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化粧療法研究室ハカセのブログ

がん関連学会と高齢者関連学会に参加

この時期は学会シーズンです。
私も、最近2つの学会に参加しましたが、新型コロナの影響で、どちらもWEB開催でした。会場までの移動や会場内の移動がないので、瞬間移動ができ、いろんな発表を効率よく聞くことができました。ただ、現地を訪問する楽しみがないのが残念なところ。。。

各学会参加して、所感を簡単にお伝えします。

5/29,30 第6回がんサポーティブケア学会

https://www.jascc2021.org/ (外部サイトへのリンク)

がんサポーティブケア学会では、アピアランスケアに関する特別シンポジウムとポスターセッションがあり、医療従事者のみなさんが、現場で患者さんと接するときに、治療に伴う外見変化に対するケアの必要性を感じていることがわかりました。
現在、「アピアランスケアガイドライン2021」の作成が進められているとのことです。治療に伴う外見変化に対する心理的・社会的介入はQOL向上に進められるか、という質問に対する見解が盛り込まれるそうです。ガイドラインを通じて、身体的なケアだけでなく心理的・社会的なケアの必要性が医療従事者間に広まることを期待したいです。
医療従事者だけでなく、企業側もいっしょに連携して、気軽に身近なところで外見ケアを受けられる体制を作っていきたいと思います。

6/12,13 第63回日本老年社会科学会
大会テーマ「高齢者のwell-beingと社会」

http://184.73.219.23/rounenshakai/7TAIKAI/63_taikai/index.html (外部サイトへのリンク)

大会のテーマにもありますようにwell-being(健康・幸福)に関する発表が多くありました。
高齢期のWell-beingを考える時に、「人や社会とのつながり」は極めて重要な要素であり、コロナ禍でこの問題をどう解決していくかが大きな課題となっていました。
社会とのつながりに化粧は密接に関係しています。自社でも取り組めることを今後も模索していきたいと思います。

ちなみに、私は「高齢女性の化粧行為と自己効力感との関連」というタイトルで、ポスター発表をさせていただきました。
自己効力感とは、人間の行動を決定する先行要因の1つで、自己に対する信頼感・有能感・可能感です。自己効力感が強いと実際にその行動を遂行できる傾向があると、言われています。
https://www.kaonavi.jp/dictionary/self-efficacy/(外部サイトへのリンク)

これまでの研究や経験から、化粧をすると気持ちだけでなく行動にも変化が出たりします。おそらく、化粧行為によって自己効力感が変化するのではと考えていました。今回は、スキンケア行為やメイクアップ行為の実施頻度や普段のやり方が自己効力感にどうのように影響しているかを検証しました。
結果としては、メイクアップよりもスキンケアのほうが、影響力が大きいことが示唆されました。肌の調子が悪く、化粧ノリが悪いと、気分も下がり、あまり積極的になれない、あるいは何にもする気にならない、という経験があるかと思います。肌の健康が、意外に自分の行動に影響を与えている可能性がデータからも読み解けました。

コロナ禍でいろんな行動が制限され、自己効力感が低下しやすい状況かと思います。
ウィズコロナ期間のスキンケアが、自己効力感の維持・向上につながり、アフターコロナのあなたの行動に影響を与えるかもしれません。

Stay home and care for your skin carefully.

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