文化的資産を、未来の価値につなげる
2019年4月に開設したグローバルイノベーションセンターは、基礎・基盤研究や新領域の研究を担う、当社の研究開発の拠点となります。
2階に設置された体験型ミュージアム「S/PARK Museum」では、当社の歴代商品の展示や、最先端技術の体験などを通じて、一般のお客さまに資生堂のものづくりへのこだわりと美意識を伝えます。
資生堂が長きにわたり受け継ぎ、蓄積してきた「文化」は、当社の独自性を創造する上で重要な経営資産となっています。
この文化的資産は、社員の意識や発想にも大きな影響力を持つと考えています。
資生堂の歴史は、1872年に東京・銀座に創業した日本初の民間洋風調剤薬局から始まりました。その後、化粧品事業に軸足を移し、生活と価値観の近代化が進む日本において、西洋の最先端の技術やトレンド、先駆的なアイデアを取り入れた高品質の化粧品を販売するなど、その時代の文化や女性の生き方を見つめながら常に新しい美を提供してきました。
こうして140年以上にわたり培ってきた、ものづくりに対する姿勢、イノベーティブな発想や美意識は、「日本発のグローバルビューティーカンパニー」として世界で勝つための、当社ならではの強みであり、文化的資産です。
これらを、未来の美を創造する社員に継承し、新たな価値創造につなげていきます。
当社では、創業以来の商品や宣伝制作物、資料などの文化的資産を収集・保管するだけでなく、将来にわたり有効活用できるよう検証・研究を行い、資生堂の未来を創造するために活用しています。具体的には、グローバル化が進み課題が多様化する現在において、継承すべき「資生堂の強み」とは何か、調査・研究を行い、社員教育に積極的に活用するなど、社内で共有する活動に取り組んでいます。
価値創造の歴史を伝えることで、社員のイノベーティブな発想を引き出し、革新的なアウトプットの実現を目指します。
2019年4月に開設したグローバルイノベーションセンターは、基礎・基盤研究や新領域の研究を担う、当社の研究開発の拠点となります。
2階に設置された体験型ミュージアム「S/PARK Museum」では、当社の歴代商品の展示や、最先端技術の体験などを通じて、一般のお客さまに資生堂のものづくりへのこだわりと美意識を伝えます。
「プレステージファースト戦略」により、大きく成長している高価格帯のブランドは、主にビューティーコンサルタント(BC)によるカウンセリングを介して販売しています。世界で約2万名のBCは、プロフェッショナルとして美容に関する技術や知識を習得するだけでなく、日本文化を背景とした「おもてなしの心」を学び、一人ひとりのお客さまに寄り添いながら、心まで豊かになっていただくための応対を日々実践しています。店頭でブランドの価値をお客さまに直接伝える役割を担うBCは、ブランドのプレゼンスを高める上でも、欠かせない存在となっています。
当社に在籍する、40名以上のヘアメイクアップアーティストは、宣伝広告やCMでのヘアメイクを行うほか、パリやニューヨーク、東京コレクションといったファッションショーのヘアメイクなど、ビューティーやファッションの最前線で美を創造・発信する活動をしています。また、市場のトレンドやお客さまの嗜好・化粧行動の研究を行い、積極的に社内外にフィードバックしています。こうした活動をメイクアップ製品などの商品開発にも活かし、時代と市場ニーズを捉えた新しい美の創造に貢献しています。