2021年06月30日
発行元:(株)資生堂
研究・サプライネットワーク
資生堂の入山俊介研究員が、日本結合組織学会 大高賞を受賞
~ 「“肌若返り”に近づく有用成分の開発」による新たなエイジングケアに期待 ~
株式会社資生堂 みらい開発研究所の入山俊介研究員は、第53回日本結合組織学会(※1) 学術大会(2021/6/27)において「日本結合組織学会 大高賞」を受賞いたしました。本賞は、本学会の創設者で、初代理事長として長年本学会の発展に寄与された大高裕一先生の栄誉を称えて設けられた賞であり、本会会員のうち結合組織研究の進歩に寄与する顕著な研究成果を発表し、かつ将来の活躍が期待される研究者に授与される賞です(※2)。
入山研究員は受賞論文「Decrease of laminin-511 in the basement membrane due to photoaging reduces epidermal stem/progenitor cells. Scientific Reports, 10(1): 12592, 2020」において、肌の表皮と真皮の間に存在する基底膜の構成成分であるラミニン511が、肌の再生力の要である表皮幹細胞の維持に重要であることを世界で初めて発見しました。さらに当社が独自に開発したステムラン173はラミニン511の分解を抑制することを発見しました。海藻抽出液のラミニン511の産生促進作用の発見とともに、これらの成果は、今後のエイジングケアを目的とする化粧品だけでなく、美容施術を含む医療分野において未来の技術開発に貢献することが期待される技術です。
当社は今後も「BEAUTY INNOVATIONS FOR A BETTER WORLD(ビューティーイノベーションでより良い世界を)」の実現に向け、人々に自信と勇気を与え、喜びや幸せをもたらすイノベーション創出に挑戦します。
※1 日本結合組織学会は、結合組織領域に関する研究の進歩発展をはかり、広く研究者間の交流を深めることを目的としており、1969年に第1回学術大会を開催して以降、半世紀以上にわたり日本の結合組織関連の研究の発展に寄与してきました。https://jsmbm.org/index.htm
※2 研究業績はその主要な部分が、国内で行われたものに限る。
入山研究員のコメント
「この度は日本結合組織学会 大高賞を受賞することができ、大変光栄です。研究チームのメンバーとともに、あきらめずに日夜観察を続けたことが、世界初の発見に結びつきました。本研究成果は当社の中長期経営戦略「WIN 2023 and Beyond」においてスキンビューティー領域で世界No.1を目指すための重要な技術であると考えています。引き続き、多様化する美の価値観、お客さまのニーズを的確に捉えたイノベーション創出に向け、研究を推進していきます。」
関連するニュースリリース
あらゆるお客さまが“肌の若返り”に近づく、新規有用成分を開発(2018年)
https://corp.shiseido.com/jp/news/detail.html?n=00000000002573
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