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2022年08月12日

発行元:(株)資生堂

研究・サプライネットワーク

資生堂 みらい開発研究所 菊地久美子研究員

米国画像科学技術学会発行論文誌のCharles E. Ives Journal Awardを受賞

資生堂 みらい開発研究所 菊地久美子(きくちくみこ)研究員が、米国画像科学技術学会(以下、IS&T)※1が発行する論文誌「Journal of Imaging Science and Technology」において「Development of a System to Measure the Optical Properties of Facial Skin using a 3D Camera and Projector(3Dカメラとプロジェクターを利用した顔の皮膚の光学特性計測システムの開発)」というテーマで投稿し、「Charles E. Ives Journal Award」を受賞しました。本賞は、IS&T が発行する2種類の論文誌(Journal of Imaging Science and Technology およびJournal of Electronic Imaging)の中で基礎・応用科学および工学分野への顕著な貢献が認められた論文の著者に対し、年間1報のみに贈られる栄誉ある賞です。菊地研究員がノルウェー科学技術大学と共同で行った研究が、2021年にIS&Tが発行した論文誌に掲載した中で最も優れた技術論文として評価されました。
当社は100年を超える研究開発の歴史の中で、様々な肌の特徴を計測する技術を開発してきました。菊地研究員の研究に代表されるような、画像解析などの最先端の技術を積極的に採り入れ、これまで客観的評価が難しいとされてきた「くすみ感」「つや感」「透明感」など、肌の質感をもたらす肌の光学特性の解明、さらには光学特性を左右する生物学的要因の解明に向けて、研究に取り組み続けます。
※1  IS&T:Society for Imaging Science and Technology。1947年に設立された画像工学分野における最新の科学技術を発信しその発展を目指した国際的専門組織。画像計測からイメージング処理、再現に至るまで、画像技術の全ての側面を網羅し、さらにはセキュリティ、仮想現実、マシンビジョン、データ分析など、画像関連の幅広いアプリケーションにも焦点をあてている。

みらい開発研究所 菊地久美子研究員

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光学計測システムの概要

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受賞研究論文の概要

■ 「Development of a System to Measure the Optical Properties of Facial Skin using a 3D Camera and Projector」(ノルウェー科学技術大学との共同研究)
肌のくすみ感やつや感、透明感などの「肌の質感」に関与する皮膚の光学特性を定量的に計測・評価することは、皮膚科学、香粧品学のみならず、コンピューターグラフィックスや映像の分野でも大きな関心を集めています。肌の光学特性は、肌の表面で反射する光、肌内部に侵入して出射する光など、さまざまな経路を辿る光に依存しています。今回の受賞論文では、この様々な経路を辿る光を表面反射光・拡散光・内部散乱光として分離し、顔の立体形状と合わせて3次元的に計測する技術を報告しました。

※このリリースに記載されている内容は発表時点のものであり、最新の情報とは異なる場合がありますのでご留意ください。