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いい顔に迫る資生堂クロストーク「ONE ON ONE」

プロゴルフ選手 成田美寿々 × 女優 吉岡 里帆

プロゴルフ選手 成田美寿々 × 女優 吉岡 里帆

プロスポーツ選手になりたかった

吉岡

成田さんと私は同学年に当たるんですよね。でも同じ学年とはいえ、アスリートの方はすごく遠い存在のような気がして、お会いすると何とも言えない気恥ずかしさがあります。

成田

いえ、吉岡さんのほうがずっと遠いです。現実に存在する人なのかなっていうくらい。

吉岡

いやいやいや、そんな(笑)。成田さんがゴルフをはじめられたのは12歳のころですよね。

成田

はい、12歳です。

吉岡

プロになることを意識し出したのはいつごろですか?

成田

私は最初からプロスポーツ選手になりたかったんです。ちょうどゴルフをはじめるころに、宮里藍さんが大会で優勝するのを見て、こんなに華やかな世界があるんだと思ったんですね。それ以来、ずっとプロになりたいと思い続けて。

吉岡

すごい! その夢を実現させたんですね。成田さんをそれほどまで夢中にさせたゴルフの魅力を教えてください。

成田

技術や体格が違うならハンディキャップを設定すればいいし、誰とでも勝負できて、誰とでも楽しく遊べるのが最大の魅力だと思います。だから終わりのないスポーツで、それが苦痛のひとつでもあるんですけど。

吉岡

年を重ねるに従って、きっと体力やコンディションの変化があるんだろうなと思います。エネルギーに直結するのは若さかもしれませんが、年を重ねていくことの強みもありますよね。

成田

突発的に何かが起きた時に、冷静に対処できるようになったのは経験を重ねたからなんだろうなと。このコロナ禍でもわりと落ち着いていられたので、それは年を重ねた強みなのかなと思います。

吉岡

「資生堂アネッサ レディスオープン」をはじめ、2020年は数々の大会が開催中止になってしまいましたが、今年の調子はいかがですか?

成田

今年は前半に怪我をしてしまって、少しずつ衰えみたいなものは感じますけど、それでも技術や筋力は向上させてるつもりなんですね。毎年少しずつレベルアップできてるかなと思います。

吉岡

これまでのキャリアを振り返って、この年は本当に大変だったなという年は?

成田

やっぱり勝てなかった年ですね。2016年です。それまではわりと順調に毎年1勝は挙げてきたんですけど、その年だけは勝てなくて、周りの人たちともケンカになったりして。その年はちょっと苦労したなって思います。

吉岡

その苦労をどういうふうに乗り越えられたんでしょうか?

成田

それほど気にしなかったです。あまり深刻に考えないのが私の特技というか、基本的にあっけらかんとして、ちゃらんぽらんなので(笑)。ちゃらんぽらんでいたことがよかったのかなと思います。

吉岡

反対にこの年は最高だったなっていう年は?

成田

2014年と2018年は3勝ずつできた年で、キャリアハイの成績を残せた年でした。特に2014年はすべてがうまく行って、自分の実力以上のものが出た年でしたね。

プロゴルフ選手 成田美寿々 × 女優 吉岡 里帆

最後まで最善を尽くすプレーを

吉岡

これから伸ばしていきたいところはどこですか?

成田

私の強みのひとつは爆発力なんですけど、すごい時はすごい、ダメな時はダメっていうふうに浮き沈みが激しいので、それを高い水準で安定させたいです。抽象的なことなので、どうしたらいいのかを模索している最中で。

吉岡

成田さんの代名詞と言っていいのが、その爆発力から生まれる逆転勝利ですよね。でも心をすり減らしながらホールを回っていくなかで、どうやったらそのエンジンがかかるんでしょうか?

成田

意外と逆転するほうが気が楽で、ずっとトップにいるほうがすり減っちゃうんですよ。だからいつ行ってやろうかなみたいなポジティブな気持ちで、楽しみながらやってます。

吉岡

座右の銘はありますか?

