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2021年02月03日

発行元:(株)資生堂

経営・業績

パーソナルケア事業譲渡に伴う会社分割(簡易吸収分割)等に関するお知らせ

~CVC社との合弁事業化によりさらなる成長と発展を目指して~

資生堂は、スキンビューティー領域をコア事業とする抜本的な経営改革を実行し、2030年までにこの領域における世界のNo.1 企業になることを目指しています。その一環として、事業ポートフォリオの再構築について、検討を重ねてきました。その中で、「TSUBAKI」や「SENKA」等をグローバルに展開するパーソナルケア事業(以下、「対象事業」)について、そのポテンシャルを最大化し、今後さらに成長させるためには、マーケティング投資強化が不可欠であり、それを可能とする新しい事業モデルの構築が必要と判断しました。その実現のために、対象事業を譲渡すること、その後、同事業を運営する会社の株主として参画することを決定しました。
具体的には、対象事業を会社分割(吸収分割)により当社および当社子会社から当社が新たに設立する株式会社(以下、「新会社」)に対して承継させることを前提として、新会社の株式をCVC Capital Partners (以下、「CVC」)が投資助言を行うファンドが出資をしている法人である株式会社Oriental Beauty Holding(以下、「OBH社」)に譲渡すること(以下、「本件取引」)ならびに、その後、新会社やOBH社を含む対象事業の運営会社の株主として、対象事業を合弁事業化して、さらなる成長と発展に協力していくことなどに関して、法的拘束力を有する正式契約(以下、「本契約」)を本日、締結しましたのでお知らせいたします。

本件取引の背景・目的

資生堂は、昨年8月に新中期経営戦略「WIN 2023」の概要をご案内しました。その中で、抜本的な経営改革(トランスフォーメーション)の実行とともにスキンビューティー領域をコア事業とし、2030年までにこの領域における世界のNo.1企業になることを目指しています。また、売上拡大による成長重視から、収益性とキャッシュフロー重視の経営へと転換し、原価・販売管理費の改革により2023年に営業利益率15%の達成を目標としています。
当社のパーソナルケア事業は1959年、今から約60年前に資生堂商事株式会社から始まった大変歴史の長い事業で、CMや商品のメッセージがお客さまの記憶に残るブランドを生み出し続けてきました。長年、付加価値の高いブランド・商品を、日本をはじめ中国、アジア各国・地域に展開し、多くのお客さまからのご支持をいただいています。一方で、前述した経営環境と戦略に鑑み、対象事業の更なる成長・発展のため、考え得る戦略的オプションを幅広く検討した結果、対象事業については独立させ、マスビジネスに特化した柔軟な戦略や迅速な意思決定・価値創造力の高い人材の育成等、成長投資の強化を可能にする事業環境を整えることこそが、対象事業・ブランドおよび社員のさらなる成長・発展、ひいてはお客さまやお取引さまへの貢献につながるものと判断しました。
 候補先の選定にあたっては、対象事業の持つ高い可能性を最大限に引き出し、さらなる成長の実現に向けて、パーソナルケアのビジネスモデルを理解し、ブランド、事業、組織・人の成長に戦略的に投資でき、かつ当社が信頼を寄せることができるパートナーとなることを最優先に、複数の選択肢の中から慎重に検討を重ね、CVCに託すことがベストであると判断しました。CVCは1981年に創業し、世界23拠点に展開するプライベートエクイティファンドであり、投資先企業の事業成長および企業価値向上に豊富な実績を有しています。新会社は、同社からグローバルにおける化粧品・リテール業界経験者等の人的支援を受けることでマネジメント体制が強化され、加えて、豊富な資金力を背景にした積極的な成長投資により潜在成長力が充分に引き出され、将来的な株式上場も視野に、飛躍的発展が実現されるものと確信しています。
当社は対象事業のさらなる成長に向けた独立を支援するために、OBH社の完全親会社である株式会社Asian Personal Care Holdingの株式の35%を取得して合弁事業化し、CVCと協力して対象事業を運営します。

本件取引の具体的な手続き等

対象事業のうち、国内事業については、当社ならびにその完全子会社である資生堂ジャパン株式会社(以下、「SJ社」)および株式会社エフティ資生堂(以下、「FTS社」)から吸収分割(以下、「本会社分割」)の方法(注1)により、2021年7月1日(予定)を効力発生日として新会社に承継させたのち、同日付(予定)で、新会社の株式の全てをOBH社に譲渡(以下、「本株式譲渡」)することを予定しています。また、海外各国・地域における対象事業については、10の国および地域の当社子会社から、OBH社の子会社(以下、「本承継子会社」)に対して、各国・地域の法制度を踏まえ、資産譲渡等の方法によりそれぞれ承継させることを予定しています(以下、「本資産譲渡」)(注2)。
また、当社は、本株式譲渡後、同日付(予定)で、OBH社の完全親会社である株式会社Asian Personal Care Holdingの株式の35%を取得(以下、「持株会社株式取得」)して、CVCと協力して対象事業を運営します。本株式譲渡に伴い、対象事業は当社の連結対象から外れます。
なお、本件取引は、国内外の競争法に基づく関係当局の承認の取得等を条件として実施する予定です。当社が行う本会社分割は、当社とその完全子会社との間で行う簡易吸収分割であるため、開示事項および内容について、一部省略のうえ開示しています。

※このリリースに記載されている内容は発表時点のものであり、最新の情報とは異なる場合がありますのでご留意ください。