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2016年08月01日

発行元:(株)資生堂

研究・サプライネットワーク

蒟蒻由来グルコシルセラミドに美容効果

資生堂は2004年から研究を重ねてきた蒟蒻(こんにゃく)芋に含まれる「蒟蒻由来グルコシルセラミド」に、全身の肌のうるおいを守るバリア機能を改善する美容効果があることを解明しました。蒟蒻由来グルコシルセラミドを3カ月間摂取したところ、全身の肌の水分蒸散量(肌から蒸発して失われる水分量)が減少し、肌のバリア機能が改善しました。この知見をもとに、今後も美しく健やかな肌をサポートする美容健康食品の開発を進めていきます。

図1 蒟蒻芋

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蒟蒻由来グルコシルセラミドによる肌バリア機能改善効果

蒟蒻由来グルコシルセラミドの肌のバリア機能への効果を解明にするために、顔や体の乾燥が気になる成人男女を対象に、蒟蒻由来グルコシルセラミド1800μg(市販の蒟蒻板9枚分に相当)を摂取するグループと摂取しないグループに分けて肌への影響を測定しました。3カ月間毎日摂取したグループでは、全身(頬・背中・ひじ・足の甲)の肌の水分蒸散量が著しく減少していました(図3)。

また、被験者自身に肌の自覚症状を尋ねるアンケートでは、「肌のすべすべ感」「洗顔後のツッパリ感」の項目が継続摂取により改善する傾向にあり、肌への実効感も高まっていることがわかりました。

図2 肌測定の様子

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図3 蒟蒻由来グルコシルセラミドによる肌バリア機能改善効果

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肌のバリア機能を改善するメカニズム

蒟蒻由来グルコシルセラミドを摂取すると、消化管や体内で代謝されてスフィンゴイド塩基となり、皮膚に到達することを解明しました(図4)。

また、スフィンゴイド塩基が下記の機能を有することを見出しました。
1) 角層細胞のコーニファイドエンベロープ(CE)の形成を促進する(角層細胞ひとつひとつを包み保湿機能を担う膜)
2) 角層の細胞の隙間を満たす細胞間脂質をバランスよく増やす
3) 表皮の細胞同士の結合を高めることで肌の内側の水分を逃がしにくくする

これらのメカニズムによって、蒟蒻由来グルコシルセラミドが肌のバリア機能を改善したと考えられます。

図4 摂取した蒟蒻由来グルコシルセラミドが肌に届くことを解明

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※このリリースに記載されている内容は発表時点のものであり、最新の情報とは異なる場合がありますのでご留意ください。