都会の美粧 –資生堂と銀座の装ひ–
2013年10月1日(火)-2014年3月30日(日)
銀座は、明治の文明開化以降、日本のなかでいち早く海外からの流行文物を摂取し、文化的、商業的にも頭角をあらわした先端街です。銀座はまた、人びとの新しい価値観とともに、それらと共にある卓越したライフスタイルを創出し、日本のその他の地域へと伝播の中心としても存在してきました。資生堂は創業から今日まで、そうした街、銀座に生まれ、育まれ、発展してきました。
日本において、近代以降の新しい価値観とライフスタイルをかたちにしてきた街、銀座と、人びとの生活を美しく彩ることを目指してきた資生堂。新しい街の魅力に憧れ、新しい生活への感覚に溢れた人びとが、街路を行き交い「粧ひ」や「振る舞い」とともに街を彩る。そうしたすべてを含めた銀座という街の美しさを「都会の美粧」というタイトルに込めました。
都市を中心とした新しいライフスタイルへの意識が高揚したモダンエイジ、1920年代から30年代を中心に、当館の収蔵資料から、初代社長、福原信三の自筆原稿や、近代洋画家、川島理一郎の建築デザイン画をはじめ、資生堂の特徴ある企業活動を伝えるオリジナル資料を展示することで、資生堂が銀座と共にしてきた美意識の一端をご覧いただきました。