2023年01月19日
発行元:(株)資生堂
美容情報
資生堂ビューティークリエイションセンター 23年春夏のメイクアップ&ヘア提案
~ロマンティックグリッツ&輝きセンシュアル~
資生堂ビューティークリエイションセンターでは、メイクやヘアの現在と未来を探る「ビューティートレンド研究」を1987年より行っています。世界のコレクション情報や、一般の方へのヒアリング、国内女性雑誌・SNSのビューティー傾向などを総合的に分析した上で、最新のメイクやヘアのトレンドを予測しています。
今季メイク意欲はさらに高まり、ファッションに合わせた質感や色合いを感じるメイクアップ表現が広がりを見せそうです。そこで2023年春夏は、血色感のある肌や目もとの輝きが特徴的な、センシュアルな色気を感じるトレンドメイクアップを2パターン提案します。
23年春夏のメイクアップ&ヘア提案
【パターン① ロマンティックグリッツメイク】
光り輝く質感のシルバーラメを下まぶたにのせてアクセントに。マットとツヤ、くすみカラーと血色カラーを組み合わせてつくる甘さを感じるメイクアップです。
● 肌はハイライトを効果的に見せるために、ソフトマット肌に仕上げます。顔の中心をメインにトーンアップ効果のある下地を塗布し、リキッドファンデーションを重ねた後、ブラシでパウダーをのせます。
● チークはハイライト効果のある淡いピンクのカラーを黒目の下を起点に横広に広範囲にのせて色気と甘さを演出します。さらに、輝度の高いハイライトを鼻根部と鼻先、あご先に部分的にのせることで上質な立体感を演出。
● アイメイクは下まぶたにボリュームをおいたスモーキーアイに。ピンクとブラウンのアイシャドウを混ぜ、上下まぶた全体にふんわりとぼかし広げて色気を与えます。下まぶたはブラウンを重ね付けしボリュームアップ。アイラインは目頭と目尻にポイントで入れます。目頭側は1/3程度、目尻は黒目の外側からやや下げ気味で長めに引きます。中間を抜くことで抜け感のある印象に。下まぶたのきわにシルバーのラメをのせ、うるんだ瞳のようなアクセントを与えます。アイラッシュカーラーでカールしたまつ毛をセパレートするように、根もとから丁寧にマスカラを塗布します。
● 眉はボリュームのある目もとに合わせて、軽やかさを出すために、マスカラで仕上げて毛並みを際立たせます。暖色系の眉マスカラで、眉頭は真上に、中間から眉尻にかけて放射状に毛流れを整えます。大きく毛が欠けている部分がある場合は、自眉に近い色のペンシルで1本1本描き足し、あえてすき間のある眉に仕上げます。眉頭の下から目頭のくぼみにかけて、ノーズシャドウを入れて立体感をプラス。
● リップは肌なじみの良いくすみカラーでふっくらとボリュームを出して、自然と重心を下げた仕上がりに。影色ブラウンを全体にふんわりぼかし広げ、ピンクレッドを唇の中央に重ねることで、自然なグラデーションで奥行きが出て、ほんのり色気を感じさせる仕上がりに。
【パターン② 輝きセンシュアルメイク】
輝きやツヤ感で今季らしいセンシュアルな色気を演出。程よい血色感と線の効果で、肌やパーツを軽やかに見せながらも丁寧に仕上げることで“品”につながる、品と色気を感じるメイクアップです。
● 品のあるツヤ肌に仕上げるために血色感と透明感を仕込みます。血色感をもたらすポイントは、ピンクの下地とレッド系の仕込みチーク。肌の奥から上気するような血色を与えることで、肌が明るく見え、透明感が生まれます。下地は顔全体に塗布した後、目まわりとほおに重ね付けします。下地を丁寧に仕込むことで、ファンデーションは薄く仕上げ、コンシーラーは目の下やシミの気になる部分に、フェイスパウダーはTゾーン・目まわり・小鼻部分にピンポイントにのせるだけ。軽さと程よいツヤが透明感のある肌を演出します。
● アイメイクは、目もとに輝きを取り入れ、アイカラーを下まぶたに広めにぼかすことで今季らしさを演出します。くすみピンクカラーで上下まぶたに血色を与えて、下まぶた中央は幅広くぼかします。目もとの重心が下がることで、ほおの間延び感を和らげます。ラメ感のあるシルバーアイシャドウを黒目の上下にポイント的に重ね、目もとの立体感と瞳に輝きをプラス。ブラウンのリキッドアイライナーでまつ毛の間を埋めるように描き、ブラックのマスカラで程よく引き締めます。ポイント的に重ねた輝きアイシャドウと、下まぶたに広めに入れたアイカラーで、やりすぎ感なく品のある色気を演出。
● 眉は元の形を生かし、色の効果で軽やかさを演出します。穏やかなトーンで仕上げたメイクに合わせ、眉の下ラインをやや強調し立体感をつけて描くと、目もとのメリハリ感が引き立ちます。
● 口もとはアイシャドウのトーンに合わせた、ツヤ感のあるローズリップで仕上げます。輪郭を意識しながら塗布した後、同系色のリップライナーで上下の口角部分のみ描きます。唇全体の輪郭を描くよりもナチュラルにメリハリ感が出て、軽やかさの中に品の良さを感じさせます。
コレクション傾向
今シーズン、最も顕著だったのは“身体への意識”の高まりです。肌見せ、素肌が透けるシースルー素材、スキンカラートップスのコーディネートや、ランジェリーから着想を得たアイテムなど、身体そのものを意識したデザインがたくさん登場しました。今季のファッションに欠かせないポイントとなったのはセンシュアル(官能的)な印象。各ブランドは“らしさ”を保ちつつ、それぞれなりのセンシュアルな表現を提案していました。
メイクのキーワードは“軽やかさ”。各パーツを丁寧に仕上げた正統派なメイク表現が主流でした。目もとにポイントを置く傾向は継続して見られ、ファッションの輝きのある素材や、明るいカラーバリエーションに合わせて、メタリックやグリッター、パステルトーンなどのメイクで眼差しに華を添えていました。ヘアはファッションのカラー傾向と相性の良い黒髪が多く、テクスチャーはウェットな質感からシルキーな質感など、継続してツヤやまとまりを感じさせる傾向が強く打ち出されていました。
国内女性雑誌・SNSビューティー傾向と一般の方へのヒアリング
世代ごとに以下の傾向が見られました。
【下重心にボリュームを出したメイクアップ】
20~30代を中心に、国内女性雑誌では、目より下にボリュームをおいたメイクアップ提案が多く登場。下まぶたを重視したアイメイクや、オーバーリップ、横広チークなどでほおの余白を埋めて、小顔に見せるテクニックが見られました。ヒアリング調査では、韓国コスメの人気継続に加えて、中国メイクの注目度がさらに高まっており、今季はあどけなさが漂う立体感のあるメイク表現が好まれています。
【軽さの中に品を感じるメイクアップ】
40~50代を中心に、国内女性雑誌では、シェーディングやチークで余白をコントロールし、小顔に見せる提案が掲載されていました。また、色ムラのないツヤ肌やソフトな発色で仕上げた血色カラーで、大人の品を感じさせながらも軽やかな仕上がりのメイクアップが特徴として見られました。 ヒアリングでは、年齢とともに感じる目の下からほおにかけての間延び感を気にする方が多く、面長化を和らげるパーツメイクのニーズが高い傾向にありました。また、全体的に同系色でまとめられたナチュラルな印象を受けました。
※このリリースに記載されている内容は発表時点のものであり、最新の情報とは異なる場合がありますのでご留意ください。