第30回大会(2018年) 受賞風景 フェロー江連智暢(中央)
江連フェローの研究チームは、最先端の解析手法を開発しながら、「たるみ」の4つの要因、「真皮基盤構造」の喪失、「線維芽細胞」の老化、重力に抵抗する「立毛筋」の衰え、「表情筋」の機能低下を解明した。
これらは国際的、学術的にも高く評価され、化粧品技術者国際大会(IFSCC)で全人未踏の4大会連続最優秀賞を受賞。
従来の化粧品研究の領域を超えた成果は業界に新しい流れをもたらしている。
フェロー
江連智暢
「たるみ」は多くの人の悩みですが、十分な対応手段がありませんでした。この悩みに、化粧領域に携わる研究者として、何かできることはないか、と思い研究を始めました。
研究を始めた頃は、たるみとは何か、どのように計測するのか、等の基礎的な知見も少なく、全てが手探り状態でした。その課題を一つ一つ解決して、たるみ研究の基盤を創り、さらには人工知能(AI)を活用した皮ふ解析技術等を開発することで、たるみの原因を明らかにしてきました。
研究が進展した今でも、当初の思いは変わらず、たるみに悩む方の期待に応えることができるよう、活動を続けています。
出典元:顔の老化のメカニズム
江連著(日刊工業新聞社)
たるみとは何か?その定義や評価法は曖昧で、実態を捉えることは難しかった。そこで研究チームは、多様な生活者の顔を計測し、たるみの詳細な定義や評価法を、一から確立した(上図)。
これにより、たるみは様々な顔の老化を引き起こすことを解明。また、たるみは20代で既に始まること、さらには自分では気づかない間にたるみが進行すること等を、次々と明らかにした。