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化粧療法研究室ハカセのブログ

第9回日本がんサポーティブケア学会で研究発表をしてきました。

2024年5月18,19日に、第9回日本がんサポーティブケア学会(埼玉会館)が開催され、私は、1日目に、医療機関と実施した研究成果を発表してきました。
https://www.jascc2024.org/ (外部サイトへのリンク)

ポスターセッション:アピアランスケア1
演題名:『がん治療に伴う外見変化の悩みに対する化粧によるアピアランスケアの有用性に関する検討』
内容:弊社が普段行っている化粧品を用いた外見ケアの方法を、看護師さんにレクチャーして、看護師さんが患者さんに直接アピアランスケアを実施した時の心理的効果を分析した結果を報告してきました。

今年は、「アピアランスケア」のポスタ―セッションが、2つありました(昨年は1つ)。また、専門家たちによるアピアランスケアの講演では、立ち見が出るほどの大盛況で、年々アピアランスケアの注目度が高まっていることを感じました。

初日のプログラムで、地域のがん対策の取り組みを紹介する講演会があり、東京都保険医療局医療政策部の方が、都で実施したがんに関する調査結果(令和5年3月公開)を案内されていました。
東京都がん対策推進計画に係る患者・家族調査報告書 (外部サイトへのリンク)
東京都がんに関する医療施設等実態調査報告書 (外部サイトへのリンク)

これらの調査結果の中で、アピアランスケアに関連する調査結果を抜粋します。

出典:東京都がん対策推進計画に係る患者・家族調査報告(第2章-患者調査)
質問事項 回答者数 回答
がん相談支援センターでの相談内容(複数回答) がん相談支援センターを利用したことがあるがん患者 n=213 アピアランスの変化について(16.4%)
AYA世代のがん患者の就職に関する相談支援について必要な取組(複数回答:3つまで) AYA世代* n=29
*)主に15歳以上40歳未満の思春期及び若年成人世代のこと
アピアランスケアの充実(27.6%)
アピアランスケアを受けたいか AYA世代 n=29 「受けたいと思っており、実際に受けたことがある」(6.9%)、「受けたいと思っているが、受けたことはない」(34.5%)
医療従事者や行政に対し、がん医療についてご意見やご希望などがありましたら、ご自由に記載してください。 <フリーアンサー>
アピアランスケアもいいけれど、髪の毛がなくても眉毛がなくても自然に外出できるような「多様性」の推進
出典:東京都がんに関する医療施設等実態調査(就労支援・その他の分野)
質問事項 回答数 回答
がん患者・家族の不安や悩みを除くため、相談支援体制に必要なこと 全指定病院相談支援センター n=52 アピアランスケア支援などの社会的な分野に対応できる人材の育成(50%)
治療と仕事の両立支援にあたり、ご意見がございましたら、ご自由にご記入ください。 <フリーアンサー>
患者の運動機能の維持及びアピアランスケアが重要

患者さん側も医療者側もアピアランスケアが、ある一定の割合で求められていることがわかります。
また、患者調査のフリーアンサーに記載されている社会が、最も理想的な社会と思います。我々もこのような社会の実現を目指しつつ、今まさに悩まれている患者さんのお役に立てる活動も続けて参りたいと思います。

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