接客・サービス業必見。顧客との信頼関係を築きファン化させるコミュニケーション研修とは。

目次
ビジネス成功の鍵は顧客のファン化

多くのビジネスにおいて市場の成熟が進み、品質や機能での差別化が図りにくくなっています。優れた商品を発売してもすぐに似たような商品が現れ、結局は価格競争に巻き込まれることに。少子高齢化や人口減少による市場の縮小もあり、新規顧客の獲得はますます難しくなっていくと言われています。
そのような成熟市場の中でビジネスを成長させる鍵となるのが、顧客の「ファン化」。既存顧客とのつながりを強めて商品・サービスを応援してくれる存在(=ファン)へ育てることを指します。一般的な顧客の場合、より安くて品質や機能が高い商品があればそちらに移行する可能性がありますが、ファンは深い愛着(ロイヤリティ)を抱くため、価格に左右されにくく、競合他社に移行せずに中長期的に使い続けてくれます。
企業やブランドに対して高いロイヤリティを持つファンを育てることで長期的で安定した利益を見込める「ファン化」。次の章からは、顧客との良好な関係を築きファンにさせるためのポイント、従業員のコミュニケーション術を高める研修について紹介します。
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顧客との関係性を強化するために重要なポイント

お客さまとの信頼関係を築きファン化を図るために求められるのが、企業と顧客が関わるタッチポイントの強化です。ここではお客さまとの直接的な接点となる接客・サービス担当者の評価が企業やブランドの信頼にも直結するため、従業員の応対スキルの向上は不可欠です。
多様化するタッチポイントの強化
タッチポイントとは企業やブランドと顧客が接する機会や手段のことで、お客さまとの関係性を深めてファンを育成する重要な場でもあります。タッチポイントは、インターネットを介さないオフラインの接点、インターネットを介するオンラインの接点の2種類に分けられ、オフラインの接点には、店舗での接客、看板・チラシ・カタログなどによる情報提供、イベント・セミナーなどがあり、オンラインの接点には、Webサイト、SNS、インターネット広告などがあります。
デジタル化の加速でオンラインでの接点が多様化する中、店舗での接客や商品・サービスに触れる体験は顧客の記憶に強く残るため、一回一回が非常に重要なタッチポイントとなります。オンラインでどんなに良質なコミュニケーションをしたとしても、オフラインでの印象や体験が悪ければ台無しになってしまいますし、逆にオフラインでの印象や体験価値を高めることができれば強固な信頼関係の構築へとつながります。
従業員の応対スキルの向上
店舗での顧客体験を大きく左右するのが「人」。良い接客を受けたお客さまは、その企業・ブランドに対しても良いイメージを抱きます。商品やサービスの内容・品質、価格はもちろんですが、接客された際の対応によって購入を決定する場合も少なくありません。逆に一回の顧客応対で悪い印象を持たれてしまえば、ファンが育たないだけでなく、顧客損失のリスクが高まる可能性もあります。
タッチポイントが多様化し、お客さまは様々な接点で企業やブランドと触れることになります。そういった中で意識したいのは、各接点での発信内容や印象に一貫性を持たせること。接客・サービス担当者は、企業やブランドが伝えたいメッセージやイメージを体現する存在であると理解し、行動や言動に気を配る必要があります。
応対スキルは、企業やブランドの評価や価値を左右する重要な能力。従業員の応対スキルの向上は、競合他社との差別化にも大きな効果が期待できます。
接客で心がけたい5原則
応対スキル向上のためには、どんなことを心がけたら良いのでしょうか。顧客応対の基本とも言われる接客マナーの5原則を見ていきましょう。
挨拶
接客は挨拶からはじまります。お客さまが来店したら、必ずこちらから気持ちの良い挨拶をしましょう。
言葉遣い
正しい敬語を使えているかを確認しましょう。関係性や状況によって敬語を使い分けるなど、お客さまに合わせた対応ができるとより印象がアップします。
身だしなみ
外見は第一印象を左右します。髪型やメイクを整え、清潔感と上品さ、企業やブランドイメージに合った服装を意識しましょう。
接客態度
座り方、立ち方、話し方には、自然と人となりが表れます。丁寧な所作を習得し、接客時の姿勢や立ち居振る舞いに心を配りましょう。
表情
親しみやすい表情は、お客さまの心をひらき話をしやすくする効果が期待できます。口角を上げて、自然で柔らかな笑顔を心がけましょう。
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企業が抱く顧客応対の課題

