資生堂の化粧療法ハカセのブログ
世界の高齢化 ~2030年までのアクションとは~
2月末に厚生労働省は、昨年の出生数が約84万人(速報値)と発表しました。6年連続で過去最少を更新しました。
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/kakutei20/dl/02_kek.pdf (PDF。外部サイトへのリンク)
日本の総人口が減少していることや平均寿命がのびていること(1月のブログ)からも、、少子化が進むということは、高齢化に直結しています。
今や高齢化は日本だけでなく、世界においても大きな問題になっています。
- 全世界的に見て、2018年に初めて、高齢者(65歳以上)の数が5歳未満の子どもの数を上回った
- 今世紀半ばにその数は2倍以上になる
- 2050年までに、高齢者は若者(15歳から24歳)の数も上回る
このような状況を受けて、2020年に国連で今後10年間の高齢化に対する行動計画「Decade of Healthy Ageing(2020-2030)」が発表されました。
日本語訳:健康な高齢化の10年(2020-2030年)
詳細はこちら(すべて外部サイトへのリンク)
この計画の中では、4つの分野で行動を起こすと記載されています。
- Age-friendly Environments(年齢にやさしい環境)
コミュニティが高齢者の能力を育成することを保証する - Combatting Ageism(年齢主義を撲滅する)
年齢や高齢化に対する考え方、感じ方、行動を変える - Integrated Care(統合ケア)
高齢者に対応した、人を中心とした統合ケアとプライマリー・ヘルスサービスを提供する - Long-term Care(介護)
要介護の高齢者に介護サービスを提供する
これらの取りくみは、持続可能な開発目標(SDGs)に合わせた取り組みであり、SDGsの17個のゴールのうち11個(1、2、3、4、5、8、9、10、11、16、17)に関連する内容となっています。高齢化対策は持続可能な社会を実現する上で、克服すべき大きな課題ということです。
各番号のゴールの詳細はこちらでご確認ください。
https://www.jp.undp.org/content/tokyo/ja/home/sustainable-development-goals.html (外部サイトへのリンク)
さて、化粧療法は前述の4つの分野とどんな関係があるでしょうか?
- Age-friendly Environments(年齢にやさしい環境)
- Combatting Ageism(年齢主義を撲滅する)
⇒化粧療法を通じて、年齢や心身状態に関係なく、いつまでも自分で化粧が楽しめるような社会を目指しています - Integrated Care(統合ケア)
- Long-term Care(介護)
⇒化粧療法は、地域在住高齢者を対象に介護予防事業として、介護施設の入居高齢者を対象に介護サービス(整容ケア、化粧アクティビティ)として提供していきます
2030年まで、化粧療法は、国連の行動計画やSDGsに即した活動を続けていきたいと思います。