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化粧療法研究室ハカセのブログ

視覚障がい者の化粧

新型コロナウイルスの影響で外出を控えている方も多いと思います。
外出をしないと、いつものようなフルメイクをすることが少なくなると思います。こんなときは、しっかりスキンケアをして肌を整えましょう。

さて、以前にもお伝えしましたが、化粧療法は高齢者だけでなくいろんな領域で活用されています。
各領域の化粧療法はこちら

前回は70代以降の高齢者の化粧実態を伝えしましたが、今回は視覚障がい者の化粧についてお伝えしたいと思います。

昨年、視覚障がい者団体さまのご協力を得て、化粧実態調査を実施しました。

調査名
視覚障がい者の化粧実態調査
調査時期
2019年8月18日(日)~9月20日(金)
対象者
視覚障がい者 N=47
年代 ~20代 30代 40代 50代 60代 70代以上
人数 3 9 9 14 10 2
調査方法
メール調査
  スキンケア メイク
  ほぼ毎日 外に出る時・
人と会うときだけ
ほとんどしない ほぼ毎日 外に出る時・
人と会うときだけ
ほとんどしない
20~70代
N=47
80.9% 17.0% 2.1% 23.4% 68.1% 8.5%

スキンケア、メイクとも前回の70代以上の化粧実態と似ています。
メイクに関しては、ここでも「外に出る時・人と会うときだけ」が7割弱と、最も高い割合となっています。しかし、今回の回答者の年代は主に現役世代ですから、年齢による影響とはいえないでしょう。
やはり、視覚機能の影響が大きいと考えられます。外出頻度による影響はあると思いますが、メイクは、色を楽しむ要素や細かなテクニックが必要となりますから、視覚機能の低下はメイク行為に影響を及ぼすといえます。
しかしながら、メイクへの関心度をうかがうと、88.9%の方が、「関心がある」と回答。また、メイクをすると「気持ちがかわる」と91.1%の方が回答されました。やはり、女性にとってメイクは特別な存在なのです。

資生堂では、2002年から視覚に障害のある方のための美容情報サイト「リスナーズカフェ」を開始し、様々な美容情報を発信しています。
また、昨年から、専用のメイク法「ガイドメイク」を開発し、セミナー活動を展開しています(現在はコロナウイルスの影響でセミナー活動は自粛中)。

最後に高齢化という視点で、視覚障がいを見ますと、、、、
視覚障がい者の約半数は70代以上です。いろんな調査においても、60代以上が7割超と推定されています。
https://code.kzakza.com/2018/05/gankaikai_popu/ (外部サイトへのリンク)
ここにもやはり高齢化の波がきています。

加齢や身体機能の影響で化粧をやめなくてもよい、一生化粧を楽しめる社会になるように、これからもがんばります!

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