2022年02月15日
発行元:(株)資生堂
研究・サプライネットワーク
サステナビリティ
資生堂、「株式会社アールプラスジャパン」への資本参加
~使用済みプラスチックの再資源化の推進を加速~
資生堂は、サステナブルな社会の実現に向けて、このたび「株式会社アールプラスジャパン」に資本参加し、使用済みプラスチックの再資源化に取り組みます。
当社は、環境課題への対応として、「地球環境の負荷軽減」「サステナブルな製品の開発」「サステナブルで責任ある調達の推進」の3つの戦略アクションを定め、全バリューチェーンを通じて、さまざまなステークホルダーと共に、環境負荷の軽減とサステナブルな資源の利用に向けた取り組みを推進しています。「サステナブルな製品の開発」において、当社はサーキュラーエコノミーの考え方のもと、2025年までに化粧品容器を「リユース可能」「リサイクル可能」「生分解可能」のいずれかで、100%サステナブルな容器包装の実現を目標※1にし、「つめかえ・つけかえ」容器採用、使用済み容器の店頭回収、などの取り組みを積極的に展開しています。今後アールプラスジャパンおよび参加企業と連携し、使用済みプラスチックの再資源化を推進し、日本のプラスチックリサイクルに関わるバリューチェーンの一員としてサステナブルな世界の実現に向けて貢献してまいります。
※1 プラスチック製容器について
資生堂は、企業ミッションである「BEAUTY INNOVATIONS FOR A BETTER WORLD」のもと、「人々が幸福を実感できる」サステナブルな世界を実現するために、持続的に「美」を楽しめる地球環境への貢献を目指します。
共同出資事業における取り組みについて
当社が資本参加する株式会社アールプラスジャパンは、米国のバイオ化学ベンチャー企業であるアネロテック社(Anellotech Inc.)※2とともに、環境負荷の少ない効率的な使用済みプラスチックの再資源化技術開発を進めます。世界で共通となっているプラスチック課題解決に貢献すべく、回収プラスチックの選別処理、モノマー製造、ポリマー製造、包装容器製造、商社、飲料・食品メーカーなど業界を超えた連携により、2027年の実用化を目指していきます。
※2 アネロテック社(Anellotech Inc.):2008年創業。米国ニューヨーク州パールリバーに本社・研究開発機能を持つバイオ化学ベンチャー企業。非食用の植物由来原料から石油精製品と同一性能を持つベンゼン・トルエン・キシレンなどを生成する技術開発を保有している
使用済みプラスチックの再資源化技術について
ペットボトル以外のプラスチックは、現在国内では多くが燃焼※3されていると言われています。今回の技術は、ペットボトルを含むその他一般のプラスチックを、直接原料(ベンゼン・トルエン・キシレン・エチレン・プロピレンなど)に戻すケミカルリサイクル※4の技術です。
従来の油化工程を経由するケミカルリサイクルよりも少ない工程で処理でき、CO2排出量やエネルギー必要量の抑制につながるものと期待しています。この技術が確立できれば、より多くの使用済みプラスチックを効率的に再生利用することができると考えています。
※3 焼却時に発生する熱を回収し、発電や熱供給に活用するサーマルリカバリー(熱利用)を含む
※4 使用済みの資源をそのままではなく、化学反応により組成変換した後にリサイクルする
※このリリースに記載されている内容は発表時点のものであり、最新の情報とは異なる場合がありますのでご留意ください。