廃棄物の削減

世界規模での人口増加や人々の所得水準の上昇、購買力の向上に伴い、資源消費量・廃棄物量はともに増加し続けています。
資生堂は限りある資源を大切に使うために、使い捨ての直線型の経済モデルから、資源を繰り返し有効に使うサーキュラーエコノミーへの転換が重要だと捉えています。国や地域ごとに定められた廃棄物管理に関わるルールの遵守に努めるとともに、バリューチェーン全体を通して、原材料の使用を最適化し、廃棄物の発生を抑制しています。

廃棄物削減の取り組み

資生堂は、長期にわたり工場から発生する廃棄物の抑制、再利用、再資源化に取り組んでいます。2003年にはすでに国内工場でゼロエミッションを達成しました。資生堂の工場では、輸送箱の再利用や、廃棄物を素材別に徹底的に分別管理して資源化するなど、長年にわたりリユース・リサイクルを推進しています。2022年までに資生堂における世界全工場で埋め立て廃棄物ゼロの達成を目指すというコミットメントに対しては、2020年に前倒しで達成し、現在も埋め立て廃棄物ゼロを継続しています。2022年に新たに稼働した福岡久留米工場についても埋め立て廃棄物ゼロの達成を見込んでいます。
加えて、2021年には、工場を含めた資生堂全事業所から排出された廃棄物のリサイクル率は99%以上となりました。
さらに、私たちは、バリューチェーン全体を通して、廃棄物の発生を最小限に抑えるため、包装材の削減、容器包装の簡素化、能書の削除、段ボールの軽量化などさまざまな取り組みを実施しています。また、資源の有効活用の観点から在庫の有効活用や需要予測精度の向上および生産調達リードタイム短縮による余剰在庫の発生防止を図っています。

社員教育

日本国内では、グループ会社の廃棄物処理実務の担当管理職および担当者に対して、廃棄物処理法の理解促進のためのオンライン講習会と産業廃棄物の処理状況把握のための現地確認をリモートで開催し、適切な廃棄物処理に関する共通のガイドラインやチェックリストを配布しました。講習会・現地確認には、全国から22のグループ会社および部門から新任管理職・新任担当者が中心に参加しました。受講者は資生堂独自のチェックリストをもとに遵法の徹底に努めています。
これらの活動の結果、2021年には、廃棄物管理・処理に伴う事故や法令違反はありませんでした。