従業員の応対スキルの向上が顧客のファン化に有効であると理解しているものの、良い施策や改善策が見出せず、課題を抱えている企業も少なくありません。
従業員の応対品質の統一
いつどの従業員が対応しても一貫したクオリティの高いサービスを提供できることが理想ですが、年齢も経験値も様々な従業員の応対品質を統一するためには、時間やノウハウを要します。人手など根本的なリソース不足もあり、個々の能力に応じた教育やサポートを十分に行うことは難しいかもしれません。
接客・サービスの担当者は、企業やブランドの顔ともいえる存在。安定した質の高い顧客体験が提供できると、お客さまは安心して商品の購入やサービスの利用ができます。逆に利用する度に対応が異なるなど応対品質にばらつきがあると、お客さまは不満や不信感を抱くことになり、ファンの減少を招いてしまう可能性があります。
従業員のモチベーションアップ
従業員のモチベーションは顧客応対の態度や店舗の雰囲気にも表れるため、接客・サービス業では課題として挙がりやすい傾向にあります。モチベーションが高い従業員は良いサービスを提供しようと努めるため、自然とお客さまに寄り添った接客が生まれ顧客満足度の向上が見込めます。
モチベーションが低い従業員は、接客への熱意や関心が薄いため、お客さまに寄り添った接客になっていなかったり、ミスが増えるなど業務にも支障をきたす可能性があります。職場環境や評価への不満など、モチベーション低下の原因が社内にある場合もあります。
課題解決に有効な応対スキルの向上
応対スキルの向上は企業の応対品質に直結し、プログラムやメソッドに沿って学ぶことでスキルの統一化も図ることができます。また、ビジネスコミュニケーションのスキルアップは対顧客だけでなく職場環境にも良い影響をもたらすため、仕事へのモチベーションアップも期待できます。
顧客との関係性を築くコミュニケーション術

応対スキルの中でも相手の心に寄り添う相互コミュニケーションは、対人関係を深める鍵となります。お客さまに好印象を与え、信頼関係を築くためには、どのようなコミュニケーション術を身につけると良いのでしょうか。
顧客に寄り添う傾聴力
接客業やサービス業に欠かせないコミュニケーションの一つが、心をひらく対話力。中でも、丁寧に耳を傾け、話の真意を深く理解しようとする「傾聴力」は顧客応対において非常に重要です。相槌やうなずきで共感や関心を示すなど話しやすい雰囲気をつくることで、相手の本音や要望を引き出すことができます。
高い傾聴力が身につくと言葉の裏にある意図や感情を汲み取ることができるため、潜在的ニーズに合わせた商品・サービスの提案にもつながります。またお客さまは自分の考えや気持ちを理解し尊重してもらえたと感じるため、高い信頼を得ることができます。
聞く時、話す時の正しい所作
ときに言葉以上に印象を左右するのが、立ち居振る舞いや身のこなしなどの「所作」です。美しい所作は自信や余裕を感じさせ、お客さまに信頼感を与えることができます。また適切な所作を身につけることで、どんな場面でも落ち着いて振る舞えるようになります。
所作の基本となるのが、正しい姿勢。立ち姿が美しいと心まで美しく見え、言葉を発しなくとも安心感や信頼感を与えることができます。立つときは、身体の軸がブレないよう背筋をまっすぐ伸ばし、顎を軽く引いて胸を張り、お腹を少し引っ込めるようにします。
立ち姿や立ち居振る舞いは、お客さまも意外とよく見ているもの。会話中だけにとどまらず、お客さまの前に出る際は指の先まで気を配るつもりで振る舞いましょう。
お客さまを従業員のファンにする
心に寄り添う相互コミュニケーションは、顧客との関係を深めてファン化を図る鍵となります。まず意識したいのは、目の前のお客さまをファンにさせること。接客担当者のファンとなったお客さまはリピーターとなる可能性も高く、口コミによる宣伝効果も期待できます。従業員のコミュニケーション術を磨くことで、一人ひとりが企業やブランドの魅力をアピールする存在となり、ファン化を推進する大きな力になります。
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社員研修で組織の応対スキルをアップ

