2020年06月30日
発行元:(株)資生堂
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メイクによる自己表現をサポートする、「男性版顔立ちマップ」を開発
~自分の顔立ちに合わせた眉メイクで、なりたい印象へ~
資生堂は、高い技術と経験を持つ当社所属のヘアメイクアップアーティストの美的感性と、グローバルイノベーションセンターで長年培ってきた顔立ちや印象に関する研究知見をもとに、「男性版顔立ちマップ」を開発しました。マップを活用して眉を整えることで、自分の顔立ちに合わせて簡単になりたい印象を演出することができます。さらに7月4日(土)からは、ヘアメイクアップアーティストがメンズメイクのテクニック等を分かりやすく解説する動画をYouTubeに掲載していきます。
マップ開発のために行った研究成果の一部は、「第15回日本感性工学会春季大会※1」(2020/3/5-6)で発表しました。
※1 2020年は要旨提出により発表扱いとなりました。
図1:メイクによる自己表現サポートツール「男性版顔立ちマップ」。表の右上から反時計回りに、それぞれの顔イメージに「COOL」「ACTIVE」「KIND」「MASTER」の魅力を備えていると名付けました
Download Small Image[92.5KB]開発背景
近年国内では、男性化粧品市場が伸長しており、スキンケアだけでなくメイクアップについても徐々に関心が高まっています。一方で、メイクをしてみたいが「なにから始めて良いかわからない」「自分に最適な方法がわからない」という理由から、実践していない方も多数存在します※2。このような現状を受け、資生堂は1996年に開発した「女性版顔立ちマップ」に続き、男性も自分の顔立ちを分析してメイクアップによってなりたい印象に近づけられるツールの開発に着手しました。
※2 資生堂調べ「男性のスキンケアと肌や眉を整える等の行為に関する意識調査」 20~50代の男性439名、女性447名 2019年10月
研究概要
男性版マップの作成にあたり、男性の顔立ちとそれに紐づく印象を研究しました。まず、アーティストが様々な男性の顔写真を見て顔立ちの類似度を評価し、その結果を研究員が統計解析処理(MDS:多次元尺度構成法)を実施。これにより、アーティストが男性の顔立ちを見極める際に重視する顔の形態特徴を科学的に解釈し、男性の顔立ちを3つの軸(1軸:目の開き、2軸:目の角度・あごの大きさ・目の間隔、3軸:顔と鼻の大きさ)で表しました。次に、各軸の顔形態徴を表した顔写真をCGで作成し、約7,000名にそれぞれの特徴が与える印象について調査※3したところ、各軸の顔形態特徴が異なる印象を与えることが明らかになりました(図2)。
こうした知見から、主に目周りの印象に関わる1軸2軸の結果を活用し、「男性版顔立ちマップ」が完成しました。
※3資生堂調べ 全国20~50代男女 6,925名 2019年6月
「男性版顔立ちマップ」の活用
なりたい印象がある場合には、ご自身の顔立ちを分析して眉の形を変えるのが効果的です。眉は顔の印象に大きな影響を与えるためです。目の大きさや角度、両目の間隔などを強調あるいは弱めて見えるように眉を整えると、印象を変化させることができます。
例えば、「男性版顔立ちマップ」で、以下のように“COOL(クール)”の顔立ちの方は、目もとが求心的で目尻が上がり、すっきりとしていて、あごの面積がやや狭いため、洗練された印象のクールな魅力を持っています。そこで、さらに眉をやや丸みを持たせるアーチ状に描いたり、角度を弱めたりすることで、さまざまな印象に変化させられます。シーンによってなりたい印象を使い分けることが可能です。(※印象の受け取り方には個人差があります。)
ヘアメイクアップアーティストによる男性の眉メイクに関する動画チャンネルの開設
本研究に携わり、長年メンズビューティーを研究しているヘアメイクアップアーティストの中村潤は、 7月4日(土)より男性の眉メイクについて紹介するYouTubeチャンネル「メンズグルーミング チャンネル」を開設。顔立ちの分析方法や印象を変える眉の描き方などを、基本と分かりやすいコツを交えて掲載します。
■SHISEIDO HAIR & MAKEUP ARTIST
中村 潤
■プロフィール
2008年入社、資生堂ヘアメイクアップアーティスト。
美容師として約6年活動後、より幅広い表現が出来る活動を求めSABFA※4に入学し、現在は資生堂ビューティークリエイションセンター※5所属。 CM、雑誌などのヘアメイクとして様々な撮影に参加、またパリメンズコレクションでは多数のブランドでヘッドアーティストとして活動している。資生堂内では主に「UNO」等の宣伝広告のヘアメイク、メンズビューティーの研究を担当。
※4 ヘアメイクアップアカデミー&スタジオ「SABFA」
資生堂が長年にわたって培ってきた美容のノウハウを社会に還元し、優れた技術と創造力を持ったヘアメイクアップアーティストを育成することを目的として1986年に開校。創立から34年を経て卒業生は2,000名を超え、広告・TV・CF・雑誌の撮影現場やファッションショーのバックステージなどで活躍するほか、国内外の美容サロンではヘアメイクアップのエキスパートとして活動している。
※5 資生堂 ビューティークリエイションセンター
プロのヘアメイクアップアーティストが約40名在籍し、宣伝広告のヘアメイク、商品のカラークリエイションをはじめ、ニューヨーク、パリ、東京などで開催されるファッションデザイナーの国内外でのコレクションのバックステージで活動し、最先端のトレンド情報をグローバルに発信している。
※このリリースに記載されている内容は発表時点のものであり、最新の情報とは異なる場合がありますのでご留意ください。