紫外線のこと
太陽の光がサンサンとふりそそいでいます。でも、つい夢中で遊んでしまい、日光のあたったところが真っ赤になってしまったことってある?おふろに入るときにヒリヒリしたりしたことは?!どうして、こんなトラブルが起こるのか、まずはそこからスタート。
- 紫外線のこと
- なぜなに紫外線!自由研究ヒント集
日焼けはどうして起こる?
太陽の光は、生物が生きていくうえで欠かせないもので、いろいろなはたらきをしています。
- 太陽からちょうどよい距離にある地球は、温かく、生命がはぐくまれている
- 植物は光合成をして、これがすべての生物のエネルギー源になる
- 殺菌力があるので、ほした衣類やふとんを清潔にしてくれる
- 二酸化炭素を出さないクリーンエネルギーの太陽発電で電気を作ることができる
- 朝起きて、太陽にあたると、からだのリズムが整えられ健康になる
---などなど。
でも、太陽光線を皮ふにたくさん浴びてしまうと、良いことよりも悪いことが多くなります。
その悪さをしているのが、太陽光線の中にふくまれている紫外線なのです。
紫外線からからだを守る
1年の中で紫外線が強いのは夏至をはさんだ4月~9月。特に気温もそれほど高くなく、日差しもあまり強く感じない春先は要注意です。3月ころから急に紫外線の強さは上昇。またこの時期は強い紫外線に肌が慣れていないために、さらにダメージを受けやすくなっています。
1日の中で紫外線が強い時間帯は、午前9時すぎから午後3時ころまで。いちばん強いのはお昼の12時ごろです。またくもりの日でも紫外線は晴れの日の約6割も降りそそいでいます。天気にかかわらず紫外線ケアは毎日の習慣に。
さて、では紫外線からわたしたちのからだを守ってくれるものには、
どんなものがあるのでしょう?まずは空の上から……
オゾン層
地球は、もともと紫外線バリアをもっています。それがオゾン層。
有害な紫外線の多くはオゾン層で吸収され、
地表には届かないようになっています。
でも、1980年代ごろから、オゾン層が少なくなる
「オゾン層はかい」が大きな問題になってきました。
地表に届く紫外線量が増え、わたしたちへのえいきょうも増してきたのです。
冷蔵庫やエアコンなどに使われているフロンガスが
オゾン層をはかいする原因。
このガスを使わないようにするなど、世界中で環境を守るための活動を行い、
最近はオゾン層の減少も止まってきたみたい。
そして、わたしたちの体にある……
皮ふ
日焼けして黒くなるのは、
みんなの皮ふの中にメラニンという色素がたくさんできて、
紫外線がからだの中に届かないように吸収しているからです。
紫外線が強いところに住んでいる人は、
メラニン色素が多くなり、肌の色が黒くなります。
でも、皮ふの自然のバリアだけではなく、
もっと工夫して自分を守ることが大切。
いちばん大事なことは、
いろいろな方法で素肌をさらさないこと。
洋服
こい色で厚地の素材の洋服のほうが、紫外線を防ぐ効果が高くなります。
砂浜で遊ぶ時は、こい色のTシャツを着てね。
(水にぬれると紫外線を防ぐ効果は薄れます)
ぼうし(日がさ)、サングラス
ぼうしのつばが、じゅうぶんに大きいものだと顔や首の両方を防御できます。
外に出る時はわすれずに。
オーストラリアでは、小学生もサングラスをかけて学校へ行くんだって。
もっとしっかり防ぐには……
日焼け止め
海水浴などではだかの時や、鼻や耳など、
洋服やぼうしで紫外線を防げないところはどうしたらよいのでしょう。
その場合は、「日焼け止め」(サンスクリーン)を使いましょう。
紫外線が直接肌にあたることを防いで、皮ふを守ってくれるものです。
顔やからだに直接ぬるのでぼうしや洋服では
守りきれない部分もしっかりガードできます。
いろいろな種類があるので、自分にあったものを選んで使ってください。
日焼け止めの選び方・使い方
紫外線は、B紫外線(肌に強く作用して、赤くしたり、ひりひりをおこしたあと黒くする)と、
A紫外線(おだやかだけれど皮ふの中まで届いて肌を黒くしたり、シミやシワをつくる)が有名。
この両方から肌を守ることが必要です。
紫外線から肌を守る基準が「SPF」と「PA」です。
「SPF」はB紫外線(UVB)を防ぐ効果を、「PA」はA紫外線(UVA)を防ぐ効果を示します。
「SPF」と「PA」は商品のパッケージに書いてあるので選ぶ時には確かめてください。
出かける場所に合わせて日焼け止めを選んでね。
ぬり方
顔には手のひらに一円玉くらいの量をとってむらなくのばしてください。
その後に同じ量をとって、もう一度つければ完ぺき。
からだには、つける場所に直接線をかくように出して、
手のひら全体を使って大きく円をえがくようになじませましょう。
腕なら、肩からひじまで表側と裏側に1本ずつ、
ひじから手首まで表側と裏側に1本ずつ。
たっぷり出して、しっかりなじませてね。
1. 使用量を守る
少ないと効果が低くなります。
2. しっかりぬる
ぬりムラ、ぬりわすれのないように。
わすれるとそこだけ日焼けしてしまいます。
手の届かないところはぬってもらいましょう。
3. 必ずつけなおす
泳いだり、汗をかいてタオルでふいた後は
つけなおしましょう。
2~3時間おきにつけなおすと効果的です。
落とし方
ボディースポンジやタオルを使って、せっけんやポディーシャンプーをよくあわ立てて、
やさしく、ていねいにあらい落としてください。
落としにくいと感じた場合は日焼け止めを落とす
専用
のものもあります。
それぞれの日焼け止めの落とし方は、
日焼け止めに書いてありますからよく読んでくださいね。
もし日焼けしてしまったら
1. ヒリヒリと痛いときは…
- 水などで肌を十分に冷やすこと
- 石けんや化粧品は使わないこと
(日焼けは一種のやけどなので、痛みがひどい場合は皮ふ科へ)
2. ヒリヒリ感はおさまったけれど、肌がまだほてっている(熱をもっている)ときは…
日焼けあと用の化粧水などでお手入れ
3. ヒリヒリ感やほてりがおさまったら…
化粧水や乳液などで、足りなくなった水分、あぶら分を補給し、うるおいをたもつ
紫外線を受けるとからだの免疫力が落ち、つかれやすくなります。
食事や休息も大切です。
肌の老化を防ぐビタミンCや肌の生まれ変わりを助けるビタミンAをとりましょう。
すいみん時間もたっぷりとってね。
日焼け止め(サンスクリーン)は、プールの水をよごさないの?
日焼け止め(サンスクリーン)をつけてプールで泳いだ後に、
プールの水をよごさないかどうか実験してみました。
すると、皮ふ科の先生たちが調べたはんいでは、プールの水が、決められた
基準で、よごれていないことがわかりました。