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2022年10月20日

発行元:(株)資生堂

研究・生産

資生堂、皮膚の抗重力システム「ダイナミックベルトTM」を発見

~見た目の老化の原因となる「たるみ」の原因を解明~

資生堂は、国際医療福祉大学 医学部形成外科学 松﨑恭一主任教授と自治医科大学、生理学研究所との共同研究により、皮膚が重力による変形に抵抗するシステムを発見し、これを「ダイナミックベルトTM」と名付けました。「ダイナミックベルトTM」は、顔面に高密度に存在する立毛筋群が重力に抵抗する仕組みです。研究チームはこれまで解明されてこなかった、重力で肌が垂れ下がり見た目の老化の原因となる「たるみ」が起きる原因を突き止めました。この研究成果をもとに、重力で肌が垂れ下がり見た目の老化の原因となる「たるみ」に対して、研究開発を加速していきます。本研究の一部は、「第31回国際化粧品技術者会連盟(IFSCC)※横浜大会(2020/10/21-30)」で発表し、最優秀賞を受賞しました。
本研究は、資生堂独自のR&D理念『DYNAMIC HARMONY』のInside/Outsideというアプローチで研究を進めています。「たるみ」という顔の見た目の老化(Outside)に、最先端の皮膚解析技術で迫り、その原因を肌内部(Inside)から明らかにしていきます。
※ IFSCC:The International Federation of Societies of Cosmetic Chemists

見た目の老化を引き起こす「重力」への挑戦

「重力」で皮膚が垂れ下がる「たるみ」は、実際の年齢よりも老けて見える大きな原因です。しかし、皮膚がどのように重力に抵抗するのか、その仕組みがなぜ失われ、たるみが起きるのかは、十分に解明されていませんでした。これは、重力で変形したり、反発する際の、皮膚内部の変化や動きを観察する方法がないことが関係していました。そのため研究チームは、まず皮膚の動きを捉える4次元解析技術「4DデジタルスキンTM」を開発してきました。今回、この技術を使い、皮膚の動きを捉え、皮膚が重力に抵抗するシステムの解明に挑みました。

肌の変形に抵抗する「立毛筋」

はじめに研究チームは、皮膚を均等な力で変形させて、その動きを4Dデジタルスキンで解析しました。その結果、皮膚の変形は均一ではなく、変形に抵抗する場所が存在していました(PDF内 図1)。この変形に抵抗する部位を観察したところ、そこには立毛筋が存在していました(PDF内 図2)。立毛筋は毛に付着する平滑筋で、寒冷や情動などの刺激により収縮して、毛を逆立たせる大きな力を発揮する筋肉です。立毛筋が毛と、皮膚の表層付近を繋ぎ、これが変形時の皮膚の動きを制限することで、変形に抵抗すると考えられました。

高密度で配列した立毛筋群が生み出す抗重力システム「ダイナミックベルトTM」

さらに解析を進め、顔面の皮膚では立毛筋が高密度に存在し、それが重力方向と反対向きに配列していることが確認されました(PDF内 図3)。そのため、この一連の立毛筋群が生み出す、変形に抵抗する力の総和が、肌が重力に抵抗する仕組みであると考えられ、これを「ダイナミックベルトTM」と呼ぶこととしました。
一方で、立毛筋は加齢で数が少なく、立毛筋の働きが悪い状態となることが確認されました(PDF内 図4)。そのため、立毛筋の加齢変化により、「ダイナミックベルトTM」が失われ、皮膚が重力に抵抗することが困難となり、たるみが発生すると考えられました。


当社は今後これらの知見を、多様なビューティーソリューションへと応用し、企業使命「BEAUTY INNOVATIONS FOR A BETTER WORLD(美の力でよりよい世界を)」の実現を目指します。

※このリリースに記載されている内容は発表時点のものであり、最新の情報とは異なる場合がありますのでご留意ください。