1. Home
  2. ニュースリリース
  3. 資生堂、プラスチック製容器の新循環モデル「BeauRing」の実証試験を開始

2023年02月10日

発行元:(株)資生堂

研究・サプライネットワーク

サステナビリティ

資生堂、プラスチック製容器の新循環モデル「BeauRing」の実証試験を開始

ポーラ・オルビスホールディングスとともに、4月から横浜市でスタート

株式会社資生堂(以下、資生堂)は、プラスチック製容器を収集し、プラスチック製容器へ再生する循環型プロジェクト「BeauRing(ビューリング)」を立ち上げます。プロジェクトの実現に向けた試験的な取り組みとして、2023年4月から、資生堂の全ブランド容器のうち使用済みプラスチック製化粧品容器を対象とした一部の店頭での収集を開始します。また、今回得られるお客さまからの収集量などの試験結果をもとに、地域、店舗チャネルの拡大を検証していきます。

このプロジェクトは、当社以外の企業の参画を呼び掛けることで、資源循環の輪が広がり、お客さまがより前向きに化粧品を使うことができるサステナブルな社会に貢献していくことをめざしており、当社同様プレステージビューティー事業に注力している株式会社ポーラ・オルビスホールディングス(以下、ポーラ・オルビスホールディングス)がPOLAブランドから参画を決定しています。同社はこの取り組みに共感し、今回の実証試験のみならず、環境負荷軽減や社会をより良くすることができる社会課題解決領域において両社による連携を継続していくことに合意しています。

収集拠点は、神奈川県横浜市内のデパートや化粧品専門店、資生堂グローバルイノベーションセンター(横浜市)の計10拠点です。当社やポーラ・オルビスホールディングスは、化粧品販売店を通じお客さまと直接コミュニケーションの接点を持つという利点を生かし、企業としての努力に加えて、お客さまのご理解を深め、ご協力をいただくこともあわせて、サステナブルな社会の実現へ貢献していきたいと考えています。

BeauRing - プラスチック製容器の新たな循環モデル

「BeauRing」とは、収集した使用済みプラスチック製容器を再生資源としてリサイクル処理を行い、また新たなプラスチック製容器を再生するプロジェクトです。将来的には収集から再生までの一連のスキームのプラットフォーム化を目指します。
BeauRingは、BeautyとRingを掛け合わせた造語です。使い終わったプラスチック製容器を不要なものとして廃棄するのではなく、新たなモノに生まれ変わるための資源として循環させるために、一人一人の美しい行動を輪として繋いでいくといった意味を込めています。

BeauRingの実証試験とは

BeauRingの実証試験では、収集した容器を一時的に資生堂グローバルイノベーションセンターへ集積し、お客さまへ案内したとおりの収集物が得られているのか、収集量がどれくらいか、収集物の運搬頻度は適切か、などの分析を行います。この実証試験は横浜市の確認を受けて実施することが可能となりました。
収集拠点は横浜市内のデパートや化粧品専門店、横浜みなとみらい21地区にある資生堂グローバルイノベーションセンターの計10拠点にBeauRing BOXを設置し、来店されたお客さまに使用済みプラスチック製化粧品容器を投函いただきます。実証試験で収集する使用済みプラスチック製化粧品容器は、中を洗う必要はなく、キャップやスポンジ、チップなどもつけたまま投函いただくことができます。従来の、素材ごとの分解や分別、洗浄が必要な収集に比べてお客さまに協力いただきやすいことが特長です。
なお、リサイクル検証に適した重量に達するまで資生堂グローバルイノベーションセンターで集積した後、リサイクルに適した技術を用いて再生することを計画しています。

今後の展望

BeauRingプロジェクトが目指すリサイクルは、複雑なプラスチック容器の収集後に資源化し、再びプラスチック容器として生まれ変わらせることができる、非常に画期的なものです。今回得られるお客さまからの収集量などの試験結果をもとに、地域、店舗チャネルの拡大を検証してまいります。この技術の活用については、他の企業の参画も呼び掛けることで、資源循環の輪が広がり、サステナブルな社会に貢献していくことをめざしております。ポーラ・オルビスホールディングスはこの取り組みに共感し、今回の実証試験のみならず、環境負荷軽減や社会をより良くすることができる社会課題解決領域において、両社による連携を継続していくことに合意しています。

資生堂のサステナビリティ

資生堂は、企業使命である「BEAUTY INNOVATIONS FOR A BETTER WORLD(美の力でよりよい世界を)」のもと、2030年に向けて「美の力を通じて“人々が幸福を実感できる”サステナブルな社会の実現」を目指しています。環境領域では、社名の由来でもある「万物資生」(※)の考えに基づき、環境負荷を軽減し、使い捨てではなくサーキュラーエコノミーを実現できる技術やビジネスモデルの構築を目指して取り組んでいます。全バリューチェーンを通じて、「地球環境の負荷軽減」、「サステナブルな製品の開発」、環境や人権に配慮した「サステナブルで責任ある調達の推進」の3つの戦略アクションを実行しています。なお、環境領域以外にも、ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)を中心に社会課題の解決に取り組んでいます。ビューティーカンパニーとしての特性を活かした「ジェンダー平等」、自分らしく輝くことに貢献する「美の力によるエンパワーメント」、そして、すべての活動の根底となる「人権尊重の推進」の3つの戦略アクションを実行しています。
https://corp.shiseido.com/jp/sustainability/
※ 中国の古典「易経」の一節、「至哉坤元 万物資生(大地の徳はなんと素晴らしいものであろうか、すべてのものはここから生まれる)」の一部

※このリリースに記載されている内容は発表時点のものであり、最新の情報とは異なる場合がありますのでご留意ください。