サステナブルな成長を目指して人材

「人の力」が成長をけん引

世界中で価値を創出するためには、人材が最も重要な経営資源となります。当社は「PEOPLE FIRST」という考えのもと、人材育成の強化に取り組んでいます。「個の力を強くする」、「人の力を最大化する」ことで組織力を強化し、競合に勝つ「強い会社」をつくります。

ダイバーシティ

多様な価値観、異なる背景や経験を持った人材が集まり、互いに切磋琢磨することで、新たな価値の創出が可能になります。人々の趣味・嗜好の多様化が進む中、多様性=ダイバーシティの強化は、企業として必要不可欠な取り組みです。グローバルな成長を重視する当社には、性別だけでなく、国籍や年齢、業務経験など、さまざまな多様性が必要だと考えています。

女性が活躍する会社へ

女性活躍の推進は、特に日本で社会課題となっています。女性が多く働く当社では、2017年1月に国内の女性管理職比率30%を達成し、2020年には40%まで拡大する計画です。日本の企業の中では比較的活躍が進んでいますが、グローバル企業としては、まだ低い水準であり、日本を中心にさらなる強化が必要だと考えています。女性管理職の登用においては、候補となる女性社員により高いレベルの業務課題に取り組ませるなど、業務経験を通じてチャレンジを促し、しっかりと実績を上げながらマネジメントの基本を学ぶ、「一人別人材育成」を推進しています。

女性が活躍する会社へ

英語公用語化と英語力強化

当社は、2018年10月より社内の公用語を英語としています。これは、国境を越えた社員間のコミュニケーションにおいては、自らの言葉で伝え合い、理解し合うことを目的としています。公用語化の実現に向けて、特に業務に必要な本社社員を中心に、希望者には会社負担で英語を学習する環境を整えています。2018年には、約3,000名が英語力を向上するためのプログラムに参加しました。

英語公用語化と英語力強化

キャリア採用の推進

外部から専門性の高い人材を獲得することで、不足するケーパビリティを充足することも重要な人材投資の1つです。キャリア採用は組織全体の専門性の強化だけでなく、すでに働いている社員との交流により、新たな発想や価値の創出につながります。当社は、2016年から本社におけるキャリア採用を強化しています。また、各地域本社においても、それぞれの組織に必要な人材の採用を強化しています。

エンパワーメント

企業の成長には、一人ひとりの「個の力を強くする」ことが重要です。当社は、自ら学び、成長し続ける意欲を持つ人材に、学びの機会を提供するとともに、力を発揮できる機会や環境づくりを進めています。また、「グローバルなリーダーシップを発揮できる」、「専門性を有している」、「変革を受け入れ、リードできる」という要素のうち、少なくとも1つは身に付けることを社員に期待しています。社員が本来持つ能力や可能性を大きく伸ばせる環境をつくり出すことは、会社の重要な使命です。資生堂は、さまざまな人材育成策を通じて、人の力の最大化に取り組んでいます。

次世代リーダーの育成

次世代を担うリーダーの育成に向け、リーダーシップ開発に積極的に投資しています。特に、グローバルレベルのリーダーの育成に、会社を挙げて取り組んでいます。加えて、長らく休止していたMBA留学の復活や社外の研修への参加など、自ら手を挙げ、積極的に学ぶ意欲のある社員に学べる機会を提供しています。また、リーダーシップ教育の再構築にも取り組み、すでにリーダーとして活躍する社員に向けたプログラム開発も進めています。
さらに、グローバルでお互いを高め合える教育の場として、2019年1月に、ワールドラーニングセンターの第1号をシンガポールに設立しました。アジア、中国、日本の社員がお互いに学び合い、高め合える環境を提供することで、今後の成長を担うグローバルで活躍できる人材を育成していきます。今後は欧米にも順次設立予定です。

次世代リーダーの育成
次世代リーダーの育成
次世代リーダーに学ぶ機会を提供する Future Leader Program 次世代リーダーに学ぶ機会を提供する Future Leader Program

パフォーマンスマネジメント

能力開発の大部分は業務経験を通じて得られるものです。資生堂では、社員一人ひとりが高い目標にチャレンジすることで、より高い能力を身に付けるパフォーマンス向上の仕組みを導入しています。
上司のコーチングやフィードバックとともに、社員が目標達成に向けて新しい知識やスキルを修得することで、成長を促します。

パフォーマンスマネジメント

正社員化の推進

資生堂は、専門的な技術や知識があり、仕事への意識も高い契約社員に対し、正社員登用の機会を提供しています。正社員化により、モチベーション高く活躍する社員を増やしていきます。この取り組みは、店頭でお客さまと接するビューティーコンサルタントや、工場で生産に携わる社員など、さまざまな領域で推進しています。