保護者の方・先生方へ
小学校における紫外線防御対策実施状況の参考文献(保護者・教師向け)
日本小児皮膚科学会および太陽紫外線防御研究委員会が、全国の小学校3,000校を対象にアンケート方式の紫外線防御実施状況調査を行った結果、有効回答数1,147校のうち56%が何らかの紫外線対策を実施していると回答しました。
防御対策については、多く行われている順番に「帽子の着用の指導」、「プールに日よけを設置」、「紫外線の障害作用および予防方法についての指導」、「サンスクリーンの使用許可」などでした。
プール授業時のサンスクリーンの使用については、14%の学校が「原則禁止」あるいは「すべての児童に禁止」と回答し、その中の9割近くがプールの水の汚れを禁止の理由にしていました。
併せて、小学校および教育委員会ヘヒアリングしたところ、学校の現場で紫外線防御方法に関する情報や教材が非常に少ないことが明らかになりました。
(佐々木りか子:「小学校における紫外線防御対策実施状況の実際」、日本小児皮膚科学会雑誌 第27巻 第2号、2008年)
サンスクリーン使用時のプール水の水質調査(保護者・教師向け)
資生堂は、日本小児皮膚科学会事務局長 佐々木先生の監修の下、2007年7月から9月に秋田県のある小学校の協力を得て、サンスクリーンを3年生以上の生徒30名の水着より露出している部分に塗布しプール授業を受けてもらった後、プール水の水質を調査しました。
その結果、pH値や濁度、亜鉛量などの測定値は、文部科学省や環境省が取り決める基準内に収まっており、プール授業時にサンスクリーンを使用しても水質および安全性が確保できる可能性が示唆されています。この調査内容は「サンスクリーン使用時の小学校プール水の水質調査-サンスクリーンはプール水を汚染しない-」として、日本臨床皮膚科医会雑誌 第25巻 第6号(2008年)に掲載されました。