成田

「諦めたら負け」ですね。

吉岡

さすが! 逆転勝利を何度も経験されている方らしい言葉です。

成田

「野球は9回裏2アウトから」って言うじゃないですか。最後の最後まで何が起きるかわからないのはゴルフも同じなので、どんなにスコアが悪くても、私は最善を尽くす姿をみんなに見せたいです。逆に18番ホールまで一生懸命に食らいついていかない人を見ると、プロなのにそれで面白いのかなって。ぶっちぎりで勝つのももちろんいいですけど、勝っても負けても最後まで競り合う試合がいちばん面白いと思っているので、今の自分のプレースタイルはけっこう気に入ってます。

吉岡

理想のプレー像を実行できているのが素晴らしいと思います。体力を維持するために、普段から心がけているのはどんなことですか?

成田

食事にはわりと気を遣ってるんですけど、それでもあまり我慢しないことです。お酒が好きなので、夜はお酒を少し飲んでリラックスして寝るとか、それが私のルーティンになっていて。

吉岡

試合の前日に焼肉を食べるのもルーティンなんですよね。

成田

そうです。消化に悪いからダメだという人もいるんですけど、勝負には闘争心が必要じゃないですか。それなら肉でしょと思って。

吉岡

強い選手が言うと説得力がありますよね(笑)。今年になってYouTubeチャンネルをはじめられましたが、メディアに出る時に意識していることはありますか?

成田

私はすごく宝塚が好きで――。

吉岡

はい、動画を拝見しました。宝塚への愛がハンパないですよね。そのギャップがめっちゃいいです(笑)!

成田

ありがとうございます(笑)。それでカッコよく映りたいという気持ちがあって、スポーツ選手でもスポーツするだけが仕事じゃないぞっていうところを意識しています。

人としても尊敬されるように

吉岡

2018年に「資生堂アネッサ ビューティー・オブ・ザ・イヤー」を受賞されていますが、美容に関して普段から心がけているのはどんなことですか?

成田

やっぱり日に当たる職業なので、ちゃんと時間をかけて日焼けのケアはしています。意外だねって言われますけど(笑)。

吉岡

日に焼けた肌が本当にきれいですよね。それから賞を受賞されたことがあるコメント力についても聞きたいです。私は舞台挨拶などでコメントを求められても、あがってしまう時があるので、どうすれば成田さんみたいな面白いコメントできるんだろうって。

成田

私は決められたことを言うのは苦手なんですけど、自分のことをしゃべるのは得意なんですね。昔からお笑いが好きでけっこう見ていたので、コメントを求められた時に、その影響みたいなものがぽろっと出るのかもしれません。

吉岡

面白いことを言おうって、狙ってたりされるんですか?

成田

ちょっと狙ってますね(笑)。私のプロゴルフ界での位置づけは、ちょっと面白いことを言う人みたいなところかなと思っているので。

吉岡

YouTubeの動画を拝見すると、いろんなトレーニングをされていて、次の大会に向けて着々と準備をされてるのがわかります。世間の注目も高まっているなかで、次はこんなプレイを見せたいと思っているものはありますか?

成田

すぐに生で見てもらうことは難しいかもしれませんけど、テレビ中継に映るような順位につけて、自分らしいアグレッシブなゴルフをして、その姿をファンの方に見てもらいたいと思います。

吉岡

アスリートとして、最終的にどんなゴールをめざしたいと思いますか?

成田

目標としているのは宮里藍さんです。本当に唯一無二の存在なので、あんな人にはなれないですけど、宮里さんみたいにプロゴルファーとしても尊敬されて、人としても尊敬されるような、後輩からウザがられない先輩になりたいと思ってます。

吉岡

「ウザがられない」っておっしゃるのがやっぱり面白いです(笑)。

成田

「まだいるよ」とは思われたくないですね。「もっといてほしい」って思われたいです(笑)。

資生堂クロストーク「ONE ON ONE」