資生堂の成長戦略
当社は、コーポレートガバナンスの基本方針としてコーポレートガバナンスを「企業理念の達成を通じ、持続的な成長を実現するための基盤」と位置づけています。
コーポレートガバナンスの実践・強化により経営の透明性・公正性・迅速性の維持・向上を図り、「お客さま」「取引先」「社員」「株主」「社会・地球」という全てのステークホルダーとの対話を通じて、中長期的な企業価値および株主価値の最大化に努めます。あわせて、社会の公器としての責任を果たし、各ステークホルダーへの価値の分配の最適化を目指します。
当社は、業務執行に対し、取締役会による監督と監査役による適法性・妥当性監査の二重のチェック機能を持つ監査役会設置会社の体制を選択しています。その中で、コーポレートガバナンスの基本方針に掲げた経営の透明性・公正性・迅速性の維持・向上を図るために、指名委員会等設置会社や監査等委員会設置会社の優れた機能を取り入れ、取締役会の監督機能の強化を進めています。
2016年1月より、資生堂グループでは6つの地域とブランドカテゴリーを掛け合わせたマトリクス型の組織体制を本格稼働させています。この組織体制のもとでは、当社はグローバル本社としてグループ全体を統括し、必要なサポートを行う機能を担い、これまで当社が保有していた権限の多くを、日本、中国、アジア、米州、欧州およびトラベルリテールのそれぞれを統括する地域本社に委譲することで、責任と権限の現地化を進めています。取締役会では、この経営体制下での取締役会の構成や運営も含めた当社のコーポレートガバナンス体制のあるべき姿について議論を重ねました。その結果、資生堂グループ全体への監督機能を十分に発揮するためには「モニタリングボード型」で進めることが適切であるとの結論に至り、監査役会設置会社の体制の利点を活かしながら「モニタリングボード型のコーポレートガバナンス」を実施していくこととしました。
取締役・監査役は、業務執行の監督と重要な意思決定が求められることから、多様な視点、多様な経験、多様かつ高度なスキルが必要となるため、性別、年齢および国籍等の区別なく、それぞれの人格、識見に基づいた選定がされています。
※下記表は左右にスクロールしてご覧ください →
グローバル経営・ 事業戦略 |
マーケティング・ 当社事業および 業界経験 |
技術・ イノベーション |
ESG (環境・社会・ ガバナンス) |
法務・ リスクマネジメント |
財務・会計・ M&A |
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魚谷 雅彦代表取締役 社長 兼 CEO |
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島谷 庸一代表取締役 副社長 |
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鈴木 ゆかり取締役 常務 | ||||||
直川 紀夫取締役 常務 | ||||||
藤森 義明社外取締役 (独立役員) |
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石倉 洋子社外取締役 (独立役員) |
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岩原 紳作社外取締役 (独立役員) |
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大石 佳能子社外取締役 (独立役員) |
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吉田 猛常勤監査役 | ||||||
宇野 晶子常勤監査役 | ||||||
後藤 靖子社外監査役 (独立役員) |
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野々宮 律子社外監査役 (独立役員) |
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小津 博司社外監査役 (独立役員) |
各人の有するスキル等のうち主なもの最大3つに●印をつけています
当社は、役員報酬制度をコーポレートガバナンスにおける最重要事項と位置づけています。
当社の役員報酬は、基本報酬と業績連動報酬で構成され、報酬額の水準については、国内外の同業または同規模の他企業との比較、および当社の財務状況を踏まえて決定しています。
当社は長期的な企業価値の創造と維持に対する効果的なインセンティブの設定と、株主のみなさまとの利益意識の共有を目的として、業績連動型の株式報酬の一種であるパフォーマンス・シェア・ユニットを導入しました。
当社は長期目標として売上高2兆円、営業利益3,000億円を掲げ、その実現に向けては継続的かつ一定の売上と利益の成長が必要とされます。そのためにCAGR(年平均成長率)を経済価値向上の業績指標として設定しています。もう一方でESG(環境・社会・ガバナンス)の観点からも継続的に改善・進化していくために社内外の関連指標を設定し、3年の評価期間で業績を評価する仕組みとしています。
また、株主にとっての重要な指標である連結ROEを支給率の閾値(しきいち)の判定として評価指標に加えており、閾値を下回ると業績連動部分の支給が無くなる設計にしています。これにより成長のための投資や厳しい経営判断を実行しながらも、一定以上の利益を確保する仕組みとする一方で、役員には株主との利益意識の共有をさらに高める効果を期待しています。
株式ユニット:評価対象期間終了後に株式となる単位のこと