSHISEIDO ARCHIVESをリニューアルするとともに、リアルとオンラインで講演を行い日本の営業職社員約2,000名が自社の企業カルチャーを学びました。アートによるDNA形成を含むヘリテージ教育では、グローバルブランドの「SHISEIDO」が美意識を磨くアートMBAプログラムを実施するなど、アート&ヘリテージを美の感性を鍛える人財育成にいかしています。

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