メニュー

化粧療法研究室ハカセのブログ

高齢期の化粧と外出行動の関係からみえてきた外出自粛中の化粧とは

緊急事態宣言が解除されましたが、第二波を考えると外出を控えている方も多いかと思います。
リモート飲み会やリモート帰省をしましたが、やはり「巣ごもり」状態は本当につらいです。

コロナ発生以前から、社会問題として高齢者の「閉じこもり」があります。
外出をしなくなるといろんなリスクが高まることは以前お伝えしました。

学術的研究において、外出頻度を下記3パターンで聞き取り、「閉じこもり」かどうかをチェックします。
①週1回未満 ②週2~3回 ③週4回以上
通常、週1回未満を「閉じこもり」とみなします。

今回は、高齢期の化粧と外出について紹介したいと思います。
2020.2.26のブログで紹介した調査の中で得られたデータをもとにしています。

こちらが、年代別にみた外出頻度の違いです。

年代別の外出頻度のグラフ
資生堂調べ

年代別で大きな差はありません。つまり、年齢を重ねるにつれて必ずしも外出頻度が減るという訳ではないのです
80代でも外出を頻繁にする人もいれば、70代前半でも閉じこもりがちな人もいるということです。

では、化粧と外出頻度の関係はどうでしょう??
スキンケアやメイクの実施頻度別(「しない/外出時だけする」・「ほぼ毎日する」)で、外出頻度がどのくらい異なるのかを調べました。

スキンケア頻度別の外出頻度とメイク頻度別の外出頻度のグラフ
資生堂調べ

スキンケアを「しない/外出時だけする」群は、「ほぼ毎日する」群と比較すると、明らかに週1回未満の割合(29.2%)が高くなっています。スキンケアをしていない、あるいはあまりしないと「閉じこもり」傾向になる可能性が高いということです。
一方、メイクにおいては、を「しない/外出時だけする」群と「ほぼ毎日する」群と比較すると、「ほぼ毎日する」群は、明らかに週4回以上の割合(56.6%)が高くなっています。ほぼ毎日メイクをしている高齢者は、頻繁に外出しているといえます。

これらの結果から、スキンケアとメイクの外出に対する効用は異なると考えられます。
スキンケアをしなくなると、知らず知らずのうちに自分への興味がなくなり、「閉じこもり」へと進んでしまう可能性があると思われます。自分に興味が無くなると他人にも興味がなくなることは容易に想像できますね。したがって、毎日スキンケアをすることは、閉じこもり予防効果につながる可能性が期待できます
一方、毎日メイクをすることは、外出を促す効果が期待できます。メイクをすると外出したくなるという気持ちを創出する可能性があると思われます。キレイになった自分を誰かに見てもらいたいと思う気持ちが外出するという行動につながるのでしょう。

コロナの影響で、Stay homeをしているときになかなかフルメイクをする気にはならないと思います。ただ、スキンケアすらもしなくなってしまうと、緊急事態宣言が解除されても、外出する気がおきないかもしれません。
まずは、スキンケアを続けましょう。

Stay home and care for your skin

化粧療法研究室へ

  1. ホーム
  2. 化粧療法研究室
  3. ハカセのブログ
  4. 高齢期の化粧と外出行動の関係からみえてきた外出自粛中の化粧とは

ページの先頭へ戻る