がん治療に伴う外見変化に関する実態調査を世界9エリアで実施しました

世界9エリアで、合計1,350名のがん罹患経験者を対象に意識調査を実施しました。 その結果、回答を得られた対象者の9割以上(男性94.7%、女性93.4%)が、何らかの外見や肌状態の変化を体験し、そのことにより84.9%が気持ちが落ち込んだ、物事に消極的になったなど、気持ちや行動に影響を与えることがわかりました。

調査概要

実施概要

がん治療に伴う外見変化に関する意識、及び実態などについての調査

実施エリア

アメリカ、中国(上海)、中国(四川省)、ドイツ、フランス、日本、シンガポール、タイ、ベトナム

調査対象者

男女がんサバイバー(癌罹患経験がある20-50代)

有効回答者数

各国/地域 男性n=50☓9エリア(450人)、女性n=100☓9エリア(900人) 合計1350人

調査期間

2022年5月12日~6月16日

調査方法

インターネット調査

サマリー

数値は男女合計。*は複数回答

  • がん罹患経験者の93.9%*が、何らかの外見や肌状態の変化を体験し、そのための外見ケアの必要性を80.9%の人が感じている
  • 体験した変化で顕著なものは、頭髪の脱毛を挙げたのが59.3%となったが、次いで高いのが、肌の色変化で43.9%、続いて、眉の脱毛(31.9%)、まつ毛の脱毛(26.1%)となった(*)
  • 肌の色の変化は、40.3%が黒ずみ、30.3%が茶色、29.3%が青くくすみ、26.2%がしみが濃くなったと回答し(*)、また、79.1%が、ファンデーションでカバーするなどの外見ケアを行っている
  • 外見変化により、38.7%が日常生活の不安を訴え、気持ちが落ち込んだ(35.3%)、物事に消極的になった(29.6%)、治療に後ろ向きになった(19.9%)など気持ちと行動への影響が確認された(*)
  • こうした外見変化に関する相談相手の上位は医療従事者で、医師66.7%、看護師37.5%、家族は29.1%となり、がん患者への外見ケアの支援には医療従事者からの情報提供の重要性が示された(*)
  • 外見ケアに関する情報の入手方法は、71.0%が誰かに相談、62.3%がインターネット(SNS含む)と回答した(*)
  • 日本では、他エリアと比較し、外見変化が現れたときに外見ケアを相談しにくい傾向が見られ、患者の方々が外見についての悩みを周囲の方に相談しやすくなるよう社会的環境づくりが必要なことがわかりました

調査結果

回答者属性

治療に伴う何らかの外見変化の有無(全エリア合計)

治療に伴う外見の変化(複数回答)

外見変化に対するケアの必要性

治療期間中に感じた顔の肌の色変化(複数回答)

回答者:顔の肌の色の変化有

顔の肌の色変化の発生率と色変化に対するケア実施率

治療に伴う外見変化による気持ちや行動の変化の有無

外見の変化で感じたこと・体験したこと(複数回答)

外見ケアをするときに相談した相手(複数回答)

回答者:外見ケア実施者

外見ケアに関する情報の入手方法(複数回答)

回答者:外見の変化あり

外見ケアについて相談しやすいか