応対に必要なスキル・マナー・言葉遣いなどを学ぶ接客研修、傾聴力・伝達力・所作など学ぶコミュニケーション研修は、接客・サービス業ならぜひ取り入れたい施策。応対品質の統一や従業員のモチベーションアップなど、顧客のファン化に直結する課題解決のためにも有効です。顧客応対に必要なスキルやビジネスコミュニケーションを体系的に身につけ、組織全体としての応対スキルを高めましょう。
組織単位で研修を導入するメリット
接客研修やコミュニケーション研修を導入することで、組織にどのような効果があるのでしょうか?期待できる4つのメリットを解説します。
顧客満足度の向上
従業員の応対品質が高まるとお客さまに良い体験やサービスが提供できるため、顧客満足度の向上が期待できます。
トラブルの抑止
お客さまに寄り添う質の高い接客を提供することで、クレームをはじめとしたトラブル問題も発生しにくくなります。
信頼関係の構築
良い顧客応対はお客さまの信頼を得ることにつながり、ビジネスパートナーとは良好な関係を継続することができます。
従業員のモチベーションアップ
ビジネスコミュニケーションの強化は社内の人間関係も良好にするため、従業員満足度が高まり、仕事へのモチベーションもアップします。
トップレベルの応対スキルが学べる資生堂の研修
研修を取り入れたいけれどノウハウや人手が社内に不足しているという場合、外部企業に委託することも一つの手。人的リソースを確保でき、専門的かつ客観的視点での解決策を見出すことができるという利点もあります。
資生堂の美のスペシャリストが講師を務める「ビューティ&セルフプロデュース(BEAUTY &SELF PRODUCE)プログラム」では、一人ひとりに寄り添い“美”を追求してきた資生堂だからこそお伝えできる独自の研修内容で、お客さまに選ばれる人材へと導きます。
接客サービス全般向けの「印象も、接遇も、美しくコース」では、好感度の高い第一印象を演出するメイクテクニックや所作、話し方を体系的に学ぶ「第一印象アップコース」や、お客さまとの関係性構築に重要な信頼感醸成のポイントを理解する「信頼感を高めるコース」、心に寄り添うコミュニケーションのための傾聴力や伝達力などファンにさせる対話力を身につける「コミュニケーション特化コース」の3つのコースをご用意しています。
業種や職種、受講者の経験値などニーズに合わせたカスタマイズのご相談も可能なので、ぜひ一度お問い合わせください。
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従業員のコミュニケーション術を高めファン化を目指そう
「ファン化」の鍵は、お客さまを従業員のファンにさせること。いち従業員のファンから商品・サービスのファン、そして企業・ブランドのファンへとお客さまのロイヤリティを高めることで、ビジネスを成長へと導くことができます。
お客さまにとって「また話したい」「この人に頼みたい」と思える特別な存在になれるよう、従業員一人ひとりのスキルアップを図る教育・サポートの強化は競争が激化する成熟市場において欠かせません。接客研修やコミュニケーション研修を効果的に取り入れ、関係性構築の土台ともいえる応対スキルの向上を目指しましょう。