資生堂の化粧療法ハカセのブログ

健康寿命の算出方法

今年に入って、奈良県で2回講演をさせていただく機会がありました。

  • 1月 奈良県歯科医師会主催新春公開シンポジウム
    タイトル:「よそおう」から健康を考える ~いつまでも地域で自分らしく~
  • 3月 奈良歯科衛生士専門学校講義
    タイトル:化粧療法を用いたオーラルフレイル予防の新たなアプローチ

講演に先立ち、奈良県男女の健康寿命の都道府県ランキングを調べてみると、、、

  女性 男性
厚生労働省
発表データ 1)
39位 23位
奈良県
発表データ 2)
21位 3位

公開されているデータによって奈良県の健康寿命の全国順位が違う、、、、、なぜ???

実は、健康寿命を算出するために国が定義している主な指標は3つあります(具体的な算出方法は割愛)。それぞれの算出に使うデータのもととなる調査項目も記載しておきます。ちなみに、厚生労働省は、1と2、奈良県は3を使って算出しています。

  1. 日常生活に制限のない期間の平均
    「あなたは現在、健康上の問題で日常生活に何か影響がかりますか?→はい・いいえ」
  2. 自分が健康であると自覚している期間の平均
    「あなたの現在の健康状態はいかがですか?→よい、まあよい、ふつう、あまりよくない、よくない」
  3. 日常生活動作が自立している期間の平均
    護度2~5の認定者を「不健康」として、平均要介護期間を用いる
    https://www.pref.nara.jp/secure/93037/sansyutsu.pdf (PDF。外部サイトへのリンク)

なので、同じ「健康寿命」といってもどの指標を使うかによって、数値が異なってきますので、順位もかわってくるのです。

1と2は、3年に1回実施される国民生活基礎調査結果がもとになりますので、N数は多いですが、主観的な回答がもとになっています。欠点は、毎年算出できないことです。
一方、3は自治体がもつ介護保険データをもとしていますので、客観的データになりますし、毎年取得が可能なデータです。自治体レベルでは、こちらを使用する場合があります。

どの指標が算出に用いられたとしても、健康寿命の延伸につながる手段として化粧や美容が期待できることをお伝えしていきたいと思います。
詳細は、拙著をお読みいただければ幸いです。
この表紙には、人生100年時代ということもあり、100という数字が隠されています。
是非、見つけてください。

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