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2022年03月23日

発行元:(株)資生堂

研究・サプライネットワーク

資生堂、環境負荷低減技術を東洋大学に許諾

~ SDGs達成に向け、自社の技術を幅広く社会で活用 ~

このたび、資生堂は「WIPO GREEN」データベースに掲載している技術を、東洋大学の「TOYO SDGs Students Project ~SUGOMORI BOISEN project~」にライセンスしました。ライセンス締結後、同大の学生が化粧品の企画に挑戦し、当社の「低エネルギー製造技術」を活用するとともに、大学周辺地域の活性化も目標とする、環境負荷の少ないサステナブルなハンドセラムの開発を実現しました(※1)。今後も同大学は研究・教育活動の一環として、本技術を活用した化粧品の企画・開発を継続する予定です。
当社は2020年3月に「WIPO GREEN」に世界で初めて化粧品業界からパートナー企業として参画しました。今回が技術の許諾を行った初めての事例です。当社は、環境負荷に配慮した製品の研究に長年取り組んでおり、地球規模での環境課題への取り組みが一層重要となる中、それらの解決にグローバルで貢献していくためには、当社が保有する環境関連技術を広く社会で活用していくべきと考えています。当社が掲げる企業ミッション「BEAUTY INNOVATIONS FOR A BETTER WORLD」の実現に向け、「WIPO GREEN」も活用した世界中の環境課題の解決に向けて、当社独自の研究開発理念「DYNAMIC HARMONY」のもと、様々なステークホルダーとともにサステナブルな未来を創っていきます。
※1 商品の製造は、東洋大学からの製造委託先である株式会社シーエスラボが実施。

WIPO GREENとは

世界知的所有権機関(WIPO : World Intellectual Property Organization)は、国際的な知的財産権制度の発展を担当する国連の専門機関です。「WIPO GREEN」は、2013年にWIPOによって設立された、環境関連技術におけるイノベーションとその普及を促進するための国際的な枠組みであり、2022年2月末時点で世界の130以上の法人がパートナーとして参画しています(※2)。技術の提供者と、解決策を求める法人や個人を結び付け、環境関連技術の普及と環境課題に対するグローバルな連携とイノベーションを促進しています。
※2 WIPO GREEN HP: https://www3.wipo.int/wipogreen/en/

東洋大学が企画・開発したハンドセラム “BOISEN”

今回、東洋大学の「TOYO SDGs Students Project ~SUGOMORI BOISEN project~」と称するプロジェクト内の環境に配慮した化粧品の企画・開発において、コロナ禍で巣ごもり生活が増えたと言われる若年層世代に向け、ハンドセラムの企画・開発を行いました。資生堂の「乳化化粧品の低エネルギー製造技術」を生産工程に活用するだけでなく、大学周辺地域の活性化も目標に、同大学の板倉キャンパス近くの群馬県館林市の名産品であるボイセンベリーから抽出したエキスを配合しました。開発品“BOISEN”は3月23日に行われた同大学の卒業式の日に卒業生や大学関係者など約500名に配布されました。資生堂グローバルイノベーションセンターにおいても、本企画を推進する東洋大学 北脇秀敏教授から、当社技術知財部部長 木村友彦へ、開発品の贈呈が行われました。

ハンドセラム“BOISEN(ぼいせん)”

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東洋大学 北脇教授(右)から技術知財部 木村部長(左)へ“BOISEN”を贈呈

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資生堂がWIPO GREENデータベースに掲載している許諾可能な特許権

当社は「乳化化粧品の低エネルギー製造技術」、「濃縮化により、製造・運搬のためのエネルギー負荷を低減する技術」、「優れた洗浄力とすすぎ時の節水の両立を図る技術」を「WIPO GREEN」データベースに登録し、許諾可能であることを表明しています(※3)。これらの技術は、渇水や、地球温暖化の主な原因の1つであるCO2排出といった、環境課題解決に向けた取り組みに貢献すると考えています。今後も、環境課題解決に向け、社会への貢献性の高い技術を本データベースに登録していきます。
※3 2022年3月時点で特許権は11件


●R&D理念「DYNAMIC HARMONY」とは

※このリリースに記載されている内容は発表時点のものであり、最新の情報とは異なる場合がありますのでご留意ください。